マサチューセッツ工科大学、マサチューセッツ工科大学大学院、カリフォルニア大学バークレー校大学院を卒業し、長らくエネルギー関連業界で働く。2011年、コロラド州に本拠を置く石油掘削サービス企業リバティー・エナジーの最高経営責任者(CEO)に就任した。2024年に同社が発表した報告書の中でライトは「人為的な気候変動は現実に存在しているものの、危険性は遠い将来で不確実だ」と考えていると指摘。また、政府によるトップダウンの気候変動対策は失敗すると予見し、従来の政府の姿勢や政策に懐疑的な姿勢を見せた[1]。
同年11月16日、ドナルド・トランプは、2025年1月に発足する第2次トランプ政権のアメリカ合衆国エネルギー省長官にクリス・ライトを指名すると発表[2]。トランプは発表にあたり、シェール革命を通じてアメリカのエネルギー自立を促し、世界のエネルギー市場と地政学を一変させた先駆者の1人と評した[3]。この時点で、ライトはエネルギー業界のビジネス経験は豊富ではあるものの、政治的経験やホワイトハウス勤務とは縁のない存在であった[4]。
2025年2月3日に上院でライトをエネルギー省長官に充てる人事案が承認され[1]、同日に就任[5]。その後も、化石エネルギーの容認や地球温暖化問題に疑問を呈する発言を行った。同年10月には、アメリカ産液化天然ガスを購入しながらネット・ゼロを標榜するEU各国の姿勢を批判している[6]。
2026年2月に発生したイスラエルとアメリカ合衆国によるイラン攻撃を受け、原油価格の高騰が始まると、先進7か国の戦略石油備蓄(SPR)の放出について発言し、市場を牽制した[7]。同年3月10日にはX(ツイッター)で、「(事実上、閉鎖が続くホルムズ海峡を)通過する石油タンカーの護衛にアメリカ海軍が成功した」と投稿。この投稿は数分後に削除され、ホワイトハウスが護衛した事実はないと否定したが、市場は大きく反応して原油価格相場は乱高下した[8]。