ビートに抱かれて

From Wikipedia, the free encyclopedia

B面 セヴンティーン・デイズ (17 Days)
リリース
録音 サンセット・サウンド・レコーダーズ[1]
1984年5月1日(ベーシック・トラック)
1984年5月2日(ベーシック・トラック、オーバーダブ)
1984年5月3日(ミックス)
「ビートに抱かれて」
プリンスシングル
初出アルバム『パープル・レイン
B面 セヴンティーン・デイズ (17 Days)
リリース
規格 7インチ・レコード12インチ・レコードCDシングル
録音 サンセット・サウンド・レコーダーズ[1]
1984年5月1日(ベーシック・トラック)
1984年5月2日(ベーシック・トラック、オーバーダブ)
1984年5月3日(ミックス)
ジャンル エクスペリメンタル・ポップ[2]ネオ・サイケデリア[3]シンセポップソウルアヴァン・ポップファンクミネアポリス・サウンドミニマル[4][5]
時間
レーベル ワーナー・ブラザース・レコード
作詞・作曲 プリンス
プロデュース プリンス
ゴールドディスク
  • プラチナ(アメリカ)[6]
  • ゴールド(イギリス)[7]
  • ゴールド(ニュージーランド)[8]
チャート最高順位
プリンス シングル 年表
「オートマティック」(Automatic)
(1983年)
ビートに抱かれて」(When Doves Cry)
(1984年)
レッツ・ゴー・クレイジー」(Let's Go Crazy)
(1984年)
テンプレートを表示

ビートに抱かれて」(When Doves Cry)はプリンスの楽曲。1984年の6枚目のスタジオ・アルバム『パープル・レイン』からの先行シングルとして1984年5月16日に発売された[1]

「ビートに抱かれて」は世界的な大ヒットとなり、アメリカでは5週間にわたって全米ホット・チャートの頂点に立つなど彼の最初のナンバーワンシングルである。ビルボード誌によると、この曲は1984年のベストセラーシングルだった。米国だけでも200万枚を売り上げ、アメリカレコード協会からプラチナ認定を受けた[6][12]。1989年にその認定要件は引き下げられることになるが、その引き下げ前にソロアーティストが認定を勝ちとった最後のシングル曲である。

この曲は、『ローリング・ストーン』誌による「ローリング・ストーンの選ぶ歴代最高の500曲」(2021年発表)で37位を記録し[13][14][15]ロックの殿堂にも登録されている[16]

プリンスの死後、この曲はビルボード・ホット100で8位に再チャートインしたが、1984年9月1日以来この曲がトップ10に入るのは初めてのことだ。 2016年4月30日の時点で、米国で1,385,448枚を売り上げている[17]

映画『プリンス/パープル・レイン』のDVDによると、プリンスは監督のアルバート・マグノーリ英語版から映画の特定の部分のテーマ(両親の不仲などの複雑な問題と恋愛について)に合う歌を書くように依頼された[1]。翌朝、プリンスは2曲を完成させたが。そのうちの1曲がこの曲だった。 プリンスの伝記作家であるペル・ニルセンによると、この歌はヴァニティ6英語版(リード・シンガーのヴァニティ英語版脱退後は「アポロニア6英語版」と改名)のメンバーであり当時のガールフレンドでもあったスーザン・ムーンシー英語版との関係からインスピレーションを受けている[1]

プリンスは、アルバム『パープル・レイン』に収録予定だった他のすべてのトラックが完成した後、この曲を作った。 彼自身が、ボーカルとすべての楽器を演奏した。 この曲で特徴的なのは、通常の黒人音楽のファンクや80年代のダンスソングでは必要不可欠であうベースギターの存在の欠落である[1][18][19]。プリンスは後年、もともとベースラインはあったが、歌手のジル・ジョーンズと相談し、あまりにもありきたりだからベースを収録しないことにした、と言っている[20]。それは結果的に、叙情的なテーマに合う緊張感と「何かが足りない」感覚を生み出すことに繋がった[1]

