キリストの哀悼 (ヴァン・ダイク)

From Wikipedia, the free encyclopedia

 

製作年1627-1632年ごろ
寸法156.5 cm × 256.7 cm (61.6 in × 101.1 in)
『キリストの哀悼』
スペイン語: Lamentación sobre Cristo muerto
英語: Lamentation over the Dead Christ
作者アンソニー・ヴァン・ダイク
製作年1627-1632年ごろ
種類キャンヴァス油彩
寸法156.5 cm × 256.7 cm (61.6 in × 101.1 in)
所蔵ビルバオ美術館ビルバオ

キリストの哀悼』(キリストのあいとう、西: Lamentación sobre Cristo muerto: Lamentation over the Dead Christ)は、17世紀バロック期のフランドルの画家アンソニー・ヴァン・ダイクが1627-1632年ごろにキャンバス上に油彩で制作した絵画で、画家が制作した何点かの同主題作の1つである。1985年以来、スペインビルバオ美術館に所蔵されている[1][2]。かつて、第7代ニューカッスル公爵ヘンリー・ぺラム=クリントン英語版に所有されていた作品で、後にバルデス・イサギッレ (Valdes Izaguirre) のコレクションに入った[1]

ヴァン・ダイクは、本作でイエス・キリストの一連の受難の中で最も感動的な場面を描いている。画面全体は日没の薄れゆく光の中に配置されているが、画家は聖母マリアの顔に光を当てる一方、キリストの顔を陰の中に置くことで劇的な効果を上げている。白い布でわずかに覆われた見事なキリストの裸体像は、光を発しているように見える[2]

この絵画は、ヴァン・ダイクがイングランド国王チャールズ1世のために絵画を制作していたロンドン滞在時の末期に描かれた[2]。優美な人物像、均整の取れた構図、柔かな色彩などの点で、王の望んだ理想美に完璧に合致している。画家は2つの人物群からなる構図を採用しており、右側にはマグダラのマリア、キリスト、聖母が、左側には大人の天使が2人いる。人物群はひたすら泣いている子供の天使によって結びつけられている。左右両端の人物は、中央に向かって屈むことで構図をまとめている[2]

キリストの身体は死の際の理想美を表している[1]。その胴体は古代彫刻の『テベレ川の彫像とロムルスとレムス英語版』 (ルーヴル美術館パリ) と『ナイル川の寓意』 (メトロポリタン美術館ニューヨーク) を想起させるが、ヴァン・ダイクはフランドルの美術コレクション中にそれらの複製を見たのかもしれない。また、陰の中のキリストの顔は『瀕死のガリア人英語版』 (カピトリーノ美術館ローマ) を思わせる[1]

本作はミュンヘンアルテ・ピナコテーク蔵の同主題作と類似しており、天使は同じであるが、キリストの脚の位置は変えられている。また、聖母の顔は、フィッツウィリアム美術館 (ケンブリッジ) などにある複製に見られるものと同じである[1]

ギャラリー

脚注

外部リンク

Related Articles

Wikiwand AI