マンシャンハブ

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マンシャンハブ(学名:Protobothrops mangshanensis)は、クサリヘビ科に分類される毒蛇の1種。中国湖南省広東省固有種である[1][3]。山岳地帯の森林に生息し、分布域は非常に狭い。全長2mを超える大型種で、体色はコケに似ている。

記載当初はアジアハブ属に分類されたが、その後は単独の Ermia 属に分類された。この属名は本種を発見したZhao Ermi博士への献名である[4]。しかしこの学名は直翅目の属に使用されていたため、Zhaoermia という新しい属に分類された[5]。その後の分子系統学的解析の結果、ハブ属に分類されることが明らかになった[6]亜種は存在しない[7][8]

属名はタイプ産地である湖南省の莽山に由来する[4]。Mangshan pit viper[1]、Mt. Mang pit viper、Mang Mountain pit viper[7][8][9]、Mangshan iron-head snake、Chinese pit viper、Ironhead viperなどの英名がある[10]

分布と生息地

タイプ産地である湖南省南部の莽山と[3]広東省北部の乳源ヤオ族自治県に分布する[1]。標高800-1,300mの山岳地帯に生息する[1]。周辺の亜熱帯山地林でも見られる[10]。倒木や低木が多く、水場が近い環境を好む[11]

形態

体重3-5kg、全長は最大203cmであり、中国の毒ヘビでは最大の種である。大きさに性的二形は無い。頭部は大きく、他のクサリヘビと同様に三角形である。体色はコケや地衣類と似ており、褐色の体に黄緑の帯が入る[10]。頭部の模様は一生変化しないため、個体識別が可能である[4]

生態と行動

尾の先端は白色から黄色で、揺らすことで獲物を誘引している可能性がある。半樹上性であり、昼間は樹冠で日光浴を行う。早朝と夕方に活動的になり、夜間は餌を探す。あまり移動せず、一日の移動距離の平均は16mである。体色によって地衣類やコケに紛れ、獲物を待ち伏せて捕食する。主な獲物は齧歯類などの小型哺乳類だが、鳥類カエルを食べることもある[10]卵生であり、13-21個の卵を産む。クサリヘビでは珍しく、母親が卵を守る[12]。孵化したばかりの幼蛇は、全長33-46cmである[4]

毒性

毒の強さは中程度で、マウス半数致死量は、腹腔内注射で4mg/kgであった。しかし体が大きいため、注入量は多い。毒は血液凝固を引き起こす。個体数が少ないため咬傷例は少ないが、飼育個体に咬まれた例がある。その際シロクチアオハブの血清が効果を発揮した[4]

脅威と保全

出典

関連項目

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