クラリセージ
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クラリセージ(英: clary sage; 学名: Salvia sclarea)はシソ科アキギリ属の1種で二年草のハーブ。別名はオニサルビア。種小名の sclarea はラテン語の clara(澄んだ、清浄な)に由来し、本種の果実を眼の洗浄に用いたことに基づく[6]。英名のclary sage(クラリセージ)の clary も、同じ用途に由来する clear eye が転化したものとされる[6]。 リンネの『植物の種』で記載された植物、つまり最初に学名が与えられた植物の1つである[8]。セージ(ヤクヨウサルビア)とは同属別種。高さ50–150センチメートルで直立し、上部で分枝する(図1)。葉は対生し、しわ状、葉縁に鋸歯があり、基部が心形で先端は尖る(図1)。花期は春から夏、花は淡紫色からクリーム色の唇形花で上唇が大きく湾曲しており、緑色から紫桃色で先端が尾状に尖った大きな苞の上につき、茎頂に集まって円錐花序を形成する(図1)。地中海沿岸から中央アジアに分布し、古くから薬用などに用いられ、現在では精油原料として世界各地で栽培されている。
| オニサルビア(クラリセージ) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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1. 花序をつけた株 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 分類 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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| 学名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| Salvia sclarea L. (1753)[1][2] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| シノニム | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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| 和名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| オニサルビア[3][4]、クラリセージ[3]、クラリー[3]、マスカットセージ[5] | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 英名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| clary[6], clary sage[6][4], clary wort[4], garden clary[4], clear eye[7][6] |
特徴
高さ50–150 cmになる二年草から短命の多年草であり、直立し、上部で分枝する[4][1][2](図1, 2a)。茎は太く、横断面は四角形、白毛で覆われ、上部には腺毛がある[1][2]。葉は対生し、下部から上部にかけて葉柄が短く、葉身が小さくなる[1]。葉柄は4–10 cm[1]。葉身は卵形から卵状長楕円形、7–20 × 5–10 cm、基部は心形、先端は鋭尖頭、葉縁には鋸歯または重鋸歯があり、表面にはしわがあり、毛が生えている[4][1][2](図2)。
花期は春から夏(4–7月)[2][6]。茎の上部に香りが良い4–10個の花からなる輪散花序がまばらに集まって円錐花序を形成する[4][1][2][6](図1, 2a, 3a)。苞は大きく、緑色や白色、紫桃色など、膜質、卵形で10–38 × 6–30 mm、先端は尾状に尖る[1][2](図3a)。花柄は長さ2–3 mm[1][2]。萼は鐘形、花期には長さ約10 mm(果期には約13 mm)、腺毛があり、唇形、上唇には刺状の3歯があり、下唇には2歯がある[1][2](図3a)。花冠は白色、藤色、クリーム色など、長さ15–30 mm、筒部は長さ約10 mm、二唇形、上唇は鎌形、淡青色からピンク色、下唇はクリーム色[4][1][2](図3a)。雄蕊は2個、葯隔が伸長し、下部の半葯は不稔[1]。果実は4分果からなる分離果、分果は亜球形、約3 × 2 mm、淡褐色で濃色の脈がある[1][6](図3b)。染色体数は2n = 22[1]。
分布
利用
古くは、種子(実際には果実)を丸ごとまぶたの下に入れることで目薬として用いられていた[7][4]。果実は水につけると粘液を生じるため、眼の中の異物を付着させ、種子とともに取り除いたとされる[7]。果実を煎じた液を目に入れるともされる[10]。このような目の治療は、精油の利用ではないことに注意が必要である[12]。[6]。ヨーロッパ中世には、薬用として他にも広く使われ、消化器系、腎臓、子宮や月経の不調に対して用いられていた[12]。また、16世紀のイギリスでは、ビールの製造に用いられていた[12]。

葉は、フリッター、オムレツ、スープ、シチュー、調味料、ジャムなどに用いられる[6][4][7]。ビールやワインの風味付けにも使われる[6]。葉や花から水蒸気蒸留によって精油が得られ(図5)、精油の原料として世界各地で栽培されている[7][10][11]。精油は香水などに利用されるとともに、アロマテラピーに広く用いられている[7]。クラリセージの精油成分としては、酢酸リナリル、リナロール、ゲルマクレンD、スクラレオールなどが含まれ、ほのかな甘みと植物の強い香りがする[10][11][13][5]。香料としての利用はドイツで始まり、マスカットの香りがすることからマスカットワインの風味付けに使用された[13]。
アロマテラピー
アロマテラピーでは、香りによって気分を穏やかにし、幸福感をもたらす作用があるとされる[10][14]。精油成分であるスクラレオールは、女性ホルモンのエストロゲンに似た作用があるとされる[5][13]。鎮静、睡眠導入、眼精疲労、ほてり、月経前緊張症、生理不順、更年期障害、頭皮ケアなどに用いられる[5][15][16]。妊婦や乳腺症、乳がん、ホルモン治療中の人は使用を避けるべきとされ、また使用後にアルコールを飲むと悪酔いすることがある[5][10]。
栽培
上記のように、クラリセージはハーブや精油原料として利用されるため、栽培されている。日当たりと水はけの良い場所を好み、砂質の土壌でよく育つ[6]。乾燥に非常に強く、冬季の過湿は好ましくない[6]。肥沃な土を好むが、肥料を与えすぎると、草丈が高くなり、花が少なくなる[6]。花が枯れたら、茎を地面付近まで切り戻すことによって、2回目の成長と開花を促すことができる[6]。病虫害はほとんどない[6]。シカやウサギの食害に強い[6]。種子(実際には分果)でふやす[6]。
