トリックスター
From Wikipedia, the free encyclopedia
トリックスター(英: trickster)とは、神話や物語の中で、神や自然界の秩序を破り、物語を展開する者である。往々にしていたずら好きとして描かれる[1][要出典]。善と悪、破壊と生産[2]、賢者と愚者[3]など、異なる二面性を持つのが特徴である[4][要出典]。
この語は、ポール・ラディンがインディアン民話の研究から命名した類型である。カール・グスタフ・ユングの『元型論』で取り上げられたことでも知られる[要出典]。ユングはトリックスターの粗野で原始的な行動を「(人間の)より初期の未発達な意識の段階の反映」と見る[5]。
ウィリアム・シェイクスピアの喜劇『夏の夜の夢』に登場する妖精パックなどが有名。ギリシア神話のオデュッセウスや北欧神話のロキもこの性格をもつ。
文化から見たトリックスター
多くの文化では、トリックスターと文化英雄は結びつけられることが多い。
例えば、ギリシア神話のプロメーテウスは、人間に火を与えるために神の元から火を盗んだが、彼はトリックスターとしてよりも文化英雄としての性格の方が有名である。一方、北アメリカネイティヴアメリカンの伝承では、コヨーテの精霊が神(もしくは星や太陽とも)から火を盗むが、こちらはトリックスターとしての性格の方が大きく現れている[要出典]。これは他の話においてはプロメーテウスは知性のある巨人だが、コヨーテは単なるいたずら者と見なされる場合が多いことからきている[要出典]。
文化圏によっては、コヨーテやワタリガラスと関連づけられる[要出典]。
アフリカや北アメリカではトリックスター神話が重要な地位を占めている[6]。ウィネバゴ・インディアンのトリックスターはミンクやコヨーテなどに「弟よ」と話しかけるほど親近性をもつが、これらの動物に騙され、愚か者ぶりを発揮するも、仕返しをし、だんだんと人間らしくなっていく[5]。