クレリチ溶液
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クレリチ溶液は1907年にイタリアの化学者エンリコ・クレリチ(Enrico Clerici、1862年 - 1938年)によって発明された[1]。1930年代には密度差によって鉱物を分離する従来の浮遊選鉱に導入され、鉱物学および宝石学にとって価値ある液体となった。利点としてはその透明度および密度を1 - 5 g/cm3の範囲で簡単に制御できる点が挙げられる[2][3][4]。また、欠点としては強い毒性と腐食性が挙げられる[2][3]。
このため今日ではクレリチ溶液は使用されなくなり、代替品として無毒のメタタングステン酸ナトリウムが用いられるようになったが、最大密度は3.1 g/cm3 とクレリチ溶液には及ばない。
密度
クレリチ溶液の密度はスピネルやガーネット、ダイアモンド、コランダムが浮遊するほどに高く[3]、さらに飽和溶液の密度は20 ℃から90 ℃に加熱することによって4.25 g/cm3から5.00 g/cm3に増大させることができる[4](同じ温度範囲において溶媒である水の密度が1.00 g/cm3から0.96 g/cm3へ減少することに留意[5])。また、クレリチ溶液を水で希釈することによって密度を1 g/cm3まで減少させることができる。屈折率はかなり大きく線形である。また、密度と屈折率は連動しておりその再現性が高い。密度が2 g/cm3のときの屈折率は1.44、4.28 g/cm3のときで1.70となる。これを利用することで、クレリチ溶液の密度は光学的手法により簡単に測定することができる[2]。