ペディメント
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概説
歴史
古代ギリシアの神殿建築が原型と考えられている。それらは、緩やか勾配の切妻屋根を持ち、妻側が正面とされたためペディメントは正面の象徴と解された。ペディメントには丸彫りの彫刻などが施されることもあった。古代ローマは、ギリシアに倣い、ペディメントのある建築を作ったが、それは神殿に限らず、集会場などにも用いられた。
中世においてペディメントはほとんど用いられなかったが、ルネサンスにおいて再び多用されるようになった。教会・公共施設の正面入り口に取り付けられ、正面性の強調の意味で使われることが多かった。基本的に古代ギリシアの形態を守っていたが、勾配が強くなったことと、ペディメントに彫刻を施すことがほとんど無くなったことなどの変化がある。しかし設置される場所は、古代ギリシアがコロネード(列柱)の上と決まっていたのに対し、柱と無関係に取り付けられることが多く、エディクラの上部に用いられることもあった。
バロック時代になると、ペデイメントは弓形の物や一部欠けたもの(ブロークン・ペディメント)も登場し、ペディメントは本来の形を失っていったが、新古典主義の時代には古代ギリシアの原型に近い形でペディメントが扱われだし、現在に至っている。アメリカ合衆国のホワイトハウスや議事堂などがその例である。
特徴
ペディメントは、セグメンタル・ペディメント、ブロークン・ペディメント、オープン・ペディメント、スクロールド・ペディメント、スワンネック・ペディメントがある。セグメンタル・ペディメントとは三角形のペディメントと似ているが、三角形の形状が平らな曲線になっているものをいう。ブロークン・ペディメントとはバロック建築で多用されるものの1つで、下部のコーニスが中央部で断絶したものをいう。隙間は冠状の装飾で施されることが多い。オープン・ペディメントとは上部の斜めのコーニスが断絶したものをいい、頂部が開いているため端部が中心で重ならない、テュンパノンまたはセグメンタル・ペディメントをいう。このブロークン・ペディメントとオープン・ペディメントは全てを総称してブロークン・ペディメントといわれることが多い。スクロールド・ペディメントとは開口のあるセグメンタル・ペディメントと似ているが、端部が内向きの渦巻き形になっているものをいう。スワンネック・ペディメントとはスクロールド・ペディメントと類似するが、2つの向かい合う平らなS字形の曲線で構成されたものをいう。
ペディメントに似た屋根構造
ドイツやオランダ・北欧では妻面の頭部を複雑な曲線や階段状にするものがあるが、あれは英語で "gable" と呼ばれる分類に属する物であって、ペディメントとは言わない。なお階段状のものは "crow-stepped gable" という。


