ツバメウオ

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ツバメウオ(燕魚、Platax teira)は、マンジュウダイ科に属するの一種。別名、ツバクロ(燕、ツバメの古名)、ツバメダイ(燕鯛)、アブラウオ(脂魚)など。本種が属する科を「スダレダイ科」とする文献もある。

概要 ツバメウオ, 保全状況評価 ...
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分類

本種はフィンランド探検家東洋学者博物学者であるPeter ForsskålによってChaetodon teiraとして記載され、タイプ産地はイエメン紅海沿岸のAl Luḩayyahとされている。1876年にピーター・ブリーカーによってツバメウオ属のタイプ種に指定された。種小名 teira は、アラビア語 teyraラテン語化である[3]

分布・生態

太平洋西部からインド洋紅海の温暖な海域に分布する[2]日本では、北海道釧路から九州の太平洋沿岸、新潟県から長崎県の日本海・東シナ海沿岸、屋久島、琉球列島、小笠原諸島に分布し、沿岸部の中層に生息する[4][5]

ニュージーランドアイランズ湾英語版でも記録がある[2]オーストラリアでは、西オーストラリア州から北部まで、南はニューサウスウェールズ州まで分布する[6]2004年のスマトラ島沖地震の後、インドマンナール湾で発見された[7]地中海ではトルコ沖とイスラエル沖で2回発見されている[8][9][10]

流れ藻、瓦礫、人工魚礁の間に生息することが知られている。沿岸の浅瀬から沖合の深場まで生息している[6]。通常沿岸の中層で群れており、幼魚は水面の近くで体を横にして浮き、浮遊物に擬態する。雑食であり、プランクトン、小型無脊椎動物藻類を捕食する。稚魚は浮遊物の中に留まり、稚魚同士が出会いながら群れを形成していく。成長すると沿岸から離れ、ホンダワラなどの流れ藻の下で大きな群れを形成する[2]

形態

ツバメウオ 2017.11.13 鹿島港

全長は最大70 cm[2]。腹鰭基部の後方に黒斑があり、尻鰭の付け根の上には縦長の黒斑がある[5]。体は側扁し、横から見ると円形で、全体的にはセイヨウナシ形。老成魚はが僅かに突出する(吻前縁が真っ直ぐ)。背鰭と臀鰭が相似形で大きい。体色は銀色、灰色、または茶色。背鰭の後縁が黒く、体側には眼や胸鰭を通る横帯があり、成魚では不明瞭である[6]尾鰭は二重湾入形で、後縁は黒い。腹鰭は黄色みがかる。死後、全体的に黒ずみ、模様は不鮮明となる。

幼魚は体が菱形で、背鰭と臀鰭が成魚より著しく大きく、紋様の黒い部分が広くはっきりとしている[11]。幼魚の大きい鰭は成長につれ小さくなる。稚魚は体が茶色く、枯葉のように見える。

利用

本種の刺身

食用

釣りスピアフィッシングトロール網などで漁獲される[12]。日本近海には少なく、あまり利用されないが、食味はイシダイに似ており、鰭が発達した魚であるため、縁側を中心に盛りつけ、刺身で頂くと脂がのっていて、とても美味である。

飼育下

非常に大人しく、群れを作る。攻撃的な種と一緒に飼育すべきではない。通常、購入時は小さいが、すぐに成長する。水族館ではよく飼育される。

出典

参考文献

関連項目

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