この曲は、印象的なギターソロとLinn LM-1ドラムマシン、プリンスの呻き声のようなループされた喉声によって始まる。歌メロの後には、さらに長い、ギターとシンセサイザーのソロがあり、最後はクラシック音楽に触発されたキーボードのフレーズで終わる。キーボード奏者のDoctor Fink ことマット・フィンク英語版は2014年、バロックシンセサイザーのソロは半分の速さにしたバッキングトラックに合わせて、1オクターブ下・半分の速さでプリンス自身が演奏し、その録音をスピードアップして完成させたということを明かした。その後、フィンクはソロを学び、アルバムの速度で演奏するように課された[21]

ラジオ用に編集されたバージョンでは、長いギターとシンセサイザーのソロが始まると曲がフェードアウトするか、完全に削除され、エンディングまでスキップされる。

パープル・レイン・ツアー (Purple Rain Tour)のパフォーマンス中は、プリンス&ザ・レヴォリューションのベースプレーヤーであるブラウンマーク英語版は、ベースラインを含まない他の曲と同じく、その曲にもベースラインを追加した [22]

キーはAマイナーである。

評価

この曲は、1984年7月7日から1984年8月4日の5週間にわたって米国で第1位をとり、ブルース・スプリングスティーンの「ダンシング・イン・ザ・ダーク」(Dancing in the Dark)をトップの座から遠ざけた。作表体系が違ったため、「ビートに抱かれて」はアメリカン・トップ40の年末カウントダウンでは年間2位シングルとして発表された(1位はポール・マッカートニー&マイケル・ジャクソンの「セイ・セイ・セイ」)[23]。『ヴィレッジ・ヴォイス』編集のパズ&ジョップ英語版の評論家投票では年間最優秀シングルに選ばれた。ビルボード誌は、「1984年度ホット・シングル100」(Billboard Year-End Hot 100 singles of 1984)に位置づけた。2016年、プリンスの死後、同曲はビルボード・ホット100に20位で再チャートインし、ピーク時には8位に達した。

Bサイドは、元々はアポロニア6英語版のセルフタイトルアルバムに収録するべく作られた、カルトファンのお気に入り「セヴンティーン・デイズ」(17 Days)だった。 英国で発行された12インチシングルには、「セヴンティーン・デイズ」のほか、前の5thアルバム『1999』のタイトルトラック「1999」(1999)と「D.M.S.R.」の2つのトラックが含まれた。「セヴンティーン・デイズ」の正式なオリジナル・タイトル「17 Days (the rain will come down, then U will have 2 choose, if U believe, look 2 the dawn and U shall never lose) 」は、ホット100で1位を獲得した楽曲のB面収録曲としては最も長いタイトルである(85文字)。

「ビートに抱かれて」はプリンスの代表曲の1つになった。『スピン』誌は史上6位に、2021年発表の『ローリング・ストーン』誌では史上37位に位置づけられた。2006年、VH1の「80年代最高の100曲」では5位にランクインした。2008年10月13日には、オーストラリアVH1のトップ10ナンバーワンポップソング・カウントダウンで第2位に選ばれた。「80年代の80曲」ポッドキャストは、59位にランク付けしている[24]

なお「ビートに抱かれて」は、1990年にM.C.ハマーのヒット曲「プレイ」(Pray)でサンプリングされたが、これはプリンスによって法的に許可された僅かな例の一つである。

ミュージック・ビデオ

プリンス自身が監督したミュージック・ビデオは、1984年6月にMTVで公開された。このビデオは、1985年のMTVビデオ・ミュージック・アワード (1985 MTV Video Music Awards)において「最優秀振り付け賞」(Best Choreography)にノミネートされた[25]。このビデオは、表現の過激さから、ネットワークの幹部の間で論争を巻き起こした。

トラック・リスト

7インチ・シングル(米国)

US・7インチ・シングル[26]
#タイトル作詞作曲・編曲時間
1.「ホエン・ドブス・クライ (When Doves Cry)」  
2.「セヴンティーン・デイズ (17 Days (The rain will come down, then U will have 2 choose. If U believe, look 2 the dawn and U shall never lose.))」  

