チュクチ語派

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チュクチ語派(チュクチごは、Chukotkan languages)は、チュクチ・カムチャッカ語族の一部をなす方言群である。ロシアの極東北端に位置する二つの自治地域で話されており、東は太平洋、北は北極に接している。1930年代にチュクチ語を指すために用いられた「Luorawetlat ԓыгъоравэтԓьат [ɬəɣˀorawetɬˀat]、 単数 Luorawetlan ԓыгъоравэтԓьан [ɬəɣˀorawetɬˀan]」という呼称は、実際にはチュクチコリャーク両民族の民族名に基づいている。

音韻的区分[1][2]

伝統的には、チュクチ語派はチュクチ語とコリャーク語の二言語と考えられてきた。これは、チュクチ民族とコリャーク民族の間に明確な民族的区分があったためである。しかし、チュクチやコリャークの民族が話すケレク語やアリュートル語の方言は、チュクチ語やコリャーク語からの差異と同程度に互いにも異なっている。

Stebnickij (1934)による分類

子音

語内の子音の対応により、以下の区別がされる。

  • r方言:チュクチ語
  • j方言:ケレク語コリャーク語アプカ方言(апукинский)、イトカン方言(итканский)、カメン方言(каменский)、パレン方言(паренский)、チャウチュヴァン方言(чавчувенский)
  • t/r方言:アリュートル語(Alutor Proper)、カラガ方言(карагинский)、パラナ方言(паланский)、(ウカ方言)
母音

また、ケレク語とチュクチ語を除く方言群には、語内の母音の対応により、以下の区別がされる。

母音調和

チュクチ語派の多くには母音調和が存在し、舌の高低の対立による強母音(dominant vowel: e1, a, o)と弱母音(recessive vowel: i, e2, u)の二系列をもつ。強母音と弱母音は一語中に共起しない。語幹・接辞という形態素の位置の如何にかかわらず、語中に強母音が存在していれば、対応する弱母音と交代する(/i/→/e/, /e2/→/a/, /u/→/o/)。最も母音調和が厳密に働くのはチュクチ語で、コリャーク語チャウチュヴァン方言では母音調和が三系列に崩れ[3]、アリュートル語ではほぼ失われ、ケレク語では存在しない。なお、カムチャッカ語派のイテリメン語では、南部方言では母音調和を起こさない動詞や形容詞の接辞が存在する[4]。また、北部方言においては厳格な規則ではなく、話者による揺れがある[5]

書籍

参考文献

脚注

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