ラジオスター
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概要
キャスト
主要人物
- 柊カナデ(ひいらぎ カナデ)
- 演 - 福地桃子[4]
- 主人公。大阪のアパレル会社で働いていたが、能登にボランティアとして訪れた際に、松本の計画に巻き込まれてラジオパーソナリティーをすることになる。物語開始時点でアパレルの仕事を辞めており、本人曰く「人生の迷子になって」いる。
- クレジットでは上記の通り名前がカタカナで表記されているが、漢字表記は「柊奏天」。(ドラマ内の新聞社からの取材のお願いや新聞記事等の表記より)
- 松本功介(まつもと こうすけ)
- 演 - 甲本雅裕[4]
- ラジオ開局の発起人。「笑える」ラジオを作るために奮闘している。震災前は米農家で、米粉を使用したパン屋を営んでいた。
- とある事情から、どんな状況でも「笑えるラジオを作る」ことを信条にしており、そのためその行動は時に強引になることもある。
- 小野さくら(おの さくら)
- 演 - 常盤貴子[4]
- おしゃべり好きな主婦。カナデ曰く「能登のお母さん」(その後即座にさくらに「能登のお姉さん」と修正されていた)。料理人の夫と、中学生の娘がいる。震災前には鈴野でペンションを開くことを夢見ていた。地元を深く愛しており、町に絆を取り戻したいとラジオに参加する。ただし、ラジオへの参加には別に本当の理由があったことが後に明かされた。[注 1]
周辺人物
- 西川誠(にしかわ まこと)
- 演 - 渋川清彦[4]
- 町の消防士。真面目で正義感が強く、喋ることが得意というわけではないが、松本の思いに共感してラジオに参加することになる。災害が起きた時の知識は、その職業柄メンバーの中で群を抜いている。だがその職業と正義感から、心に誰にも打ち明けられなかった深い傷を抱えていたことが後に明らかになる。[注 1]
- 海野リクト(うみの リクト)
- 演 - 甲斐翔真[4]
- 高校卒業まで能登で育った後、お笑い芸人になるという夢を追って大阪へ行ったが、現在は地元に戻り実家の銭湯を手伝っている。素人だけでつくるラジオ放送に対して懐疑的な態度を取る一方、ある過去の出来事からラジオ参加を拒んでいたが、メンバーと関わるうちに自分の気持ちに気づき、参加を決める。
- カナデがアパレルの仕事を辞めてからバイトをしていたコールセンターで、同時期にバイトをしていた。
- カナデ同様、クレジットでは上記の通り名前がカタカナで表記されているが、漢字表記は「海野陸斗」。(多田の家で見ていた小学校の卒業アルバムより)
- 多田豊(ただ ゆたか)
- 演 - 大八木凱斗[4]
- リクトの同級生で小学校時代からの幼馴染。松本にラジオに誘われ、二つ返事で参加を決める。ラジオを盛りたてようと頑張るが、張り切ってギャグを繰り出そうとする割に緊張しやすく、うまく喋れないと落ち込むが、大抵すぐに立ち直れる。ただし、小学校時代に背が低いことなどからいじられており、いじられると今でもそれを思い出してしまうため、いじられることには弱い。リクトとの付き合いは、そこから救ってもらったことがきっかけである。
- 仮設住宅に一人で住んでいる。兄が既に故人となっており、家には兄の写真が飾られている。
- 小野政博(おの まさひろ)
- 演 - 風間俊介[4]
- さくらの夫で料理人。能登の地で能登の食材を使うからこそ自分の料理の色が出せると考えており、鈴野に残りたいと思っている。
- 小野まな(おの まな)
- 演 - 大野愛実[4]
- 小野家の一人娘で、中学生。震災後一時期大阪の親戚の家に避難していた時期があり、その経験から卒業後は大阪の高校へ通いたいと考えている。
- 伊丹純也(いたみ じゅんや)
- 演 - 近藤芳正[4]
- フレンチレストランのシェフ。ラジオスターの企画「炊き出し飯選手権」で、政博と対決した。
- 中野修二(なかの しゅうじ)
- 演 - 田村ツトム[4]
- 町で唯一の医師。運動会で倒れた男性を救いに駆けつける。震災の日も、避難所で治療にあたっており、その経験をラジオで語る。