※日本盤も同じトラックである[27]

12インチ・シングル(英国)

UK・12インチ・シングル(パック1)[28]
#タイトル作詞作曲・編曲時間
1.「ホエン・ドブス・クライ (When Doves Cry)」  
2.「セヴンティーン・デイズ (17 Days (The rain will come down, then U will have 2 choose. If U believe, look 2 the dawn and U shall never lose.))」  
UK・12インチ・シングル(パック2)[28]
#タイトル作詞作曲・編曲時間
1.「1999 (1999)」  
2.「D.M.S.R. (D.M.S.R.)」  

CDシングル(1989)

CDシングル(1989)
#タイトル作詞作曲・編曲
1.「ホエン・ドブス・クライ (When Doves Cry)」  
2.「パープル・レイン (Purple Rain)」(アルバム・ヴァージョン Album Version)  

チャート記録

週間

Chart (1984) Peak
position
Australia (Kent Music Report)[29] 1
オーストリア (Ö3 Austria Top 40)[30]19
ベルギー (Ultratop 50 Flanders)[31]6
Belgium (VRT Top 30 Flanders)[32] 7
Canada (CHUM)[33] 1
Canada Top Singles (RPM)[34] 1
Canada (The Record)[35] 1
フランス (SNEP)[36]32
ドイツ (GfK Entertainment charts)[37]16
ARTIST OR SONG MANDATORY FIELDS FOR IRISH CHARTS2
オランダ (Dutch Top 40)5
オランダ (Single Top 100)[38]6
ニュージーランド (Recorded Music NZ)[39]2
ノルウェー (VG-lista)[40]10
スウェーデン (Sverigetopplistan)[41]18
スイス (Schweizer Hitparade)[42]17
UK シングルス (OCC)[43]4
US Billboard Hot 100[44] 1
US Black Singles (Billboard)[44] 1
US Dance/Disco Top 80 (Billboard)[44] 1
US Cash Box[45] 1
Chart (2016) Peak
position
オーストラリア (ARIA)[46]11
オーストリア (Ö3 Austria Top 40)[30]59
Belgium (Back Catalogue Singles Flanders)[47] 2
カナダ (Canadian Hot 100)[48]29
フランス (SNEP)[36]11
ドイツ (GfK Entertainment charts)[37]49
YEAR AND WEEK MANDATORY FIELDS FOR IRISH CHARTS69
ニュージーランド (Recorded Music NZ)[39]35
ERROR: YOU MUST PROVIDE DATE FOR SCOTTISH CHART[49]10
スペイン (PROMUSICAE)[50]35
スイス (Schweizer Hitparade)[42]34
ERROR: MUST PROVIDE DATE FOR UK CHART[51]26
US Billboard Hot 100[52]8
US Hot R&B/Hip-Hop Songs (Billboard)[53]5
US Hot Rock & Alternative Songs (Billboard)[54]2

年間

Chart (1984) Position
Australia (Kent Music Report)[55] 14
New Zealand (Recorded Music NZ)[56] 15
US Billboard Hot 100[57] 1

オールタイム・ランキング

出版媒体(国) ランキング名称 発表年度
ブレンダー誌(米)
(Blender)
あなたが生れてからの最も偉大な500曲(1980–2005)
(The 500 Greatest Songs Since You Were Born)
169[58] 2005
ビルボード(米)
(Billboard)
ホット100・60周年記念オールタイム(1958–2018)
(Hot 100 60th Anniversary)
123[59] 2018
ローリング・ストーン誌(米)
(Rolling Stone)
歴代最高の500曲
(The 500 Greatest Songs of All Time)
37[13][14] 2021
ペースト(米)
(Paste)
ベスト・プリンス・ソングス50曲
(The 50 Best Prince Songs)
3[60] 2016
アメリカン・ソングライター(米)
(American Songwriter)
プリンス・ソングス・トップ10
(The Top 10 Prince Songs)
2[61] 2022

受賞・ノミネート

カバー・アーティスト

脚注

参照資料

関連項目

外部リンク

Related Articles

Wikiwand AI