モロッコ地震
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| モロッコ地震 | |
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地震の震央の位置を示した地図 | |
| 本震 | |
| 発生日 | 2023年9月8日 |
| 発生時刻 |
23時11分1秒(モロッコ時間) 22時11分1秒(UTC) |
| 震央 |
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| 座標 | 北緯31度03分18秒 西経8度23分20秒 / 北緯31.055度 西経8.389度 |
| 震源の深さ | 18 - 23[1] km |
| 規模 | Mw6.8 |
| 最大震度 | 改正メルカリ震度階級IX |
| 津波 | なし |
| 地震の種類 | 南北方向に圧力軸を持つ横ずれ成分を持った逆断層型[2] |
| 余震 | |
| 回数 | 4回[3] |
| 最大余震 |
2023年9月8日23時30分42秒(モロッコ時間) Mw4.9 改正メルカリ震度階級VI[4] |
| 被害 | |
| 死傷者数 | 死者2960人(9月27日現在)[5]、負傷者5674人(9月14日現在)[6] |
| 被害地域 | |
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出典: 特に注記がない場合は[7]による。 | |
| プロジェクト:地球科学 プロジェクト:災害 | |
モロッコ地震(モロッコじしん)は、2023年9月8日(現地時間)にモロッコのマラケシュ=サフィ地方で発生した地震である。モロッコにおいてM6.8はここ100年あまりで最大の規模であり、1960年の地震(アガディール地震)以来の甚大な被害が出た地震となった[8]。
モロッコ地震は2023年9月8日23時11分1秒(現地時間)に発生した。震央は、モロッコマラケシュ=サフィ地方に位置するオウカイメデンから西南西へ約54 km離れた地点である。アメリカ地質調査所(USGS)によれば震源の深さは19.0 km、地震の規模を示すマグニチュードは6.8と推定されている[7]。なお気象庁は気象庁マグニチュードを7.0と解析している[9]。
この地震によって震央近くでは改正メルカリ震度階級VIIIを観測したが、これは日本の気象庁震度階級に換算して震度5強-6弱程度に相当する揺れである[2]。この他にもマラケシュが激しく揺れたほか、約350 km離れた首都ラバトやカサブランカ、アガディールなどでも揺れが感じられた[10]。
この地震によって、震央に近いアル・ホウズ州を中心にモロッコ中部で甚大な被害が生じ、死者2960人、負傷者5674人(9月14日現在)となったほか、多くの家屋や建物が倒壊した[6][11][12]。
周辺状況
プレート

今回、地震が起きたモロッコ中部はアルプス・ヒマラヤ造山帯に属しているアトラス山脈の西端に位置しており、北側にはユーラシアプレート、南側にはアフリカプレートが存在する[13]。後者が前者に向かって北へとゆっくり動くことでストレスがたまっている[12][14]。
過去に起こった地震
モロッコの地震活動はプレート境界に近い北部が中心であったが、今回の地震はその地域よりも南側で発生した地震となった[15]。地殻活動は活発なもののモロッコ全体で見ても過去に大規模な地震が発生したことは少なく、アメリカ地質調査所(USGS)の記録が残る1900年以降では、M5以上の地震は9回起きているがM6を超えたのは初めてであった[13][16][17]。
地震のメカニズム
影響・被害
この地震によって、震源地に近い山間部を中心に建物の倒壊が相次ぎ死者2960人[5](9月27日現在)、負傷者5674人(9月14日現在)となった[6]。この死者数は北アフリカで発生した地震の中では、1900年以来で2番目に多い。特に被害の大きかったのはアル・ホウズ州であり、死者全体の約半数を占めている[8][16]。次いで隣のタルーダント州での被害が大きかった[10]。
この他にも5万棟の住宅が被害を受けたほか[20]、都市部から被災地に繋がる道路で土砂崩れが起きるなどして車が通行できなくなり、被害状況の把握や救助活動に支障が生じた[21][22]。
震源地に近いモロッコ第4の都市であるマラケシュでは、世界遺産に登録されている旧市街地を中心に被害が出た[23]。この地域の建物の基盤は11世紀頃に築かれていたが、モスクがほぼ全壊したり「マラケシュの壁」の一部が崩れ落ちたりするなどした[8][24]。また、同市ではユネスコ世界ジオパークの国際会議が開催されていたが[25][26][27]、この地震により会場の建物にひびが入ったことで、ジオパークの認定証交付式は屋外のテントで行われた[28]。
このように被害が大きくなった原因について、地震の規模はもちろんのこと他にもこの地域の建造物は泥レンガの家屋や補強されていない石積みの建物であり、地震に耐えられるだけの強度を持ち合わせていなかったことや、地震発生時間帯が夜中であり多くの人が寝ていて、激しい揺れに反応しにくい状況にあったことなどの社会的要因が考えられている[12][29]。
国土地理院のだいち2号による調査によると、震源付近では最大で20 cm程大地の隆起が発生したことが判明した。一方、南側では最大7 cm沈んだ[30]。 また、この地震は地下水にも大きな変化をもたらし、発生後には震源周辺で新たな湧き水が69ヶ所出現した[31]。