ワタリガラス
北半球に広く分布する大型のカラス科の鳥
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分布
形態
生態
文化
英語などの一部の言語では、一般的なカラス(crow)とワタリガラス(raven)を意味する単語が全く違う。カラスが腐肉や人の出した生ゴミを漁る不浄な鳥とされるのに比して、ワタリガラスは善的な象徴とされる傾向がある。一方ユダヤ教のトーラー(モーセ五書)では、本種をはじめとしたカラス科の鳥全てが汚れたものとされている[3]。
伝説におけるワタリガラス
北欧神話ではオーディンの斥候として、フギンとムニンという2羽のワタリガラスが登場する。9世紀からのアイスランドへの入植の歴史を記した植民の書では、最初にアイスランド島に上陸したフローキ・ビリガルズソンは、目指す島の位置を知るために洋上からワタリガラスを放ち、その飛ぶ方角を見て進路を決めたことから、カラスのフローキと呼ばれたと記している。
文化的な象徴として
イギリスではチャールズ2世の勅令で、最低6羽のワタリガラスがロンドン塔で飼育されており、「ロンドン塔からワタリガラスがいなくなるとイギリスは滅びる」というジンクスがある。2006年には鳥インフルエンザから保護するためにロンドン塔から一時避難させられた。ロンドン塔の衛兵ヨーマン・ウォーダーズの中には、ワタリガラスの世話をする「レイヴンマスター」という役職がある。
アラスカ州の先住民の中には、ワタリガラスをトーテムとする部族がある。北米太平洋岸北西部の先住民の神話に登場するワタリガラスはトリックスターの属性を持っている。
英語圏ではNFLのボルチモア・レイブンズとオタワのカールトン大学がワタリガラスをマスコットとしているほか、米軍の軍艦や電子戦機の名称や人名として用いられている。詳しくは「レイヴン (曖昧さ回避)」を参照。
文学
語彙として、英語の「レイヴン」には「黒い髪の色」という意味があり、これは日本語の「烏の濡れ羽色」と類似している。またワタリガラスを扱った作品としてエドガー・アラン・ポーの詩に『大鴉』 がある。『ハリー・ポッターシリーズ』にはワタリガラス(Raven)の名を冠した登場人物および魔法学校の寮が登場する。
画像
- 鳴き声を上げるワタリガラス
- 橋桁に作られた巣
- 樹上に作られた巣
- 巣と卵
- ワタリガラスの卵
- オーディンの肩に留まって報告するフギンとムニン
- ロンドン塔で飼育されているカラス
書籍
- 『ワタリガラスの謎』、ベルンド・ハインリッヒ