カナクギノキ

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カナクギノキ
1. 枝葉
保全状況評価[1]
LEAST CONCERN
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
Status iucn3.1 LC.svg
Status iucn3.1 LC.svg
分類
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : モクレン類 magnoliids
: クスノキ目 Laurales
: クスノキ科 Lauraceae
: クロモジ属 Lindera
: カナクギノキ L. erythrocarpa
学名
Lindera erythrocarpa Makino (1897)[2][3]
シノニム
和名
カナクギノキ[2][4]、ナツコガ[4]

カナクギノキ学名: Lindera erythrocarpa)はクスノキ科クロモジ属落葉高木の1種である(図1)。幹は老木になると樹皮が不規則に剥がれて鹿子模様になる。互生し、細長く、秋に黄葉する。雌雄異株雄花雌花が別の木につく)であり、黄緑色の小さな花が集まって春に葉の展開と同時期に咲く。果実液果、秋に赤色に熟す。本州箱根以西)から九州屋久島以北)、および朝鮮半島中国に自生する。

和名「カナクギノキ」の由来については諸説ある。一般的には、樹皮が鹿子模様になることを示す「かのこ木」が訛って「カナクギ」になったとし、「金釘」とは関係がないとされる[4][5][6][7]。一方で、箪笥を作る際の釘としてこの木を用いたためとする説、赤く緻密な樹皮を金釘に例えたとする説もある[7]

特徴

落葉広葉樹高木、樹高は6–15メートル (m)、幹の直径約40センチメートル (cm) になる[4][5]樹皮は淡褐色、古くなると皮目が目立ち、老木では不規則に剥がれる[4][5]。一年枝は黄褐色から灰褐色、長軟毛が多いが後に無毛になり、二年枝は淡褐色、皮目がある[4][5][8]

頂芽がある[8]冬芽のうち、葉芽は紡錘形で長さ約 1.5 cm、紅褐色から紫紅色の芽鱗に包まれ、花芽は球形、葉芽の基部左右から生じる柄の先端に上向きにつく[4][9]葉痕は小さく円形から楕円形、維管束痕は弓状で1個[4]

2a. 樹皮
2b. 葉

葉は互生、枝先に集まってつく[4][5][7]葉柄は長さ 0.5–2 cm、赤みを帯びる[4][5]葉身は倒披針形、6–15 × 1.5–2.5 cm、洋紙質、基部は葉柄に向かってしだいに細くなり、先端は細長く伸び鈍端、全縁、葉脈は羽状で側脈は4–5対、表面は緑色で無毛、裏面は粉白色を帯び、若い葉では脈上と脈腋に淡褐色の長毛がある[4][5][9]。秋に黄葉する[4]

雌雄異株、花期は4–5月、葉の展開と同時期に黄緑色の小さなが集まった散形花序が葉腋に2個つき、総苞片は4枚、有毛、花序柄は長さ5–10ミリメートル (mm)、花柄は長さ 8–10 mm、長毛がある[4][5][8][9]雄花雌花とも花被片はふつう6個、黄緑色、楕円形、長さは雄花で約 3 mm、雌花で約 2.5 mm[4][5]。雄花は9–20花が集まり、雄しべが9個、3個ずつ3輪、は2室で内向、最内輪の花糸には1対の腺体がつき、中央に長さ 1 mm ほどの不稔雌しべが1個ある[4][5]。雌花は8–13花が集まり、仮雄しべが6または9個、3個ずつ2–3輪、最内輪の仮雄しべには1対の腺体がつき、中央に雌しべが1個、子房は球形、花柱は約 1.5 mm の部分で曲がって約 0.5 mm ほどが斜めになり、柱頭は2裂[4][5][9]

果実液果、球形、直径 5–8 mm、9–10月に赤色に熟する[4][5][8][9]。果柄は淡褐色、長さ 12–18 mm、先は次第に太くなる[4][5][8][9]種子は球形、淡褐色で茶褐色のまだら模様がある[4]。隔年結実性が強く、また自然結実率は低い[10]

類似種のクロモジ高木にはならず、若枝に皮目がなく緑色である点、熟した果実が黒色である点で異なる[4]

分布・生態

日本の本州神奈川県箱根以西)、四国九州屋久島以北[11])、および朝鮮半島中国台湾に分布する[3][4][8]温帯下部から暖帯に自生し、日本では海岸付近から標高 1,500 m 以上まで見られる[5]陽樹であり、先駆樹の性質をもつ[10]

保全状況評価

日本では、神奈川県で絶滅危惧IB類、山梨県で絶滅危惧II類、鹿児島県では分布特性上重要な種の指定を受けている[12]

人間との関わり

は細工物や楊枝に使われることがある[4][5]

脚注

関連項目

外部リンク

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