酢酸リナリル

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酢酸リナリル[1]
linalyl acetate 2D skeletal
linalyl acetate 3D BS
物質名
識別情報
3D model (JSmol)
ChEBI
ChEMBL
ChemSpider
ECHA InfoCard 100.003.743 ウィキデータを編集
UNII
性質
C12H20O2
モル質量 196.29 g·mol−1
外観 無色の液体
密度 0.895 g/cm3, 液体 (20 ℃)
沸点 220 °C (428 °F; 493 K)
5.4 mg/100 mL (20 ℃)
有機溶媒への溶解度 溶ける
比旋光度 [α]D −7.7, (R)-体、20 ℃
屈折率 (nD) 1.45 (20 ℃、ナトリウムD線)
危険性
引火点 69.6 °C (157.3 °F; 342.8 K)
特記無き場合、データは標準状態 (25 °C [77 °F], 100 kPa) におけるものである。
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酢酸リナリル(さくさんリナリル、linalyl acetate)とは、リナロール酢酸とが脱水縮合をして、エステル結合を形成した構造を有した有機化合物である。ベルガモットのような香りを持ち、香料として利用されている。ただし日本で、酢酸リナリルの純品などは、消防法により、第4類危険物の第3石油類として規制を受ける[2]。酢酸リナリルは、リナロールが1つだけ持つ水酸基と、酢酸のカルボキシ基とが脱水縮合した構造をしている。なお、リナロールの水酸基が結合した炭素はキラル中心であるため[注釈 1]、酢酸リナリルにも、S体とR体の1組の鏡像異性体が存在する。

多くの精油中にリナロールと共に存在している事が知られている。例えば、クラリセージでは、リナロールと酢酸リナリルの2種類の化合物で、精油中の香気成分の約8割を占める[3]。また、ベルガモットの精油中の香気成分の2割から3割程度がリナロールで、酢酸リナリルも3割程度だが、乾燥した天候が続いたり、果実の熟成が進むにつれて、酢酸リナリルが4割程度まで増加する[4]。さらに、リナロールの名前の由来の植物として知られるリナロエの場合ですら[5]、精油中の香気成分を見てみると、リナロールが3割程度なのに対して、酢酸リナリルが5割弱も含まれる[6]。一方で、ラベンダーの精油中の香気成分は複雑で、様々な成分が含まれているものの、酢酸リナリルとリナロールが、その香気成分の重要な地位を持つ事が知られている[7]

また、これらの他にプチグレインオイルと呼ばれる精油に、リナロールと酢酸リナリルが、多く含まれる製品も存在する[8]。ただし、プチグレインオイルとは、柑橘類の葉や小枝や花などを一緒に、水蒸気蒸留器にかけて取り出した精油の総称であるため、製品によって含有成分に差異が見られる[9][注釈 2]

なお、天然物中に存在する酢酸リナリルは、(R)-l-体が多く含まれる場合が多い。(S)-d-体が過剰の酢酸リナリルを含有する天然物は、あまり知られていない。

合成法

リナロールのアセチル化により得られる。工業的には無水酢酸をアセチル化剤とし、リン酸触媒とする方法が用いられる。

通常の方法でリナロールのアセチル化を行っても、リナロールが有するキラル中心の結合は変化しないため、原料がラセミ体のリナロールではなく、光学活性体のリナロールであれば、同様のアセチル化の方法により、光学活性体の酢酸リナリルを合成できる。

用途

脚注

外部リンク

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