リミットレス
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| リミットレス | |
|---|---|
| Limitless | |
| 監督 | ニール・バーガー |
| 脚本 | レスリー・ディクソン |
| 原作 |
アラン・グリン 『ブレイン・ドラッグ』 |
| 製作 |
レスリー・ディクソン スコット・クルーフ ライアン・カヴァノー |
| 製作総指揮 |
タッカー・トゥーリー ブラッドリー・クーパー ジェイソン・フェルツ |
| 出演者 |
ブラッドリー・クーパー ロバート・デ・ニーロ アビー・コーニッシュ |
| 音楽 | ポール・レナード=モーガン |
| 撮影 | ジョー・ウィレムズ |
| 編集 |
ナオミ・ジェラティ トレイシー・アダムズ |
| 製作会社 | ローグ・ピクチャーズ |
| 配給 |
|
| 公開 |
|
| 上映時間 | 105分 |
| 製作国 |
|
| 言語 | 英語 |
| 製作費 | $27,000,000[1] |
| 興行収入 | $161,849,455[1] |
『リミットレス』(原題: Limitless)は、2011年のアメリカ合衆国のテクノスリラーサスペンス映画。アラン・グリンによる2001年の小説『ブレイン・ドラッグ』を基に、レスリー・ディクソンが脚本を書き、ニール・バーガーが監督を務めた。
ニューヨークの中国人街に住む作家エディ・モーラは怠惰でうだつのあがらない生活から恋人のリンディに別れを告げられ、そのショックを引きずり仕事でも失敗する。ある日、彼はバーで元妻の弟バーノンから「NZT-48」というスマートドラッグを手に入れる。エディは普段20%しか使われていない脳の能力を100%活用させるというその薬を飲むと、効き目は確かで、一晩で本を書き上げてしまうことができた。しかしエディは、さらなるNZTを求めてバーノンの部屋を訪れたところ、バーノンが殺されているのを発見する。エディは警察に通報後、部屋からNZTと大量の金を手に入れて現場を後にする。エディはすっかりNZTにハマり冴わたる頭脳は人々を魅了した結果、付き合う友人はセレブな層となり、投資会社に勤め始めた。その会社でも1万2000ドルを230万ドルにまで増やした伝説となりチームリーダーまで出世。ある日、先輩から大物投資家のバン・ルーを紹介される。バン・ルーにも試験的に認められ、とうとう独立を決意したエディは闇金ゲナディから借りた金で運用を始める。NZTの服用量を増やした一週間は更にエディの処理能力を向上させた。バン・ルーが頭を悩ませていた会社合併話のとりなしをも最終まで漕ぎ着けたNZT服用2ヶ月目、エディの体は着いて行けなくなり取立てに来た闇金ゲナティの前で倒れてしまう。その際、ゲナティにNZTを一錠奪われてその効果を知られてしまい、金とNZTの両方を強請られる事になる。反省からエディは服用のコントロールをおぼえ、用心棒二人と顧問弁護士を雇い三重のセキュリティの効いたマンションを850万ドルで購入し移り住む。しかし、NZTの在庫が底を着きゲナティへの支払を怠り死に直面するエディ。なんとか九死に一生を得て、バンルーの会社合併の調印の日、冴えないエディだったが「とある秘密」を覚(さと)る事となる。NZT服用を始めてから12ヶ月目、エディのことを「モーラ上院議員」と呼ぶ黒人の秘書ルーベンに起こされる。バンルーは投資家から蔵替えしアイベン産業という製薬会社経営に専念していた。NZTの生産をしていた黒幕がバンルーであり、合併話の相手や世界の投資家はバンルーから処方されていたNZTにより成果をあげる駒だったのだ。その一端を担うようになっていたエディは生産ラボの一翼となり、議員にまで上り詰めていた。当初たまたま手に入れたNZTで成果を挙げていたエディを付け狙っていた殺し屋もバンルーの差し金だった。よって駒になってバンルーに帰依する事に嫌気が差していたエディは画策していた。ラボを取上げると脅すバンルーに対抗しシナプシュを書き換えた副作用のないNZTを密かに生産して逆転の工作をしていたのだった。
キャスト
※括弧内は日本語吹替
- エディの生活圏
- エディ・モーラ - ブラッドリー・クーパー(浜田賢二)作家志望の青年。出版契約を果たすがスランプで筆が進んでいない。しかし、「NZT-48」を使ったことで生活が一変する。作家としての成功をはじめ、大儲けするようになる。
- メリッサ・ギャント - アンナ・フリエル(藤貴子)エディの元妻
- バーノン・ギャント - ジョニー・ホイットワース(志村知幸)メリッサの弟。何者かに殺害される。普段の生活や、人付き合いから姉からはあまり信用されておらず、亡くなった時も自業自得のように思われていた節があった。
