スプラトゥーン レイダース
2026年のコンピュータゲーム
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『スプラトゥーン レイダース』は、2026年7月23日に発売されたNintendo Switch 2用ソフトであり、スプラトゥーンシリーズ初のスピンオフ作品でもある[1]。
| ジャンル |
アクションシューティングゲーム サードパーソン・シューティング(TPS) |
|---|---|
| 対応機種 | Nintendo Switch 2 |
| 開発元 | 任天堂 |
| 発売元 | 任天堂 |
| シリーズ | スプラトゥーンシリーズ |
| 人数 |
1人 2 - 4人(通信プレイ時) |
| 発売日 |
|
概要
2025年6月10日に『スプラトゥーン3』のVer.10.0.0と同時に発表された。
本作は、『スプラトゥーン3』に登場する3人組・すりみ連合がウズシオ諸島でオタカラ・ハントする物語を描いており、主人公は彼らが搭乗するヘリコプターのパイロット兼技術者「メカニック」である[1]。
ゲームのシステムは『スプラトゥーン2』を初出とする協力対戦モード「サーモンラン」をベースとしており、多数のシャケが住まうダンジョンを攻略していく内容となっている[1]。過去作におけるショップに相当する拠点はなく、本作ではダンジョンから「ブキ」を入手したり、ダンジョンで得た素材を基に「ガジェット」を作る仕組みが取られている[1]。
また、通常ステージとは別に、制限時間制の「シャケの巣窟」や、腕試しを目的とした「つまみぐいダンジョン」、そして高難易度ダンジョンの「地下遺跡」なども収録されている[1]。
基本的には一人用のゲームシステムだが、オンラインで他のプレイヤーに援護を要請することもできるほか、マルチ協力プレイも可能である[1]。
登場人物
開発
第1作『スプラトゥーン』の開発からかかわってきた井上精太は、従来とはやや異なる切り口の1人用作品があってもよいと考えていた[2]。シリーズに触れるきっかけを作ることに加え、対戦作品としてのスプラトゥーンシリーズの継続を考えていたことから、本作はナンバリング作品ではなくスピンオフとして企画された[2]。
一方、『スプラトゥーン2』のころからプランニング職として「サーモンラン」にかかわってきた伊藤慈彦は「このモードを1人用にしたらせわしくも爽快感のある内容になるだろう」と考えていた[2]。次回作がNintendo Switch 2用タイトルになると聞き、「Nintendo Switch 2の性能を活かして敵キャラクターであるシャケの数を増やすことで、それを一人で捌く『究極のワンオペ』が実現するのでは?」と考え、『スプラトゥーン3』のアップデートが落ち着いてきたころから、検証を重ねてきた[2]。
とはいえ、もともと「サーモンラン」は4人協力プレイを前提としているため、そのまま1人用に持っていくのには無理があった[2]。そこで伊藤は多数の仕掛けをフィールド内に配置して戦うということを検証した[2]。この検証ではタワーディフェンスのようなシステムができあがり、スプラトゥーンらしさからかけ離れてしまった[2]。そこで、プレイヤーのアクションそのものを拡張し、自ら敵に切り込む遊び方に変更し、この拡張により「ガジェット」という仕組みが導入された[2]。
アジト内で遊べるミニゲームは任天堂社内の若手スタッフがプログラミングを行い、ドット絵はゼネラルプロデューサーである野上恒が手掛けた[3]。
セッティング
スピンオフである以上、島を舞台にすることは早い段階から決まっており、島に漂着したものを活用するなどシステム面との相性も良かったほか、ハード性能を活かして自然物を表現しやすくなったという利点もあった[4][注釈 1]。また、本作の舞台であるウズシオ諸島はバンカラ地方に属するとはいえ、ヘリコプターでの移動が必要なほど遠く且つバンカラ地方本土とも気候が異なるという設定であり、そこから派生して、「すりみ連合がヘリコプターに乗って宝さがしに行く」「島には大勢のシャケが潜む」といった設定が生まれた[4]。アートディレクターの園山耕司は、島での冒険を楽しみたいという考えの元、明るい海辺でシャケたちが巨大ウォータースライダー出遊ぶコンセプトアートを描いた[4]。園山はこのコンセプトアートに自信を抱いていたものの、実際にテストプレイを行うと、楽しく暮らすシャケを襲うことへのむごたらしさを指摘する声が上がってきた[4]。
とはいえ、コンセプトアートの方針見直しが検討された時点ではシステムや地形といった大枠を変更しづらい時期に来ていたため、最初のコンセプトアートに描かれたウォータースライダーを荒廃させたコンセプトアートが提出された[4]。
スプラトゥーンシリーズに登場するシャケはおいしく食べられることを理想視するという設定であり、本作においては自分達をおいしくするための調味料・塩を求めてウズシオ諸島に集まっているという設定が施された[4]。ゲームの進行に合わせ、彼らが纏う塩の量はどんどん増えていき、終盤に登場する個体は塩釜焼のような風貌になっている[4]。また、本作のステージもシャケをおいしくするため地形となっており、彼らにとっては理想郷と位置付けられている[注釈 2][4]。
なお、本作を初出とするシャケの名前は彼ら本人による自称ではなく、目撃したインクリングらによる呼称として位置づけられており、仲間内で情報共有がしやすいようインパクトのあるネーミングとなった[注釈 3][注釈 4][4]。
『スプラトゥーン3』を初出とするすりみ連合はキャラクターの掘り下げの余地があったことに加え、新しいシステムが導入された以上ゲームの進行役が必要だったため、本作で彼らに焦点を当てることは早い段階から決まっていた[3]。
ある程度物語が固まる中で、すりみ連合の中に頭脳派や手先が器用な者がいないことが判明し、職人肌のキャラクターを主役に据えた方がよいだろうということで、プレイアブルキャラクターとしてメカニックが誕生した。「メカニック」という名前に反し、このキャラクターは自作ガジェットによる激しいアクションをこなすなど、フィジカル面においても強靭な人物として描かれており、井上はシリーズにおいてもっとも多才な主人公だとインタビューの中で説明している[3]。
音楽
最初のコンセプトアートの時点ではBGMが明るい曲調だったため、シャケを襲うことへの後ろめたさが増幅され、ゲームの目的が分からなくなってしまった[4]。その後、コンセプトアートの変更に伴い、BGMも方針が見直された[4]。得体の知れない雰囲気を出すため、テクノ、ダブ、ミニマルミュージックといった電子楽器を主体としたジャンルをシャケが島の漂着物を用いて再現したというイメージで曲作りが行われ、コンセプトアートにあった仕上がりとなった[4]。また、これまでのサーモンランに近いタイプの曲もあり、チェロやティンパニはシャケを興奮させる音として主旋律に据えつつも、民族楽器などが加えられた[4][注釈 5]。
評価
畠中健太は、Game Watchに寄せたレビュー記事の中で、これまでの作品とすみ分けができていると評し、ハック&スラッシュのようなプレイサイクルが楽しかったと述べている[1]。