フッ化カルシウム

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フッ化カルシウム (フッかカルシウム、calcium fluoride) はカルシウムフッ素からなる無機化合物で、組成式 CaF2、白色のイオン結晶。天然では蛍石として産出し、フッ素化合物の原料となる。

概要 物質名, 識別情報 ...
フッ化カルシウム
物質名
識別情報
3D model (JSmol)
ChEBI
ChemSpider
ECHA InfoCard 100.029.262 ウィキデータを編集
EC番号
  • 232-188-7
RTECS number
  • EW1760000
UNII
CompTox Dashboard (EPA)
性質
CaF2
モル質量 78.075 g·mol−1
精密質量 77.959398
外観 白色の結晶粉末 (単結晶は透明)
密度 3.18 g/cm3
融点 1,418 °C (2,584 °F; 1,691 K)
沸点 2,533 °C (4,591 °F; 2,806 K)
0.0015 g/100 mL (18 °C)
0.0016 g/100 mL (20 °C)
溶解度平衡 Ksp 3.9 × 10−11 [1]
溶解度 アセトンに不溶。酸に難溶。
磁化率 −28.0·10−6 cm3/mol
屈折率 (nD) 1.4338
構造
立方晶系, cF12[2]
Fm3m, #225
a = 5.451 Å, b = 5.451 Å, c = 5.451 Å
α = 90°, β = 90°, γ = 90°
Ca, 8, 立方
F, 4, 四面体
危険性
労働安全衛生 (OHS/OSH):
主な危険性
濃硫酸と反応してフッ化水素酸を生成する
NFPA 704(ファイア・ダイアモンド)
NFPA 704 four-colored diamondHealth 0: Exposure under fire conditions would offer no hazard beyond that of ordinary combustible material. E.g. sodium chlorideFlammability 0: Will not burn. E.g. waterInstability 0: Normally stable, even under fire exposure conditions, and is not reactive with water. E.g. liquid nitrogenSpecial hazards (white): no code
0
0
0
引火点 不燃性
致死量または濃度 (LD, LC)
LDLo (最小致死量)
>5000 mg/kg (経口, モルモット)
4250 mg/kg (経口, ラット)[3]
安全データシート (SDS) ICSC 1323
関連する物質
その他の
陰イオン
塩化カルシウム
臭化カルシウム
ヨウ化バリウム
その他の
陽イオン
フッ化ベリリウム
フッ化マグネシウム
フッ化ストロンチウム
フッ化バリウム
特記無き場合、データは標準状態 (25 °C [77 °F], 100 kPa) におけるものである。
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性質

アセトンに不溶。酸への溶解性は低い。

濃硫酸と反応し、フッ化水素硫酸カルシウムを生成する。

製造

蛍石の結晶

天然のフッ化カルシウムである蛍石は比較的豊富に存在するが、不純物を含む問題がある。高純度で品位の安定したフッ化カルシウムは、炭酸カルシウムフッ化水素酸(フッ酸)を反応させる方法で作られる[4]

岩谷産業上田石灰製造は、造粒した炭酸カルシウム気体フッ化水素を反応させる方法で蛍石の人工合成に成功し、工業化を進めている[5][6]

利用

蛍石は、フッ素化合物の原料として重要であるほか、古くから製鉄などにおいて融剤として用いられてきた。現在では光学レンズの原料として、望遠鏡写真レンズ(特に望遠)などで、高性能化のための特殊材料としてキーパーツとなっている。他に、セラミックスのフィラーとしても使われる。

高純度のフッ化カルシウム結晶は、紫外線から可視光線赤外線まで幅広い波長の光(130nm~8μm)を透過することから、光学材料としてレンズや窓板等、多様な用途に使用されている。また、色分散が小さく、さらに一般的な光学ガラスと傾向が違う(異常部分分散)という特性を持つため、これを組み合わせてレンズを作ると色収差が非常に小さい、すなわち広い波長域にわたって焦点距離の差のない極めて安定した光学性能が得られる(蛍石レンズ)。

脚注

関連項目

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