ピーマン80
1979年の日本の映画
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『ピーマン80』(ピーマンはちじゅう)は、1979年9月8日に東宝で公開された日本映画、コメディ映画[1][2]。当時TBSで『8時だョ!全員集合』『クイズダービー』『ザ・チャンス!』をヒットさせていたプロデューサー・居作昌果が初めて製作した劇場用映画[2]。主演は谷隼人と、かつて放送された居作プロデュース番組『学校そば屋テレビ局』と『ばあちゃんの星』にレギュラー出演していたずうとるびの新井康弘。
カラー。ビスタビジョン。A・V企画製作。東宝・A・V企画提携作品。ビデオ撮影した本編を東通ecgシステムによってフィルムに変換した、いわゆるキネコ作品である[2]。
大学生の新井が大怪盗・谷と出会い、一攫千金を夢見てデパートの売上を狙うコメディ[3]。
公開時のメインプログラムはアニメ映画『エースをねらえ!』であり、本作はその併映作品。
あらすじ
ラーメン屋でアルバイトをしている大学3年生の新井は、出前先の豪華なマンションで泥棒に出くわし、逮捕に協力した。その泥棒に襲われた銀行員・谷は優雅な生活を送っており、新井は谷家に居候することになる。そして谷家の両隣に住む君枝に二人は一目惚れするが、谷にはアンというファンキー娘がぞっこんしていた。
それから数日後、新井は谷の正体が大怪盗であることを知る。デパートの売り上げを狙う谷は新井に結託を勧め、新井も了解する。それから毎日二人は慎重な計画を練り、特訓を繰り返す。一方警察も彼等の行動を感じる。実は谷家に忍び込んだ泥棒は、「伊東」という警視庁の敏腕刑事だった。
そしていよいよ決行の日、伊東刑事を撒いた二人はデパートに潜入し、見事売上金を奪った。ところが谷が盗んだ金を持ち逃げしてしまう。怒って追いかける新井。その二人をラジコン飛行機が襲い、彼らは金を放り出して逃げる。そこへ君枝とアンが現れ、金を持ち去った。実は君枝とアンは二人の金を狙っており、ラジコンは二人が操っていたのだ。
スタッフ
出演者
- 谷:谷隼人
- 君枝:真行寺君枝
- アン:アン・ルイス
- 新井:新井康弘(ずうとるび)
- ギャングのボスA:今井健二
- ギャングのボスB:深江章喜
- 影の男:伊東四朗
- 女学生:竹下景子
- 上司:左とん平
- 銀行員:せんだみつお
- 「吉野家」店長:湯原昌幸
- 江戸っ子:四代目三遊亭金馬
- そば屋:山田隆夫
- ビアガーデンの店長:荒井注
- パン屋のおやじ:谷啓(ハナ肇とクレージーキャッツ)
- 銀行員:前川清(内山田洋とクール・ファイブ)
- 銀行員:内山田洋(同上)
- 銀行員:宮本悦朗(同上)
- 銀行員:小林正樹(同上)
- 江藤:江藤博利(ずうとるび)
- 今村:今村良樹(同上)
- 池田:池田善彦(同上)
- シェリー:シェリー
- 警官:角川博
- 女子大生:ピンク・レディー
- 学生課事務員:ハナ肇(ハナ肇とクレージーキャッツ)
- 刑事:坂上二郎(『明日の刑事』より)
- 刑事:田中健(同上)
- 刑事:志穂美悦子(同上)
- 刑事:橋本功(同上)
- 刑事:東竜也(同上)
- 刑事:鈴木ヒロミツ(同上)
- 刑事:梅宮辰夫(同上)
- ラーメン屋の客:はらたいら
- ラーメン屋の主人:楳図かずお
- 大学教授:篠沢秀夫
主題歌
製作
製作会見
TBSの怪物プロデューサー・居作昌果は、製作会見で「オレが作る映画は哀しみもなければペーソスもない。あるのはギャグのみである」と気勢を上げた[2]。今回は徹底したスラップスティック・コメディーを映画で展開させ、"笑い"に関して不当に低い評価しかされてない風潮に対抗する、などと述べた[2]。1970年代後半に異業種のディレクターによるコメディ映画が多数製作されたのは[4][5][6]、『ヤング・フランケンシュタイン』や『Mr.Boo!ミスター・ブー』『ケンタッキー・フライド・ムービー』『アニマル・ハウス』など海外のコメディ映画が日本でも多数公開された影響によるものだが[5][7]、大ヒット作もたくさん生まれたが、大コケ映画も多数出て、興行の難しいジャンルといわれていた[7][6]。
キャスティング
谷隼人、新井康弘以外のキャスティングは、かつて『全員集合』でザ・ドリフターズのメンバーとして出演していた荒井注、『全員集合』中断中に放送した『8時だョ!出発進行』のハナ肇と谷啓、『学校そば屋テレビ局』・『ばあちゃんの星』のずうとるび(元メンバーの山田隆夫も)、『クイズダービー』の竹下景子・はらたいら・篠沢秀夫、『せんみつ・湯原ドット30』のせんだみつおと湯原昌幸、『ザ・チャンス』のピンク・レディーと後の司会者の伊東四朗(なお湯原も司会経験有り)と、居作番組の出演者が出演。特に山田は『学校~』と同じそば屋役で出演している。また当時TBSで放送されていた刑事ドラマ『明日の刑事』(谷が出演)の刑事役の出演者が、同じ役で登場している。
撮影方法
東通ecgシステムというVTRで撮ったものをコンピュータに焼き付ける[2]。TV界出身だけあってVTRの特性を活かしての撮影[2]。日本では前年の『宇宙からのメッセージ』で一部に使用されたのが最初だが、『スター・ウォーズ』や『天国から来たチャンピオン』などでも特撮部分で使用された[2]。本作は全編ecgシステムで撮影を行うと発表された[2]。