グエン (姓)

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発音 [ŋwiə̯n˧ˀ˥]
[ŋwiə̯ŋ˧˩˧]
Nguyễn
チュハンで表記されたグエン姓
発音 [ŋwiə̯n˧ˀ˥]
[ŋwiə̯ŋ˧˩˧]
言語 ベトナム語
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グエン (ベトナム語Nguyễn / ?、ときにNg̃) はベトナム国内外で生活するベトナム人の間でもっとも最多のである。ベトナム国外では、この姓は一般的にチュ・クオック・グー表記からダイアクリティカルマークを取り除いてNguyenと表記され、ヨーロッパ諸語では「ニューエン」「ニュイエン」と呼ばれることもある(#この姓を冠する著名人物)。いくつかの推計によると、30~39パーセントのベトナム人がこの姓を使用している[1][2]

ベトナムの姓の分布。グエン姓は最多である。
レ朝時代の1699年のベトナムの石碑で、先祖崇拝や氏族の儀式の義務を受け継ぐ者の名前が記録されている。記載されている人々の大多数は、阮(グエン)という姓を持っている。

Nguyễnは、もともと甘粛の国の名前や古代中国の楽器である(ruǎn)を書くために使われた文字、阮の漢越音の転写である。同じ漢字は、標準中国語ではRuǎnと、広東語ではYuenローマ字表記される。

ベトナムにおいて記録に残る古い例としては、10世紀末、丁朝の成立に大功のあった廷臣に阮匐中国語版がいる。後黎朝の時代には、建国の功臣である阮廌のほか、襄翼帝中国語版の擁立に功のあった阮文郎中国語版が重臣としての地位を獲得した。阮文郎の曾孫の阮潢は内乱の中、南部で半独立の広南国を築いた。阮恵ら西山阮氏は広南国を滅ぼして西山朝を建てたが、広南阮氏の一族である阮福映は西山阮氏を滅ぼして阮朝を建てた。阮朝は20世紀前半の保大帝まで地位を保った。

ベトナムの外での用法

ベトナムでの姓としてのNguyễnは、多数かつ広範なベトナム系移民の存在により、国外にまで拡大している。ベトナムの外では、この姓は一般的に発音記号なしで Nguyen と表記される。Nguyenは2006年ではオーストラリアにおいて7番目に多い姓であり(メルボルンの電話帳ではスミスに次いで2番目)、フランスでは54番目に多い姓であった。2020年ではノルウェーで41番目に多い姓であり、チェコ共和国では外国姓リストのトップであった。ほとんどのアイスランド人が父称・母称の姓を使っているため、アイスランドで最も一般的な世襲姓はNguyenである。

カタカナのグエンは、2020年代日本インターネット上では、ベトナム人蔑称差別用語)として使われることもある[3]

亜種

ベトナムの伝統では、人々は正式な場面でも姓ではなく名前の最後の字で呼ばれる。しかし、ある集団は、通常はミドルネームと見なされる名前の要素を子供に渡すことで、彼らを他のグエン氏と区別する。この習慣は、女性の子供よりも男性の子供に多く見られる。グエン氏の中で著名なサブグループの一部は以下の通りである:

  • Nguyễn Phước or Nguyễn Phúc(阮福):広南国の家族の姓、およびすべてのグエン朝の皇帝の家族の姓。
  • Nguyễn Đình 阮廷
  • Nguyễn Hữu 阮有
  • Nguyễn Cảnh 阮景
  • Nguyễn Khắc 阮克
  • Nguyễn Tiến 阮進
  • Nguyễn Đức 阮德
  • Nguyễn Minh 阮明
  • Nguyễn Thanh 阮清
  • Nguyễn Ngọc 阮玉
  • Nguyễn Văn 阮文
  • Nguyễn Quang 阮光
  • Nguyễn Xuân 阮春
  • Nguyễn Huy 阮輝
  • Nguyễn Hoàng 阮黃
  • Tôn Thất 尊室(女性の場合はTôn Nữ 尊女):皇帝の直接の子孫でない阮朝の王族の姓。

発音

ベトナム語における発音は北部方言では[ŋwiən˦ˀ˥]、南部方言でも[ŋwiəŋ˨˩˦]で、どちらの場合も一音節である。[ŋ]英語の単語singerの中にある軟口蓋鼻音である。[w]は英語の単語winに見られる半母音である。[iə]は上昇二重母音で、イギリス英語の容認発音のearに見られる二重母音/ɪə/に似た音である。最後に[n]は英語の単語netに現れる。

姓の変遷

この姓を冠する著名人物

脚注

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