- リンディ - アビー・コーニッシュ(斎藤恵理)エディの元彼女。ブロンドのショートヘア。編集者。
- バレリー - T・V・カーピオ 大家の娘
- ゲナディ - アンドリュー・ハワード(仲野裕)闇金
- リーヴ - 酒場の店主。エディにゲナディを紹介
- ○○とビクトール - ゲナディの用心棒コンビ
- エディのビジネス圏
- カール・バン・ルーン - ロバート・デ・ニーロ(佐々木勝彦)通称バンルー
- ジョン - 秘書
- ハンク・アトウッド - リチャード・ベキンス バンルー合併模索相手
- アトウッド夫人 - パトリシア・カレンバー
- ケビン・ドイル - ダーレン・ゴールドスタイン エディの勤める投資会社の先輩。バンルーを紹介
- モリス・ブラント - ネッド・アイゼンバーグ エディがクスリ服用から2ヵ月後に雇う弁護士
- その他
- コートの男 - トーマス・アラナ ナイフ使いの殺し屋
- ドン・ピアス - ロバート・ジョン・バーク
- マーラ・スットン - シンディ・カッツ
- 刑事 - ブライアン・アンソニー・ウィルソン バーノン殺害犯を追う
製作
レスリー・ディクソンは自ら原作の権利を購入して脚本を書いた。ディクソンは映画のプロデューサーに名を連ねることで、通常より少ないコストで脚本を仕上げることができた[2]。ディクソンとスコット・クルーフはニール・バーガーに監督を依頼した。バーガーにとって他人が書いた脚本を手がけるのはこれが初となった[3]。当初はユニバーサル・ピクチャーズが企画を進め、2008年4月にシャイア・ラブーフの主演として発表された[2]。
その後企画はレラティビティ・メディアとローグ・ピクチャーズ、およびリチャード・ブランソンのヴァージン・プロデューストの下に移り、2009年11月、ブラッドリー・クーパーがラブーフに代わり主演を務めることが発表された[4]。2010年3月、ロバート・デ・ニーロの出演が決定し、同年5月、フィラデルフィアで撮影が始まり[5]、その後ニューヨークでも撮影が行われた[3]。マセラティはプロダクトプレイスメントへの「ゲリラ的アプローチ」として、高級車の使用が検討されていたプエルトバヤータでのカーチェイスシーンの撮影にマセラティ・グラントゥーリズモ2台を無償で提供した[6]。2010年12月までに正式なタイトルは『The Dark Fields』から『Limitless』へと変わった[7]。
科学的整合性
「人間の脳はある一定の割合しか使われていない」というこの物語の前提は完全な神話 (迷信) である「脳の10パーセント神話」[8][9]。これはドラマ版21話でも言及されている。
ミネソタ大学の物理学教授ジェームズ・カカリオスによると、医学によって知能を向上させることはもっともらしいが、現在の神経化学はそこまで到達していないという。また、作中の「人間は脳の2割しか使うことができない」という考えについては、脳の100%が時を異にして使われていると語った。カカリオスは、もしそのような薬が存在したら、使用者は薬を切らすとリバウンド現象に遭う可能性を述べた[10]。映画では主人公の元妻がドラッグが切れると10分以上集中を持続することができないと語る箇所がある。
公開
2011年3月8日、ニューヨークでワールドプレミアが行われた[11]。Box Office Mojoは本作を興行成績の予想が難しい映画と位置づけていたにもかかわらず[12]、2011年3月18日に北米2,756館で公開されると、3日間で1890万ドルを売り上げ、週末の興行成績で同週公開の『リンカーン弁護士』『宇宙人ポール』や、3週目の『ランゴ』、2週目の『世界侵略: ロサンゼルス決戦』らを押し退けて首位に立った[13]。 また、DVDおよびBlu-ray版の発売の際には、特典として別エンディングの収録や、海外では劇場公開時にR指定を考慮してカット修正された、暴力・セックスシーン等の描写等が修正無しで入っているバージョンも存在する。
評価
本作は批評家から概ね高い評価を得た。Rotten Tomatoesは174個のレビューに基づき、本作の支持率を70%、評価の平均を6.4/10としている[14]。Metacriticは37個のレビューに基づき、59/100という評価の加重平均値を示している[15]。
『シカゴ・サンタイムズ』のロジャー・イーバートは2.5/4個の星を与え、「すごくいいというわけではないが、触れ込みは興味をそそる」といい、また「ニール・バーガーは独創的な視覚効果を行っている」、そして結びに「『リミットレス』は15、あるいはせいぜい20パーセントしかその脳を使っていない。それでも、ほかの映画よりもずっと多くの脳を使っている」と書いた[16]。