マナナン・マクリル
アイルランドの物語に登場する伝説上の人物あるいは神
From Wikipedia, the free encyclopedia
概要
血縁関係
『ブランの航海』では彼はモンガーンの父親であるとされる。モンガーンは伝説上の存在ではなく実在した人物であり、彼の歴史上の父親はその名(Mongán mac Fiachnai)が示すとおりアルスターの上王フィアハナである。『モンガーンの誕生』[9]は、マナナンはフィアハナへの助勢の見返りにフィアハナの姿に変身して彼の妻と一夜の関係を持つことを許可された[10]とし、こうした歴史との相違に一種論理的な説明を行う。
『来寇の書』では、マナナン(Oirbsiu)は系譜の上でAllotという人物の子であるとされる。このAllotはダグザ、オグマ、ブレスらの兄弟であるため、マナナンはダグザらの甥にあたる。
「マクリル」という名は字義通りに「リルの息子」と説明されることがあり、これが正しければマナナンはリルという父親を持ったはずである。しかし、リルという名の人物はアイルランドの伝承において殆ど姿を見せない。リルという名の人物が登場する初出の物語は15世紀に白鳥の騎士伝説のモチーフを借用して成立した『リルの子供たちの最期』であり、『ブランの航海』の成立時期に比べかなり後年の物となる。こうした不自然な点に対してマイヤーは「マクリル」とは「リルの息子」ではなく「海の子」を意味し、「マナナーンが海を住処としていることを指している」と説明している[11]。
