モトギス

From Wikipedia, the free encyclopedia

モトギス
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 条鰭綱 Actinopterygii
: ニザダイ目 Acanthuriformes
: キス科 Sillaginidae
: キス属 Sillago
: モトギス S. sihama
学名
Sillago sihama
(Forsskål, 1775)
シノニム
  • Platycephalus sihamus Bloch and Schneider, 1801
  • Sciaena malabarica Bloch and Schneider, 1801
  • Sillago acuta Cuvier, 1817
  • Sillago erythraea Cuvier, 1829
  • Sillago malabarica Bloch and Schneider, 1849
英名
Northern whiting
分布

モトギス (Sillago sihama) はキス科に属する海水魚である。キス科の中では最も広範囲に分布する普遍的な種で、キス科・キス属の中で最初に記載されたタイプ種である。インド太平洋に分布し、西は南アフリカから東は日本インドネシアまで見られる。また、スエズ運河を通じて地中海にも侵入している。湾内・河口などの浅海に生息し、淡水で見られることもある。肉食性で、様々な多毛類甲殻類を食べる。漁業上の重要種で、底引き網や投げ網で漁獲されて販売される。

キス属に属するおよそ30種中の1種である[1]。1775年、ペーテル・フォルスコール (Peter Forsskål)は本種をトウゴロウイワシ類とみなし、Atherina sihama の名で記載した。その後本種はコチ属に移され、1816年に新しくSillago 属が設立されるまではそのままであった[2]。最初に学名の付けられたキス類であり、キス科 Sillaginidaeのタイプ種でもあるが、この科の設立は1846年のことである。本種がSillago sihama と命名された後も、3回の命名が独立に行われている。2回はジョルジュ・キュヴィエによるS. acutaS. erythraeaで、もう一つはBlochとSchneiderによる Sciaena malabarica である。後者はジュニアシノニムで、ICZNでは認められない[2]。分布が広いため多くの名がある。英名としてはnorthern whiting・silver whiting・sand smelt・silver sillagoなどがある[3]

形態

キス属の種は互いに似ているため、本種はよく他種と混同されてきた。最大で31 cmになる[4]。1850年のベンガルで3フィートの個体の報告があるが[5]、これは同所に生息するサバヒーソトイワシと混同したものとみられ、公式には認められていない。

体は僅かに側扁して細長く、口は先細りとなっている[6]。第一背鰭は11棘条、第二背鰭は1棘20-23軟条臀鰭は2棘21-23軟条。側線鱗数は66-72、頬鱗は3–4列。鱗は櫛鱗である。脊椎骨数は合計34。による同定が最も確実で、前方から2対、後方から1対の突起が伸びている。前方の突起は前に伸び、基後頭骨の側面、耳殻の上方で終わっている。もう1対の突起は側方から伸びて二分し、片方は腹壁に沿って前に伸びる盲管となり、もう片方は入り組んだ盲管となって後方へ伸びる。後方の突起は先細りに尾の方へ向かい、通常は片方がより長い[2]

体色は様々で、淡褐色・銀色がかった黄褐色・赤褐色など。腹面は淡い色で、褐色から白。大抵、体側には銀色の縦縞がある。背鰭の縁はくすんだ色で、第二背鰭には褐色の斑点があることもある。尾鰭の端は暗く、他のキスと違って胸鰭の根本が黒くなることはない。他の鰭は半透明だが、臀鰭の縁は白くなることがある[4]

分布

キス科で最も広範囲に分布する種で、インド太平洋で見られる。東は南アフリカからアフリカ西岸、紅海、ペルシャ湾[3]、アジアでは日本・台湾まで見られるが、シロギスと混同されている可能性もある[7]。インドネシア・フィリピンでは全域、南はオーストラリア北部にまで生息する[8]。本種はレセップス移動英語版の一部として紅海からスエズ運河を抜けて東地中海に侵入している。最初に記録されたのは1977年で、外来種とみなされている[9]

主に浅海性で、20 m以深で見られることは少ない。主に開放性の砂浜砂州、またはマングローブ帯や干潟に生息する。特別に低塩分濃度に適応した構造があるわけではないが、河口や淡水域でもよく見られる。他のキス類とは違い、一年中沖合に移動することはない[10]

生態

利用

脚注

Related Articles

Wikiwand AI