ビンロウ
ヤシ科の植物
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生態
利用
ビンロウジを噛むことはアジアの広い地域で行われている。
仮名垣魯文の西洋道中膝栗毛五編上では、セイロン島で北八が現地人と相撲を取る際に、同行の通訳がビンロウの葉を軍配代わりにして行司を務めている。
生薬
また、ビンロウジの粉は単独では歯磨剤や虫下しに使用される。漢方方剤では、女神散(にょしんさん)、九味檳榔湯(くみびんろうとう)などに配合される。日本では薬局方にも記載されている[5]。日本への生果実の輸入はミカンコミバエ種群(ミバエ)の発生地域からは不可能だが、韓国などミカンコミバエ種群が発生していない地域からなら可能である[6]。また、ミカンコミバエが死滅していると考えられる製法(瓶詰、真空パック、十分に乾燥させたもの)を用いていれば、ミカンコミバエ種群の発生地域からも輸入可能である[7]。「ビンロウは麻薬であるから日本に持ち込むことができない」という認識は誤りである[8]。
染料
日本ではおおよそ室町時代[9]から合成染料が普及する大正中頃まで、ビンロウの子実が着物の染料として使用され、檳榔子染と呼ばれた。これは種子に含まれるカテキンやタンニンを利用した阿仙薬[10]で、鉄触染だけでは褐黒色や紫黒色に染まるが、あらかじめ藍染めや紅色に染めておいた布や糸に使用すると深い黒色となり、また絹織物の重量を増やす増量剤としても使用された。檳榔子染は礼服の黒紋付のなかでは高級品に多く使われた[11]。
ビンロウ酒
マレーシアやインドネシアに見られるビンロウ酒は、ビンロウジの実を搾った汁液を発酵させた酒で、『古今図書集成』には「南蛮傳馬留人、取檳榔瀋為酒」(南蛮のマレー人は、酒を造るために檳榔を採った)と記されている。
園芸種として
ヤシの中では小さなうちから整った姿で育つため、アレカ、アレカカテキュなどの名で鉢物の観葉植物として利用される。似た名前の種にアレカヤシがあるが、こちらはディプシス属の別種である[12]。
成分
ギャラリー
- 19世紀に描かれたビンロウの植物画
- 実のついたビンロウの幹
- ビンロウの新芽
- インド、クールドゥ地方のビンロウの苗木
- 台湾のビンロウ栽培地
- ビンロウの実(インド・ケララ州)
- ケララ州のアレカ・カテチュの葉で作られた帽子パラトピ(外観)
- ケララ州のアレカ・カテチュの葉で作られた帽子パラトピ(内側)
- ミャンマーのパーン作りに使われるビンロウの実