スタッフ
放送日程・エピソードリスト
| 放送週(話数) | 初回放送日 | 演出 |
|---|---|---|
| 第1週(第1話 - 第4話) | 2026年3月30日 - 4月2日 | 一木正恵 |
| 大阪でアパレルのブランディングの仕事をしていた柊カナデは、恋人の故郷・能登への旅行中に震災に遭い、避難所で松本功介に助けられる。2025年3月、ボランティアとして能登を再訪したカナデは、松本が企てる災害FMラジオ局の立ち上げに巻き込まれ、足を悪くした祖母に代わり海野リクトが切り盛りする銭湯「すずの湯」に住み込みながらラジオ開設に奮闘することになる。地元の主婦・小野さくら、消防士の西川誠、リクトの友人である多田豊を巻き込みつつも資金面と開設許可を得るために頭を抱えていたが、「スズノヲアイスルモノ」を名乗る匿名寄付者から100万円が振り込まれ資金面はひとまず解決し、ラジオを始める許可も松本、西川、カナデの熱意により得られる。ラジオブースは、ラジオに懐疑的なリクトを説得しすずの湯の一角に作られた。こうして奥能登にある小さな町「鈴野町」の小さなラジオ局、「ラジオスター」は放送初日を迎えた。 | ||
| 第2週(第5話 - 第8話) | 2026年4月6日 - 4月9日 | 一木正恵 |
| ラジオを始めて1週間、早くも飽きられ始めている空気を感じたメンバーが運営の方向性について話し合う中、多田がリクトがお笑い芸人だったことをバラしてしまい、さらにそれを深堀りしようとしたカナデはリクトを怒らせてしまう。 松本がリクトから無理やり引き出したアイデアをもとに「炊き出し飯選手権」を開催することになるが、それがきっかけとなりラジオの電波を使った小野家の家族会議が勃発する。町を出ることを考えてもおらず、もう少し娘との時間を過ごしたいと考えていたさくら、能登の食材がない場所では自分の色もなくなってしまうと思っている料理人の夫正博、大阪の高校に行くことを希望する娘のまな。親子の意見の相違の行く末は炊き出し飯選手権の結果に委ねられることになるが、結果として夫妻と娘、それぞれの行く道はこれからじっくり考えていくという結論に至る。さくらは松本の勧めでラジオへの参加を休止し、家族の時間を優先することになった。 | ||
| 第3週(第9話 - 第12話) | 2026年4月13日 - 4月16日 | 小野見知 |
| ラジオも軌道に乗り出したが、松本はさらなる笑いを追求したいという。それを受けた多田はギャグを披露するが大スベりし、翌日から連絡なしに来なくなってしまう。パーソナリティの数が揃わず松本はリクトに協力を求めるがリクトは頑なに応じない。 とあるお笑いコンビがラジオスターへのゲスト出演を快諾する。彼らはリクトのかつての漫才仲間で、急に連絡を絶ったリクトとの会話を試みるが、リクトが突き放したことでそのまま別れることに。カナデとも喧嘩になったリクトは、成り行きで二人で酒を飲みながら、「俺の方が絶対面白い」と本音を吐露する。 翌朝、戻ってきた多田に、松本はラジオを欠席した理由を話すことを条件に戻ることを許す。多田は、いじられて自信を無くしたこと、しかしその後家に来たリクトと話し、小学生の頃いじられていた多田が、リクトの「笑われるんじゃなく笑わせるんだ」という言葉に救われたことを思い出したと語る。多田の「僕にとってリクトは世界で一番面白い人」という言葉をきっかけにラジオブースに引っ張り込まれたリクトは、避難所での出来事と自分の思いを語り出す。あの日、お笑いライブをやって失敗し、焦って人を傷つけてしまった。その時笑いは生きるのに必要ないと思った、でも多田の言葉に、ただみんなに笑ってほしかっただけと気づいたと。西川と多田の励ましに背中を押され、リクトは「台本書いてやってもいい」とラジオスターへの参加を決めた。 | ||
| 第4週(第13話 - 第16話) | 2026年4月21日 - 4月23日[注 2] | 一木正恵 |
