スンダ語
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スンダ語(スンダご、スンダ語: Basa Sunda ( ᮘᮞ ᮞᮥᮔ᮪ᮓ )、インドネシア語: Bahasa Sunda、英: Sundanese language)はインドネシアのジャワ島の西部で話されている言語である。オーストロネシア語族のマレー・ポリネシア語派の西語群に属する。話者は3000万人[1]でインドネシアの人口の15%に当る。
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マレー・ポリネシア語派
- スンダ・スラウェシ語群(西マレー・ポリネシア語群)
- マレー・スンバワ語群
- スンダ語
- マレー・スンバワ語群
- スンダ・スラウェシ語群(西マレー・ポリネシア語群)
方言

スンダ語の方言(basa wewengkon)には、複数の変種が存在する。言語学者たちは通常、六つの主要方言に区分している[2]。それらは以下の通りである。
- 西部方言(バンテン州、ボゴール県西部の一部、特にジャシンガ・ラヤ地域、およびスカブミ県西部の一部)
- 北部方言(ボゴール県、ボゴール、カラワン県、ブカシ県東部および南部の一部、プルワカルタ県、スバン県)
- 南部方言(バンドン、チマヒ、タシクマラヤ、スカブミ、西バンドン県、バンドン県、スメダン県、ガルト県、チアンジュール県、タシクマラヤ県、スカブミ県、およびジョンゴル南部の一部)
- 中東部方言(マジャレンカ県、インドラマユ県南部、およびクニンガン県西部の一部)
- 北東部方言(クニンガン県、ブレベス県西部の一部、およびチルボン県南部の一部)
- 南東部方言(バンジャル、チャミス県、パンガンダラン県、およびチラチャプ県東部・北部の一部、特にダユフルール郡 (チラチャプ県)、ならびにバニュマス県のチジュリグ集落)
文字
スンダ語は歴史的に複数の文字体系によって表記されてきた。5世紀から8世紀にかけては、パッラヴァ文字やプラ・ナーガリー文字が、西ジャワ地域において、サンスクリットの表記に用いられた[3]。14世紀から18世紀にかけては、これらをもとに成立した古スンダ文字(インドネシア語: Sunda Kuna)がスンダ王国で使用された。その後、17世紀から19世紀にはジャワ文字、17世紀から20世紀にはアラビア文字もスンダ語の表記に用いられた[3]。

20世紀以降はラテン文字が広く用いられている。一方、古スンダ文字を基礎とする現代の標準スンダ文字(インドネシア語: Aksara Sunda Baku)は1996年に公式化され、現在も学校教育や道路標識などで使用されている[3]。
音韻
七つの短母音と二十の子音からなる。
母音
- a [a]
- i [i]
- u [u]
- e(éとも書く)[e]
- o [o]
- e [ə]
- eu(oに近い曖昧母音)[ɤ]
子音
- m [m]
- p [p]
- b [b]
- w [w]
- (f,v) [f]
- n [n]
- t [t]
- d [d]
- s [s]
- (z)[z]
- r [r]
- l [l]
- ny [ɲ]
- c [tʃ]
- j [dʒ]
- y [j]
- ng [ŋ]
- k [k]
- g [ɡ]
- h [h]
スンダ語では一般に、f,v,zは外来語にのみ用いられる。 インドネシア語の借用語では f->p, v->p, sy->s, sh->s, z->j, kh->h のように置き換わる
文法
基本語順
- 主語→動詞→目的語
- 被修飾語→修飾語
動詞
スンダ語には人称、時制、アスペクトによる動詞の活用が存在しない。時制やアスペクトは動詞の前にそれを表す語をおくことで表す。
- 未来 arékまたはbadé+動詞
Taro ngapalkeun basa Sunda. (太郎はスンダ語を勉強する。) → Taro arék ngapalkeun basa Sunda.(太郎はスンダ語を勉強するでしょう。)
- 過去、完了 enggeusまたはparantos+動詞
Taro enggeus ngapalkeun basa Sunda.(太郎はスンダ語をもう勉強した。)
- 進行形 keunまたはnuju+動詞
Taro keur ngapalkeun basa Sunda. (太郎はスンダ語を勉強している。)
- 経験 kungsi+動詞
Taro kungsi ngapalkeun basa Sunda.(太郎はスンダ語を勉強したことがある。)
- 開始 kakara+動詞
Taro kakara ngapalkeun basa Sunda.(太郎はスンダ語を勉強したばかりだ。)
その他
受動態
受動態は接頭辞ka-を用いて表される。 bawa(運ぶ)→kabawa(運ばれる)
助動詞
助動詞は動詞の直前に置かれる。
- 可能 bisaまたはtiasa+動詞「~できる」
- 意思 hayangまたはhoyong+動詞「~したい」
- 義務 kuduまたはkedah+動詞「~しなければならない」
- 許可 meunangまたはkénging+動詞「~してよい」
関係節
関係節は先行詞→anuまたはnuで表される。 buku(本)nu kudu(~しなければならない) baca(読む) →読まなければならない本
あいさつ表現
- おはようございます。Wilujeng enjing
- こんにちは。Wilujeng siang.
- こんばんは。Wilujeng wengi
- ありがとうございます。Hatur nuhun.
- いいえ、どういたしまして。Sawangsulna./Sami-sami.
- お許しください。Hapunten.
参考文献
- 森山幹弘・降幡正志『スンダ語文法』(東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所、2003年)
- 森山幹弘・降幡正志『スンダ語語彙集』(東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所、2003年)