ヒロガシラトラザメ

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ヒロガシラトラザメ
保全状況評価[1]
LEAST CONCERN
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
Status iucn3.1 LC.svg
Status iucn3.1 LC.svg
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
: 軟骨魚綱 Chondrichthyes
: メジロザメ目 Carcharhiniformes
: ヘラザメ科 Pentanchidae[2]
: ヒロガシラトラザメ属 Holohalaelurus
: ヒロガシラトラザメ H. regani
学名
Holohalaelurus regani
(Gilchrist, 1922)
シノニム
  • Scylliorhinus regani Gilchrist, 1922
英名
Izak catshark
分布[3]

ヒロガシラトラザメ Holohalaelurus reganiヘラザメ科に属するサメの一種。ナミビアから南アフリカの沿岸に近い深海に生息する。体は頑丈で頭は短くて平たく、尾は非常に細長い。背面には暗褐色の複雑な模様がある。胸鰭と背面の正中線上には棘の列がある。最大69cmで雄は雌より大きい。

底生硬骨魚甲殻類頭足類を中心に様々な餌を食べる。卵生で卵は卵殻に包まれる。漁業で混獲されるが個体数は増えており、IUCN保全状況軽度懸念としている。

1922年の漁業調査報告書において、南アフリカ魚類学者John Gilchristによって記載された。当初はトラザメ属 Scylliorhinus とされ、種小名 regani は魚類学者Charles Tate Reganへの献名である[4]。1934年、ヘンリー・ウィード・ファウラーは本種をナガサキトラザメ属 HalaelurusHolohalaelurus 亜属を新設して本種を移した。その後、この亜属は属に昇格された[5]。記載論文で指定されたタイプ標本が全て失われたため、2006年にBrett Humanによって、ホンデクリップ・ベイから得られた63cmの雄がネオタイプに指定された[3]

本種とHolohalaelurus punctatusHolohalaelurus melanostigma の間では、長期間に渡る分類の混乱がある。後者は何度も本種のジュニアシノニムとされ、それ自身も別種のHolohalaelurus grennian と混同されてきた。また、ヒロガシラトラザメには"typical"型(または"Cape"型)と"northeastern"型(または"Natal"型)の2つのタイプがあることが知られていたが、2006年に"northeastern"型は新種Holohalaelurus favus として記載された[3]

形態

尾柄が非常に長いことと、独特で華やかな背面の模様が特徴である。

体は固く頑丈で、尾に向かって急激に細くなる。頭部は非常に短くて幅広く、縦扁する。吻は鈍い。眼は楕円形で頭部の上方に位置し、簡素な瞬膜を備える。眼の下には太い隆起線があり、後方には噴水孔がある。鼻孔には口に達するほど長い前鼻弁があり、口は尖る。口蓋と口腔底には顕著な乳頭突起があり、口角に唇褶はない。歯列は平均して、上顎で65・下顎で60。歯は比較的大きく、細い尖頭と1-2対の小尖頭を持つ。鰓裂は5対[3][5]

胸鰭はかなり長く幅広い。第一背鰭腹鰭基底の後部から起始する。第二背鰭は第一より少し大きく、臀鰭基底の後部から起始する。腹鰭と臀鰭は長くて低く、背鰭より大きい。腹鰭の遊離端は少し癒合することがあるが、完全には癒合しない。雄には細く尖ったクラスパーがある。尾柄は、特に若い個体で細長い。尾鰭は全長の1/4-1/5に達し、下葉は小さく、上葉の後縁先端には欠刻がある。皮膚は分厚く、よく石灰化した皮歯に鰓裂周辺を除いて覆われる。胸鰭の上面と吻から第二背鰭までの背面正中線上には、大きな棘状の皮歯が見られる[3][5]。幼体は淡黄色から黄褐色の地の上に、 不規則な形の多数の暗褐色の斑紋が際立つ。斑点は成長とともに拡大し融合して、成体では入り組んだ網目状やU字型の模様となる。腹面は一様に白く、頭部・体・対鰭の下面には顕著な黒い感覚孔が開く[3]。最大で、雄は69cm・雌は52cm。雄が雌より大きくなることはヒロガシラトラザメ属に一般的に見られるが、多くの軟骨魚類と比べると特殊である[6]

分布

アフリカ大陸南端の固有種で、ナミビアリューデリッツから南アフリカのダーバンまで見られる。古い記録では東アフリカ沿岸にも分布するとされているが、これは現在では別種とされている[3]底生で、水深40mから最低でも1075mまで生息し、大陸棚外縁から上部大陸斜面で豊富に見られる[1][3]。南アフリカでは、南岸では水深100-200m、西岸では200-300mの大陸棚の広い場所に豊富である。雌と幼体は雄より浅い場所で見られる。ほとんどの地域では年間を通じて個体数は一定だが[6]アガラスバンク南端の個体は秋に沿岸に向かって短距離の回遊を行う可能性がある[1]

生態

人との関わり

脚注

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