サル語支

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サル語支[注 1](サルごし、: Sal languages)、ないしブラフマプトラ諸語 (ブラフマプトラしょご、: Brahmaputran languages) とは、チベット・ビルマ諸語の一支であり、北東インドに加え、バングラデシュミャンマー、および中国の一部で話される。「サル」は、この語派を特徴付ける語彙の一つである*sal (「太陽」の意) に由来する。

言語系統シナ・チベット語族
下位言語
概要 サル語支, 話される地域 ...
サル語支
Brahmaputran
Bodo-Konyak-Jinghpaw
話される地域インド, バングラデシュ, ミャンマー
言語系統シナ・チベット語族
下位言語
Glottologbrah1260[1]
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その他の名称

エスノローグでは、この語派を「ジンポー・コニャク・ガロ・ボド諸語 (Jingpho–Konyak-Garo–Bodo) と呼んでいる。

DeLancey (2015) は、「ボド・コニャク・ガロ・ジンポー諸語 (Konyak-Garo–Bodo–Konyak-Garo–Jingpho) と呼んでいる[4]

Glottologでは、この語派がブラフマプトラ渓谷英語版周辺に分布することから、「ブラフマプトラ諸語 (Brahmaputran)」という名称を用いている。

シナ・チベット語族における位置

DeLancey (2015) は、ボド・コニャク・ガロ・ジンポー諸語 (=サル語支) を、シナ・チベット語族 (トランス・ヒマラヤ語族) の中でも、中央チベット・ビルマ諸語英語版[注 2]の下位語群として位置付けている[4]

所属する言語

分類

サル語支は通常、以下の3つの下位語群に分類される (Burling 2003:175[5], Thurgood 2003:11[6])。

研究史

Benedict (1972:7)[7]は、シナ・チベット語族の中でも、ボド・ガロ諸語とコニャク語、ジンポー語 (カチン語)、及びチャイレル語英語版が、「太陽」「火」を意味する語根をそれぞれ共有していると指摘した。Burling (1983)[8]は、ボド・ガロ諸語とコニャク語、及びジンポー語において共有された幾つかの語彙的改新を基に、これらが一つの言語群を成すと主張している。以下の語根は、そうした語彙的改新の例である (アステリスクは再構形を表す)。

サル語支という名称は、この語派に属する言語において「太陽」を意味する形式から付けられたものである。Coupe (2012:201–204)[15]は、Burling (1983) の挙げた語彙的改新が、実際にこの語派に特有のものであるのか疑義を呈している。一方、Burling (1983) の仮説を受け入れているMatisoff (2013)[16]は、*s-raŋ 「空」と*nu「母」をサル語支の改新として最も説得力のある語根としている。

関連項目

脚注

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