ハマビワ

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ハマビワ(浜枇杷、学名: Litsea japonica)は、クスノキ科ハマビワ属常緑小高木の1である。樹皮は褐色で平滑。互生し、厚い革質で先端は円頭、葉脈は裏面に隆起する。花期は10–11月、雌雄異株、数個の淡黄色のからなる花序が葉腋にいくつかつく。果実液果、翌年の春から初夏に碧紫色熟す。日本(中国地方以南)、韓国に分布し、沿岸域に生育する。「ハマビワ」の名は、海浜に生え、葉がビワに似ていることに由来するとされる。

概要 ハマビワ, 分類 ...
ハマビワ
分類
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : モクレン類 magnoliids
: クスノキ目 Laurales
: クスノキ科 Lauraceae
: ハマビワ属 Litsea
: ハマビワ L. japonica
学名
Litsea japonica (Thunb.) Juss. (1801)[1]
シノニム
和名
ハマビワ(浜枇杷)[2]、ケイジュ(桂樹)[3]、シャクナンショ[4]、イソビワ(磯枇杷)[4][5]、ビワヨウニクケイ(枇杷葉肉桂)[6]
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特徴

常緑小高木であり、高さ7メートル (m) ほどになるが、幹は叢生し、樹形は楕円形[4][7][8](図2a)。樹皮は褐色で平滑[4][7](図2b)。小枝は太く、黄褐色の綿毛が密生する[4][8]葉芽は長楕円形、先端はとがり、芽鱗は幅広く、白毛がある[4]花芽は球形、新枝の葉腋につく[4]

2a. 樹形
2b. 樹皮

互生し、枝先に集まってつく[4][7](図1, 3)。葉柄は長さ1.5–4センチメートル、黄褐色の綿毛が密生する[4][7][8]。葉身は長楕円形、長さ 7–15 cm、幅 2–5 cm、基部は広くさび形、先端は円頭、葉縁は全縁でやや裏面にそり気味になる[4][7][8](図1, 3)。革質で厚く、表面は暗緑色で中肋以外は無毛、光沢があり、裏面には黄褐色の綿毛が密生する[4][7][8][9]葉脈は羽状、側脈は8–12対、網脈とともに裏面に隆起する[4][8](図1, 3)。

雌雄異株、花期は10–11月[4][7]。葉腋に2–4個の散形花序がつき(図3a)、花序柄は湾曲し軟毛が密生し長さ5–14ミリメートル (mm)、総苞片は4–6枚、円形、幅 7–8 mm、外面に軟毛が密生する[4][7][8]。1花序は5–6個の黄白色のからなり、花柄は長さ 1.5–2.5 mm、花托は雄花では皿状、雌花では短筒状、花被片は6枚、披針形、長さ約 2.5 mm、外面・内面とも有毛[4][7][8]雄花には雄しべは9–12個(3個ずつ3–4輪)、長さ 6–7 mm、花糸はほぼ無毛、花外に突き出ており、は4室、内輪の雄しべの花糸基部には1対の腺体があり、中央に不稔雌しべが1個、長さ約 2.3 mm[4][7][8]雌花には仮雄しべが6個、内側3個の仮雄しべ基部には1対の腺体があり、雌しべは1個、長さ約 4.5 mm、子房は球形で長さ 1.5 mm、柱頭は2–3裂している[4][7]

3a. 花序
3b. 未熟な果実

果実液果で未熟なものは緑色(図3b)、翌年の春から初夏に碧紫色に熟し、楕円形、長さ 15–18 mm、基部は杯状の果托で包まれる[4][7][8](図1, 3b)。種子は楕円形で暗褐色[4]

分布

本州山口県島根県)、四国九州沖縄韓国の暖帯から亜熱帯域に分布する[4][7][8]。暖地の海岸林に生育する[4][7][8][9]

人間との関わり

防風、防潮、砂防のためにしばしば植栽される[4]。庭木とされることもある[4]

名称

「ハマビワ」の名は、海浜に生え、葉がビワバラ科)に似ているためとされることが多いが[4][10][9]、風にそよぐ葉が立てる音に基づくとする説もある[2]。別名の「ケイジュ」は、桂樹の音読みとされる[9]。「シャクナンショ」ともよばれるが、これはシャクナン樹の意味であり、樹の姿がシャクナゲに似ていることに由来すると考えられている[9]

脚注

外部リンク

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