コニイン

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コニイン
識別情報
ECHA InfoCard 100.006.621 ウィキデータを編集
KEGG
特性
化学式 C8H17N
モル質量 127.23
密度 0.844
融点

-2

沸点

166

特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

コニイン(Coniine)は偽アルカロイドアミノ酸ではなくアンモニア由来の窒素を持つ)の一種であり、ドクニンジン(Conium maculatum)に含有される神経毒。異性体があるが、天然に産するのはS体。

古代ギリシアでのソクラテス処刑の際に用いられた事で有名[1] (後述)。名前はドクニンジンの学名に由来する。

性質

  • 無色の油状液体、刺激臭有り。
  • 1mLの溶解に90mLのが必要、温水にはさらに溶けにくい。アルコールには溶けやすい。
  • 比旋光度は+15.7°,屈折率は1.4505(20℃)。
  • 生合成経路は酢酸-マロン酸経路。
  • 空気中で光により樹脂化する。

合成

2-メチルピリジン(α-ピコリン)とアセトアルデヒドを250℃で反応させた2-プロペニルピリジンナトリウムエタノール で還元して合成する。

毒性

ヒトに対する致死量は60~150mg、マウスでのLD50は経口で100mg/kg(静注のLD50はこれの1/8程度)である。消化管からの吸収が速いために症状は急速に起こり、中毒を起こしてから30分-1時間で死に至る。

コニインを摂取すると、初めは中枢神経興奮麻作用を示した後、中枢神経抑制作用を示す(ニコチン様作用)。その後、運動神経の末梢から麻痺が進んでいく。

症状は、

  1. 悪心嘔吐及び口渇、瞳孔散大
  2. 手足末端の麻痺(脚部→腕部→表情筋の順)
  3. 痙攣
  4. 呼吸筋麻痺による呼吸障害

の順に進行する。 なお、意識は最期まで正常に保たれたまま死に至るとされる。

また、家畜に対し催奇形性を示し、妊娠初期のウシにドクニンジンやコニインを与えると、四肢関節や脊椎の彎曲奇形の仔牛が高確率で生まれる。

中毒時の対処法

  1. 早期に0.05%過マンガン酸カリウム水溶液で胃洗浄。
  2. 活性炭20gを水に加え、懸濁させて内服。
  3. 利尿剤(フロセミド20mg静注)による排出促進。
  4. 塩類下剤(硫酸ナトリウム30gを250mLの水に溶解)の内服。
  5. 人工呼吸による呼吸の管理。
  6. 痙攣が生じた場合、ジアゼパムを緩徐に静注又は深く筋肉内注射。

ソクラテスの処刑

フィクションでの使用

脚注

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