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ベゾアール

消化器などで見つかる結石 From Wikipedia, the free encyclopedia

ベゾアール(英語:Bezoar、ベゾアール石)とは、消化器などで見つかる結石である[1]。

魔法的な癒しの効果を持つ石とされ、高価な物と考えられていた。

また、意図的に消化器に入れられて生み出された物質をpseudobezoar(偽ベゾアール石)という[2]。17世紀のイギリスの詐欺事件Chandelor v Lopus(英語版)を扱った裁判記録では100ポンド(現在価値で約200万円)で取引されたとあるように、非常に高価な物として認識され偽物も数多く出回った。

語源

ペルシャ語で解毒を意味する pād-zahr (پادزهر) を由来とする[3]。

種類

  • 毛髪胃石 - 毛などからなるもの
  • 植物胃石 - 植物性の物からのもの
  • 薬物胃石 - 薬物からなるもの
  • 乳胃石

など

場所
小児や老人など消化器の働きが弱い者や、馬の食道、大腸、気管など
ネコなどの消化器の毛玉

歴史

古くから世界各地で、動物の胆石や結石には特別な力があるとされ、解毒や雨乞いのまじないなどに用いられてきた(関連項目も参照)。日本では『続日本紀』文武2年(698年)1月に土佐国から牛黄が献上されたと記録がある[4]。

ベゾアールと呼ばれるものはペルシア西部を起源とし、11世紀に中東からヨーロッパに伝えられた[5]。のちに日本にもヘイサラバサラ(ポルトガル語の pedra と bezoar を合わせたものか[6])として伝えられた。

1575年にフランスで、罪人に飲ませたところ苦しんで死んだことから、万能薬ではないと判明した[7]。しかしその後も人気は衰えず、18世紀にはてんかんや黄疸、ペストなどにも効果があると謳われたこともあった[5]。

近代医学の発達によりベゾアールは急速に人気を失ったが、スクリップス海洋研究所の研究で、ある種のベゾアールがヒ素の毒(ヒ酸塩、三酸化二ヒ素)を無毒化することが判明している[5]。

関連項目

  • 胃石 - ベゾアールの別名の他、結石疾患以外の消化器内の石のこともいう。
  • 牛黄 - 牛の胆嚢にできる結石で、百病に効くとされた。日本薬局方にも記載されて販売されている漢方薬。現在、ウシやブタの胆汁を加工した人工牛黄が生産されている。
  • 龍涎香 - マッコウクジラの腸内に発生する結石。
  • パサン - ベゾアール・アイベックス(英語版)という亜種がいる。
  • 蛇頂石 - 動物の骨を焼き砕いたもので解毒効果があるとされた。
  • トード・ストーン - ガマカエルの頭部から採れるといわれた解毒効果のある石
  • ゴアストーン(英語版) - 17世紀の在インドゴア州のイエズス会が作った人工ベゾアール
  • ハリー・ポッターシリーズ - 小説・映画ともに「ベゾアール石」が登場する。効用は解毒。
  • 天幕のジャードゥーガル - 13世紀のペルシアとモンゴルを舞台にした漫画。物語の展開に関わる重要アイテムとして登場する。

出典

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