| リクトは早速、台本と同時に複数の企画アイデアを出す。その中の一つ、輪島塗と珠洲焼の職人を招く企画で、珠洲焼職人の「着飾る必要がない、素の自分に戻れた」という言葉にカナデは涙する。カナデは鈴野に残ることを考え始めている自分に気づく。 大雨が迫り、西川の提案で初の臨時放送を行うが、当日はトラブルの連続の上、カナデも松本にダメ出しを食らうほどのミスをしてしまう。しかも放送はあまり聞かれておらず、聴いた人からもお叱りのメッセージをもらうという結果に。「まずはラジオの認知度を上げるために外に出る」という方向性のもと、町から離れた子供たちも招待して行われた運動会の中継を行うが、競技の途中で引率の男性が倒れる。松本の指示で何とか続けたラジオを偶然聞いていた医師の中野が駆けつけ、その男性は一命をとりとめた。 数日後、中野医師はラジオに出演し、震災当時のトリアージについて語った。運動会で一命をとりとめた男性は、震災の日、危篤状態だった人の治療を諦めたことで助けられていたことをカナデは知る。 カナデは、「当事者ではないこと」に怖さを感じ始めていた。一方、ラジオスターには、メインでパーソナリティを務めるカナデ個人に対する取材依頼が舞い込む。 | ||
| 第5週(第17話 - 第20話) | 2026年4月27日 - 4月30日 | 小野見知 |
| カナデの希望で取材はラジオスターのメンバー全員で受けることになったが、記者はカナデに集中的に質問を浴びせる。そんな中、カナデはラジオの観覧に良く訪れる高齢女性、住野にインタビューを行う。住野が営んでいた食堂の復活を夢見ていたことを知ったカナデと松本は、その場で次の企画を「一日限定すみの食堂」と決定。準備は滞りなく和やかに進むが、本番当日住野が倒れてしまい、病院に付き添ったカナデは住野の娘に「あなたたちが焚き付けたからこんなことになった」と責められる。カナデがすずの湯に戻ると松本たちが先日の取材が記事になったと見せてくれたが、そこにはカナデが救世主のように書かれていた。翌日のラジオにも記事を見たリスナーからたくさんのメッセージが届くが、カナデは話し出す。ここまで持ち上げられると怖い。松本から連絡がきた時は自分が必要とされていると思ってしまったけど、私は大阪から逃げてきただけ。みんなが背負っているものも知って、臨時放送の日も、このラジオには命がかかっていると思って怖くなった。私は記事のような立派な人間じゃない。マイクが切られた後でカナデは続ける。もう、やめさせてください。カナデは松本の制止を振り切り、ブースから飛び出してしまった。 それから3週間後。カナデは大阪で就職活動をしながら以前バイトしていたコールセンターで働いていた。しかしある日受けた電話がリクトのもので、居場所がバレてしまう。数時間後、バイトを終えてビルを出たカナデの前に猛スピードで走ってくる軽トラが現れた。中から松本が顔を出し、カナデに少し話をしようと持ち掛ける。 戻る気はないというカナデに、もちろんや、無理させすぎた、今日は謝罪しに来たんやと言ってから、松本はラジオを始めたきっかけを話し出した。息子が震災の日に取り乱した自分を見て、それから松本を見ると泣き出すようになってしまった。だから今は離れて暮らしている。でもラジオであれば、鈴野の空気が届くかもしれない。息子に鈴野を嫌いになってほしくない、もう一度笑ってほしい。そんな理由だった。巻き込んでごめん、今までありがとう、最高に楽しかった。そう言って、カナデが鈴野に忘れていたイヤホンと、住野からの手紙を手渡し、松本は帰っていった。 住野の手紙には、迷惑をかけたことへのお詫び、カナデが突然いなくなったことへの戸惑いと謝罪、そして、カナデの声に、言葉に救われたことがしたためられていた。カナデはイヤホンをつけ、ポッドキャストからラジオスターを再生する。多田と西川のたどたどしい進行にツッコみ、笑いながら、いつの間にかカナデは、泣きじゃくっていた。 | ||
| 第6週(第21話 - 第24話) | 2026年5月4日 - 5月7日 | 土井祥平 |
