テルピリジン

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テルピリジン
識別情報
CAS登録番号 1148-79-4 チェック
PubChem 70848
ChemSpider 64012 チェック
UNII G5E357ISH5 チェック
ChEBI
ChEMBL CHEMBL89445 チェック
特性
化学式 C15H11N3
モル質量 233.27 g mol−1
外観 white solid
融点

88 °C, 361 K, 190 °F

沸点

370 °C, 643 K, 698 °F [1]

特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

テルピリジン: Terpyridine,2,2';6',2"-terpyridine;Terpy,Tpy)は、ピリジンから誘導される複素環式化合物である。

白色の固体で、ほとんどの有機溶媒に可溶である。錯体化学の分野において配位子として使用される。

テルピリジンは、1932年にピリジンの酸化的カップリング反応英語版によって初めて合成された。この方法は収率が低かったが、その後、主に2-アセチルピリジンから出発する より収率の高い合成法が報告されている[2]。その一つでは、2-アセチルピリジンとN,N-ジメチルホルムアミドジメチルアセタール[注 1]との反応によりエナミノン[注 2]を生成する[3]。2-アセチルピリジンと二硫化炭素を塩基触媒下で反応させヨウ化メチルによりアルキル化することにより、C5H4NCOCH=C(SMe)2が得られる。この分子と2-アセチルピリジンを縮合させると1,5-ジケトンが生成し、酢酸アンモニウムと縮合してテルピリジンが生成する。この誘導体をラネーニッケルで処理すると、チオエーテル基が除去される[4]

テルピリジンとその誘導体の合成法として、他の方法も開発されている[5]。置換テルピリジンもパラジウム触媒によるクロスカップリング反応から合成される。ビストリアジニルピリジン[注 3]からも調製できる。

物性

テルピリジンルテニウム三塩化物はテルピリジンの代表的な錯体である。

テルピリジンは3座配位子であり、平面上に並ぶ3つの部位で金属と結合し、隣接する2つの5員環(MN2C2[注 4])キレートを形成する[6]。テルピリジンは、2,2'-ビピリジン1,10-フェナントロリンなどの他のポリピリジン化合物と同様に、ほとんどの遷移金属イオンと錯体を形成する。2つのテルピリジン錯体を含む錯体、すなわち [M(Terpy)2]n+ は一般的である。これらは、関連する [M(Bipy)3]n+ 錯体と構造的に異なり、アキラルである。

テルピリジン錯体は、他のポリピリジン錯体と同様に、可視領域での金属-リガンド電荷移動英語版(metal-ligand charge transfer;MLCT)、可逆的な還元酸化、非常に強い発光など、特徴的な光学的・電気化学的性質を示す。

テルピリジンとビピリジンはπ電子受容体であるため、酸化状態の低い金属を安定化させる傾向がある。例えばアセトニトリル溶液中では、[M(Terpy)2]+(M = Ni, Co)を生成することが可能である。

関連化合物

関連項目

脚注

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