ササユリ
ユリ科の植物種
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形態
成株の茎は立ち上がり、葉は互生する。葉はやや厚く、披針形で長さは8-15cmである。5月-7月頃に淡いピンク色の花を咲かせる。花被片の長さは10-15cm位で漏斗状に反り返る。雄しべは6本で芳香がある。花粉の色は赤褐色であり、オトメユリと区別するポイントになる(ただし花粉の色が黄色のササユリも存在する[2])。希に花が純白のアルビノのものもある。
花粉はラグビーボール状の形で、大きく長い口が目立つ。表面の模様は網目状で、よく見ると細かい粒が集まって構成されている。全体的に同科のバイモ属やウバユリ属の花粉に似ているが、ササユリの網目はかなり大きく、電子顕微鏡ではなく光学顕微鏡で観察してもよく目立つ[3]。
種子は有翼。
生態
分布
東アジア地域の日本列島に分布する。日本特産種で、西日本を中心に分布する。
分類
以下のような変異を認める。
- ヒュウガササユリ
- 主に宮崎県に分布し、花の色が濃く草丈はやや小型~中型。海辺では4月下旬から開花する最も早咲きのユリである。[6][2]
- ジンリョウユリ
- 徳島県の神山町神領村で発見された、小輪で濃色の花を咲かせる最も小型のササユリ。葉に細い白覆輪が入る。[2]
- フクリンササユリ
- 高知県[2]、愛媛県[7]などに自生する白覆輪の葉が特徴のササユリ。[2]
- ヒロハササユリ
- 長野県の一部と新潟県から山口県の日本海側に分布し、葉は幅3cm内外、長さ13-14cmの広披針形で葉肉は厚く、花径10cm以上の大輪の花をつける大型のササユリ。花芽分化が秋から始まる特徴がある。[2]
- ニオイユリ
- 熊野山中に分布し草丈1m以上になり、葉は幅0.8-1.0cm、長さ14-15cmの狭披針形である。花形、花色は基本種に近いが着花数が多く、香りが強い。[2]
- イシマササユリ
- 徳島県の伊島に自生し、5月下旬から6月上旬に開花する。[8]花の質感が美しく葉の幅が広い。[9]
人間との関わり
名前
植物は厳密に標準和名は定められていないが、「ササユリ」が事実上の標準和名に相当する代表的な名前とされ、『新日本植物誌』(1983)[11]、『環境庁植物目録』(1988)[1]、『日本維管束植物目録』(2012)[12]ほか、この名前で掲載する図鑑や目録が多い。標準和名の由来はイネ科のササのような見た目という形態的な命名と説明されることが多い。
方言名として「カッコユリ」「カッポ」「デングリ」「デンユリ」「ヤマユリ」(以上紀伊半島周辺)、「ヒメユリ」(四国九州)などが知られる[13]。西暦700年ごろに書かれた古事記の中に「山由理草」という植物が出てくる[14]が、これはヤマユリではなく本種であるとされる。
種小名(種形容語) japonicumは「日本の」という意味で分布地に因む命名である。[15]