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カルネキシン

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カルネキシン(英: calnexin)は、小胞体に位置する67 kDa[5]の膜タンパク質である(ウエスタンブロッティングでは90 kDa、80 kDa、もしくは75 kDaなどさまざまな位置にみられる)。ヒトでは、CANX遺伝子にコードされる。N末端のカルシウム結合ドメイン(小胞体内腔側)、1本の膜貫通ヘリックス、そして短い(90残基)酸性の細胞質テールから構成される[6]。

記号CANX, CNX, IP90, P90, calnexin
染色体5番染色体 (ヒト)[1]
終点179,730,925 bp[1]
概要 CANX, 識別子 ...
CANX
識別子
記号CANX, CNX, IP90, P90, calnexin
外部IDOMIM: 114217 MGI: 88261 HomoloGene: 1324 GeneCards: CANX
遺伝子の位置 (ヒト)
5番染色体 (ヒト)
染色体5番染色体 (ヒト)[1]
5番染色体 (ヒト)
CANX遺伝子の位置
CANX遺伝子の位置
バンドデータ無し開始点179,678,628 bp[1]
終点179,730,925 bp[1]
遺伝子の位置 (マウス)
11番染色体 (マウス)
染色体11番染色体 (マウス)[2]
11番染色体 (マウス)
CANX遺伝子の位置
CANX遺伝子の位置
バンドデータ無し開始点50,184,788 bp[2]
終点50,216,500 bp[2]
RNA発現パターン


さらなる参照発現データ
遺伝子オントロジー
分子機能• calcium ion binding
• apolipoprotein binding
• unfolded protein binding
• 金属イオン結合
• ionotropic glutamate receptor binding
• 炭水化物結合
• RNA結合
• 血漿タンパク結合
細胞の構成要素• 細胞質
• integral component of membrane
• mitochondria associated membranes
• 粗面小胞体
• リボソーム
• endoplasmic reticulum lumen
• endoplasmic reticulum membrane
• 膜
• メラノソーム
• ミエリン鞘
• 樹状突起スパイン
• smooth endoplasmic reticulum
• 神経繊維
• soma
• 小胞体
• dendrite cytoplasm
• integral component of lumenal side of endoplasmic reticulum membrane
• エキソソーム
• 細胞外マトリックス
• 高分子複合体
• endoplasmic reticulum quality control compartment
• glutamatergic synapse
• integral component of postsynaptic membrane
• integral component of presynaptic active zone membrane
生物学的プロセス• antigen processing and presentation of exogenous peptide antigen via MHC class II
• antigen processing and presentation of peptide antigen via MHC class I
• 老化
• protein folding in endoplasmic reticulum
• protein secretion
• clathrin-dependent endocytosis
• synaptic vesicle endocytosis
• フォールディング
• chaperone-mediated protein folding
• interleukin-12-mediated signaling pathway
• interleukin-27-mediated signaling pathway
• interleukin-35-mediated signaling pathway
出典:Amigo / QuickGO
オルソログ
種ヒトマウス
Entrez
Ensembl
UniProt
RefSeq
(mRNA)

NM_001024649
NM_001746

NM_001110499
NM_001110500
NM_007597

RefSeq
(タンパク質)
NP_001019820
NP_001737
NP_001350922
NP_001350923
NP_001350924

NP_001350925
NP_001350926
NP_001350927
NP_001350928
NP_001350929
NP_001350930

NP_001103969
NP_001103970
NP_031623

場所
(UCSC)
Chr 5: 179.68 – 179.73 MbChr 5: 50.18 – 50.22 Mb
PubMed検索[3][4]
ウィキデータ
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機能

カルネキシンはシャペロンとしてタンパク質のフォールディングや品質管理を補助し、適切にフォールディングし組み立てられたタンパク質のみが分泌経路をさらに進行するよう保証している。具体的には、フォールディングしていない、もしくは組み立てられていないN-結合型糖タンパク質を小胞体内に保持する作用を果たす[7]。

カルネキシンは、GlcNAc2Man9Glc1型のオリゴ糖を持つN-結合型糖タンパク質のみに結合する[8]。こうしたモノグルコシル化オリゴ糖は2種類のグルコシダーゼ、IとIIの作用によって形成され、N-結合型糖に当初3つ存在していたグルコース残基のうちの2つが逐次的にトリミングされることで生じる。グルコシダーゼIIは3番目すなわち最後のグルコース残基を除去することもできるが、糖タンパク質が適切にフォールディングしていない場合には、UGGT(英語版)(UDP-グルコース:糖タンパク質グルコシルトランスフェラーゼ)と呼ばれる酵素によってグルコース残基がオリゴ糖に再付加され、カルネキシンに対する結合能力が再付与される[9]。このようにして不適切なフォールディング状態の糖タンパク質は小胞体にとどまり、適切なフォールディングを行えなかったミスフォールド糖タンパク質は最終的にEDEM/Htm1p[10][11][12]によって9つのマンノース残基のうちの1つが除去されることで分解が決定される。そして、マンノースレクチンYos-9(ヒトではOS-9(英語版))がミスフォールドタンパク質を分解のために選別する。Yos-9はα-マンノシダーゼによってミスフォールドタンパク質の外側のマンノースが除去されることで露出したマンノース残基を認識する[13]。

カルネキシンはタンパク質フォールディング酵素ERp57[14]と結合し、糖タンパク質特異的なジスルフィド結合の形成を触媒するとともに、小胞体膜におけるMHCクラスI分子α鎖のフォールディングのシャペロンとしても機能する。新たに合成されたMHCクラスI分子α鎖が小胞体膜へ移行すると、カルネキシンが結合して部分的にフォールディングした状態に保持する[15]。β2-ミクログロブリンがペプチドローディング複合体(英語版)(PLC)に結合した後、カルネキシンはMHCクラスI分子に対するシャペロン作業をカルレティキュリンとERp57に引き継ぎ、そしてタパシン(英語版)がPLCと抗原処理関連トランスポーター(TAP)とを関連付ける。この結合によって、MHCクラスI分子が細胞表面に提示する抗原を結合する準備が整ったこととなる。

カルネキシンと変異型PMP22ミスフォールドタンパク質との長期の結合はシャルコー・マリー・トゥース病の原因となることが知られており[16]、PMP22が隔離・分解されることで髄鞘形成のためにシュワン細胞表面への輸送を行うことができなくなる。カルネキシンへの結合が何度か繰り返された後、変異型PMP22はプロテアソームによる分解のためのユビキチン修飾がなされるとともに、ゴルジ体へ逃れたミスフォールドPMP22タンパク質も小胞体への逆送経路によって送り返される[17]。

X線結晶構造解析によって、カルネキシンの球状のレクチンドメインと突出した長い疎水的アームの構造が明らかにされている[18]。

補因子

ATPとカルシウムイオンはカルネキシンの基質結合に関与する補因子である[19]。

出典

関連文献

外部リンク

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