ザ・モダン・ワールド
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「ザ・モダン・ワールド」は、デビュー直前の1977年4月26日にBBC「ジョン・ピール・セッション」のためのスタジオ・ライヴ録音が残されており[1]、この時の録音は2002年発売のボックス・セット『ザ・ジャム・アット・ザ・BBC』に収録された。ザ・ジャムのアルバムとしては初めてブルース・フォクストンがソングライティングに貢献し、2曲を提供した[3]。「ミッドナイト・アワー」はウィルソン・ピケットのカヴァーである[3]。
本作は1977年のクリスマス・シーズンの発売に間に合わせるため、デビュー作『イン・ザ・シティ』の発売からわずか3か月後にレコーディングが開始され、ポール・ウェラーは後年、本作に関して「半分ぐらいの曲は失敗作」「曲作りが今一つうまくいかなかった」と不満を表明している[3]。本作のリリースに先がけて、バンドは1977年10月に初のアメリカ・ツアーを行い、同11月3日にトップ・オブ・ザ・ポップスに出演して先行シングル曲「ザ・モダン・ワールド」を演奏し、リリース前日の11月17日には、ニュー・ハーツをオープニングアクトに従えてイギリス・ツアーを開始した[1]。
反響
先行シングル「ザ・モダン・ワールド」は、リリース当時は全英シングルチャートで7週トップ100入りして36位に達し、バンド解散後の1983年に再発された際、再び4週にわたり全英トップ100入りして最高51位を記録した[5]。そして、本作は全英アルバムチャートで5週トップ100入りしたが、最高位は前作『イン・ザ・シティ』に及ばず22位に終わり[2]、ウェラーは1978年、ファンジン『Jamming』のインタビューで「俺達はトップ5には入ると思ってたんだけどな」とコメントしている[3]。
評価
Chris Woodstraはオールミュージックにおいて5点満点中3点を付け「いきなり成功を収めたアーティストの例にもれず、ザ・ジャムの2作目は、デビュー作の成功にあやかって急造させられた」「ザ・ジャムのアルバムの標準には及ばない、欠点のある作品だが、他のバンドの作品であれば称賛されていただろう」と評している[4]。また、Adam Sweetingは2002年、『ガーディアン』紙で「急いで録音させられたため、前作の二番煎じでしかない場面もある。とはいえ、ウェラー作のハーモニー・ポップ"Tonight at Noon"や、フォクストン作の大胆な"Don't Tell Them You're Sane"といった進化も見られる」と評している[6]。
収録曲
特記なき楽曲はポール・ウェラー作。
- ザ・モダン・ワールド The Modern World – 2:32
- ロンドン交通事情 London Traffic (Bruce Foxton) – 1:50
- スタンダーズ Standards – 2:30
- ガラス越しの世界 Life from a Window – 2:54
- ザ・コンバイン The Combine – 2:21
- ドント・テル・ゼム Don't Tell Them You're Sane (B. Foxton) – 3:42
- 何処かで何かが In the Street, Today (Paul Weller, David Weller) – 1:32
- ロンドン娘 London Girl – 2:42
- アイ・ニード・ユー I Need You (For Someone) – 2:42
- ウィークエンドがやって来る Here Comes the Weekend – 3:31
- トゥナイト・アット・ヌーン Tonight at Noon – 3:02
- ミッドナイト・アワー In the Midnight Hour (Steve Cropper, Wilson Pickett) – 1:53
アメリカ初回盤LP
- サイド1
- "The Modern World"
- "All Around the World"
- "I Need You (For Someone)"
- "London Traffic" (B. Foxton)
- "Standards"
- "Life from a Window"
- "In the Midnight Hour" (S. Cropper, W. Pickett)
- サイド2
- "In the Street, Today" (P. Weller, D. Waller)
- "London Girl"
- "Here Comes the Weekend"
- "The Combine"
- "Tonight at Noon"
- "Don't Tell Them You're Sane" (B. Foxton)