スカイガード
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短SAMへの対応
スカイガードはスーパーフレーダーマウスの後継機と位置付けられており[1][2]、3,000メートルまでの低・中高度の航空機に対処するための全天候型システムとされている[3]。1977年に開発を完了、早速1978年よりスイス軍での運用が開始された[2]。
レーダーとして、スーパーフレーダーマウスではXバンドの追尾レーダーしか持たなかったのに対し、スカイガードではXバンドの捕捉レーダーとKaバンドの追尾レーダーを併載する形態としている[4][2][5]。捕捉レーダーはパルスドップラー方式で、敵味方識別装置と統合されたコセカント2乗特性成形ビームアンテナを用い、水平1.7度×垂直55度のビームを形成し、60 rpmで旋回する[2]。探知距離は20キロとされる[2][4]。高速周波数アジリティ・PRF変更機能を備え、パルス選択にも対応する[2]。受信機は距離ゲートドップラーフィルターを備え、50 dB以上のMTI改善係数を実現する[2]。追尾レーダーはモノパルス方式で、アンテナの右側には電子光学装置を備えている[5]。電子光学装置による探知距離は15キロである[4]。

エリコン・コントラヴェス社はレイセオン社との共同開発により、スカイガードをスパロー系列の短距離防空ミサイル(短SAM)の統制にも対応させた[4][2][6]。典型的には、1セットのスカイガードで対空砲と地対空ミサイル発射機2セットずつを統制する[4]。1980年には、カリフォルニア州のチャイナレイク海軍武器センターとクレタ島の北大西洋条約機構(NATO)ミサイル射場 (NAMFI) においてデモンストレーションが行われた[6]。
最初期に実用化されたシステムが、ギリシャ空軍向けのベロス(Velos)である[6]。ベロスの運用は1982年より開始されており、以下のような構成が標準とされる[7]。
- スーパー・ジラフ捕捉レーダー×1機(捜索距離40 km)
- スカイガード射撃統制システム×2機(捜索距離20 km)
- GDF-003 35mm2連装機関砲×4基
- RIM-7Mシースパロー 4連装発射機×4基
運用国
アラブ首長国連邦陸軍 - 35mm2連装機関砲と組み合わせて用いられた[8]。
アルゼンチン陸軍 - GDF-002と組み合わせて用いられた[1]。
イギリス空軍 - 1982年のフォークランド紛争にて、アルゼンチン陸軍の保有分5セットを、GDF-002とともに鹵獲[1]。
イラン陸軍 - 1980年代より導入[1]。
エジプト空軍 - 1982年に18セットを発注し、1974年よりアモン(Amoun)として運用を開始した[4]。スカイガード1セットを中核として、GDF-003 35mm2連装機関砲2基とスパロー地対空ミサイル4連装発射機2基で1個小隊が構成される[4]。
オーストリア陸軍 - FLGer 75(Feuerleitgerät 75; 後の改修に伴いFLGer 79と改称)と称して導入し、GDF-002(後にGDF-005規格に改修)と組み合わせて用いられた[1]。
オマーン陸軍 - 35mm2連装機関砲と組み合わせて用いられた[8]。
カナダ陸軍 - GDF-005と組み合わせて用いられた[1]。
キプロス陸軍 - GDF-005と組み合わせて用いられたほか[1]、後にはスペインに倣ってアスピーデSAMとも組み合わされるようになり、オセロと称された[6]。
ギリシャ空軍 - 上記のVELOSとして導入[7]。
クウェート陸軍 - 35mm2連装機関砲およびスパローSAMと組み合わせて用いられた[8]。6セットが導入されたものの、クウェート侵攻の際に5セットがイラク軍に鹵獲され、砂漠の嵐作戦の際に破壊された[2]。
サウジアラビア陸・空軍 - GDF-005と組み合わせて用いられた[1]。
スイス陸・空軍 - 35mm2連装機関砲と組み合わせて用いられた[8]。
スペイン陸軍[9] - 35mm2連装機関砲およびアスピーデSAMと組み合わせて用いられ、トレドと称された[6]。
タイ王国陸・空軍 - 陸軍ではGDF-007[10]、空軍ではマウザー30mm2連装機関砲と組み合わせて用いられた[11]。
台湾陸軍 - 35mm2連装機関砲と組み合わせて用いられた[1][2]。
ドイツ - 35mm2連装機関砲と組み合わせて用いられた[2]
マレーシア陸軍 - 1988年より導入[1]。