| カナデが泣いていたちょうどその時、大手ブランドの広報担当の、最終面接案内メールが届く。カナデは「こんな奇跡二度と起きへん」と言いながらも、乗り気になれない。そんなある日、さくらからペンションの施工が終わったので来てほしいと連絡が届き、カナデは再び能登へと向かう。小野家の人々と時間を過ごし、帰るためにバスに乗ったカナデの耳に、「忘れられない話」というテーマで西川がカナデについて話している、ラジオスターの放送が聞こえてくる。聞いているうちにカナデは、とっさに降車ベルを押し、すずの湯へと走って戻る。突然飛び込んできたカナデにラジオメンバーは驚くが、カナデは深く頭を下げ、もう一度仲間に入れてもらえないかと尋ねる。メンバーは歓迎し、カナデはラジオに復帰する。 カナデは、町の人の様々な声を拾い上げる企画を始めた。他愛もないことから、あの日のこと、それからのこと、これからのことまで。能登に戻ってきて良かったのか尋ねる松本にカナデは、「人生に迷ってたけど、周りに合わせてたからなのかもしれない。もっと自分の心に耳を傾けて、心を震わせることを見つけていけば、もう迷子にならないんじゃないか」と答える。 | ||
| 第7週(第25話 - 第28話) | 2026年5月11日 - 5月14日 | 原田氷詩 |
| クラウドファンディングが炎上していることがラジオメンバーにも共有される。リクトが放っておけばいいというも、今集まっている金では存続は難しく、またこれが行政に読まれたらラジオの更新が許可されない場合もあると松本は言う。クラウドファンディングの惨状をきっかけに松本は妻と喧嘩をしてしまい、次の日からラジオに来れなくなってしまう。残された4人は存続について話し合う中、リクトが町の有力者である福原に掛け合いに行くという。福原はリクトの叔父だったのだ。だが、リクトの身内にも厳しい人だから、という言葉通り、カナデはリクトに着いていくも一喝されてしまう。リクトは交渉を中断するが、カナデは「私たちの思いは本当です」と言い残しその場を去る。 西川が消防士を辞めてラジオに専念すると言い出し、他のメンバーが必死に止める中、カナデは「ラジオを続けるかどうか」をテーマにラジオで話そうと提案する。公平を期すためSNSにも配信を広げ、意見を募りながら、カナデ達は「何故ラジオだったのか」というテーマで話をする。多田は直感だったけれど、仮設住宅で一人だったので、集まって何かしたかったのかもしれない。リクトは、巻き込まれたけど、ここで話したことで、もうちょっと好きなことをして生きてもいいのかなと思えた。それぞれが話す中、久しぶりに参加していたさくらは、自分は西川のために参加していたと話し出す。さくらは震災の日、瓦礫の下敷きになり、それを西川に助けられていたのだった。だが西川はさくらの言葉を受けて話し出す。自分はラジオに逃げているだけだと。助けられない命もたくさんあって、その事実に押しつぶされそうになっていた。そんな時松本が楽しくなるようなラジオを始めると言い出して、そんなことができるなら手伝いたいと思ったのだと。 | ||
| 第8週(第29話 - 第32話) | 2026年5月18日 - 5月21日(予定) | |
放送日時の変更
制作
企画・演出の一木正恵は、能登を舞台にした2015年度前期の連続テレビ小説「まれ」の演出も担当しており、何度も企画書を提出して作品制作に漕ぎつけた。[8]
音楽担当の田渕夏海は、台本から「娯楽でもあるラジオを被災地でやる意味」について教わっているような気持ちになったとコメントしている。脚本の小寺和久は「痛みや悲しみを消費することも、希望だけを飾りにすることもなく、逃げずに書き切ろうと決めました」「取材と執筆を通して、言葉では表せない強さと優しさに何度も出会いました」とコメントを寄せている。[2]
奥能登にあるという設定の架空の町「鈴野町」を舞台としたフィクションではあるが、エピソードには実話をもとにした話が多く使われていると、複数の記事や投稿で紹介されている。[2][9][10][11][12]
NHK大阪制作のため、撮影は主に関西近郊で行われたが、能登でも約2週間の撮影が行われた。[13]
関連商品
- 夜ドラ「ラジオ☆スター」Original Soundtrack(2026年4月15日、Rambling RECORDS:RBCP-3628)[14]