ダイヤモンドの功罪
日本の漫画シリーズ
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あらすじ
圧倒的な才能からどんなスポーツに挑戦してもすぐに経験者より上達する小学5年生の綾瀬川次郎は、自分に負けることで挫折する人が生まれてしまうことに悩み、孤独を感じていた。そんな中、次郎は弱小ながら皆が楽しくプレーしている少年野球チーム「足立バンビーズ」に入団する。チームメイトと打ち解けた次郎は野球の楽しさを知っていくが、次郎の才能に魅了されたバンビーズの監督は、U12日本代表の選考会に無断で応募してしまう。
登場人物
主要キャラクター
- 綾瀬川 次郎(あやせがわ じろう)
- ポジションは投手。運動神経と情報処理能力に優れ、どんなスポーツでもすぐに経験者より上達する。明るく優しく賢い性格であり、皆で楽しくプレーすることを望む一方で、母親からは競争に向かない性格を心配されている。人目を惹く華のある容姿であり、カリスマ性と魔性をあわせ持つ少年。
足立バンビーズ
- 五十嵐 温之(いがらし はるゆき)
- 通称「イガ」。ポジションは捕手。足立バンビーズ所属。次郎の球は速すぎて捕球できない。
- 安田 祐樹(やすだ ゆうき)
- 通称「ヤス」。足立バンビーズ所属。社会人野球の元エースである父から期待を背負わされている。
- 足立バンビーズ監督
- 足立バンビーズの監督。次郎の才能に魅了され、U12日本代表の選考会に無断で応募する。
U12
- 雛 桃吾(ひな とうご)
- ポジションは捕手。大阪の寝屋川ファイターズ所属。U12日本代表では4番打者および正捕手を務める。
- 巴 円(ともえ まどか)
- ポジションは投手。寝屋川ファイターズ所属。コミュニケーションに長け、チームメイトからの人望が厚い。U12日本代表では控え投手となるが、ベンチから積極的に声をかける。
- 椿 宗一郎(つばき そういちろう)
- ポジションは一塁手。U12日本代表ではキャプテンを務める。埼玉の戸田ワイルドキャッツ所属。
- 天野倉 奈津緒(あまのくら なつお)
- ポジションは三塁手。U12日本代表では次郎と同部屋となる。東京の成城オリオンズ所属。
- 花房 晴彦(はなふさ はるひこ)
- ポジションは投手。小学生にしては計算高い。神奈川の横浜ウイングス所属。兄も学生野球で活躍している。
- 並木(なみき)
- U12日本代表の監督。現役時代に首位打者を複数回獲得している。
- 真木(まき)
- U12日本代表の投手コーチ。次郎のことを気にかけている。
- 関根(せきね)
- U12日本代表のトレーナー。日本代表のスタッフを10年以上にわたって務めている。
その他
- 園 大和(その やまと)
- 大阪の強豪リトル・シニアチーム『枚方ベアーズ』所属だが補欠。U12での綾瀬川の活躍に注目し、声をかける。
沿革
2023年2月9日発売の『週刊ヤングジャンプ』2023年11号で連載が開始した[2]。本作は平井の初連載作品となる[3]。2023年6月19日にはYouTubeで1巻発売記念PVが公開された[1]。
2025年12月までに累計部数は180万部を突破している[4]。
作者の平井大橋は、ヤングジャンプの「1億円40漫画賞」の野球部門受賞作の『ゴーストバッター』『ゴーストライト』が人生で初めて描いた漫画であり、それまでに漫画を描いた経験はなかった。そこから、週刊連載の激しい競争のなかで、わずか2年という非常に早いスピードで初連載までこぎつけた。当初、ヤングジャンプではベテラン作家による既に人気の野球漫画が2本あったが、新人の平井がこのキャラクターたちと野球に賭けていたため、編集部は連載を決定した。「このマンガがすごい!」1位作品は通常作者がインタビューされるのが慣例だったが、平井の受賞にあたっては作者ではなく担当編集が代わりにインタビューを受ける異例の措置が取られた。担当編集は平井を『人間愛に溢れている方なので、人のことをよく観察している』と評している[5]。
評価
「次にくるマンガ大賞 2023」コミックス部門では7位に選出された[6]。「このマンガがすごい!2024」オトコ編では1位に選出された[7]。「全国書店員が選んだおすすめコミック2024」では4位に選出された[8]。「マンガ大賞2024」では5位に選出された[9]。
漫画ライターのちゃんめいは2023年のベスト漫画5選に本作を挙げ、「極限まで“才能”を突き詰めたヒリつくようなストーリー展開、壮絶さに身震いが止まらない」と評している[10]。漫画ライターのもり氏は、「読者の大多数が一般人であることからして、俯瞰で天才側が受け止め続ける苦しみの深さから学べる部分は大きい」と評している[11]。産経新聞記者の本間英士は、「従来とは異なる切り口で新たな野球漫画のあり方の一つを示した」と評している[12]。読売新聞編集委員の石田汗太は、「初めての連載作品とは思えないほどストーリーテリングが上手い」と評している[13]。ライターのHonda Yuukiは、登場人物の芝居がかっていない口語の表現によって、微妙にすれ違っていく人間関係が秀逸に描写されていると評している[14]。『スクリーン・ラント』のマルセル・グリーンは、野球はアクションが重視されるスポーツではないにもかかわらず、スポーツ漫画では滅多に見られないような鋭いグラフィックで投球・安打・捕球・走塁といった動きのある部分が描かれていると評している[15]。
作風とテーマ
書誌情報
- 平井大橋『ダイヤモンドの功罪』集英社〈ヤングジャンプ コミックス〉、既刊9巻(2025年12月18日現在)
- 2023年6月19日発売[1][16]、ISBN 978-4-08-892767-1
- 2023年7月19日発売[17]、ISBN 978-4-08-892768-8
- 2023年10月19日発売[18]、ISBN 978-4-08-892864-7
- 2023年12月19日発売[19]、ISBN 978-4-08-893071-8
- 2024年3月18日発売[20]、ISBN 978-4-08-893205-7
- 2024年6月19日発売[21]、ISBN 978-4-08-893266-8
- 2024年9月19日発売[22]、ISBN 978-4-08-893383-2
- 2025年4月17日発売[23]、ISBN 978-4-08-893509-6
- 2025年12月18日発売[24]、ISBN 978-4-08-893586-7