一太郎
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概説

一太郎Ver.1の発売当時は、日本語ワープロソフトウェア業界では管理工学研究所の「松」が大きなシェアを占めていた。当時としてはいち早くDOSベースで開発された一太郎は、当初DOSアプリケーションでなかった松と差別化し、本体と日本語入力システムをいちはやく分離・他機種への移植・松のほぼ半値という、低価格ながらも引けを取らない機能などで「松」の牙城を崩し、やがて日本語ワープロソフトの代名詞的存在として圧倒的なシェアを占めていった[4]。
「スペースキーでかな漢字変換・リターン(Enter)キーで変換候補の確定」という一般的な日本語入力の操作スタイルは、かつてJS-Wordから引き継いだ一太郎(ATOK)独特の操作法が、実質標準化していったものである。
しかし、完成度が高く独占的なシェアを得ていたVer.3から、ジャストウィンドウを採用し花子などファミリーソフトとの統合を図ったVer.4への切り替え時に失敗し、ごく短期間にVer.4.3までバージョンアップした。Ver.4およびジャストウィンドウは、当時としては高価だったEMSメモリやハードディスクドライブをほぼ必須としており(Ver.4に合わせてジャストシステムは自社ブランドでEMSメモリボードなどを提供していた)、上記のように一太郎専用機として使われることの多かったパソコンシステムに対しては、当時としては過剰とも見られる投資が必要だったためである。このときは「ATOK7はいいが、Ver.4は不要」との声に対してATOKの単体販売が始められ、またノートパソコンブームの影響もあって「一太郎dash」というVer.4のサブセット版を販売することになった。
OSがWindowsに移行していた過渡期、当時は単なるアプリケーションソフト・ランチャー色が強かったうえに日本語フォントの扱いが弱かったWindows 3.xの普及をジャストシステムは軽視し、アプリケーションソフトメーカーごとにウィンドウシステムを用意すべきであるとの持論を展開した。その回答として、すでに実績を持ちWYSIWYG機能に優れたジャストウィンドウを前面に押し出したが、のちの爆発的なWindowsの普及によりジャストウィンドウは立場を失ってしまい、一方でWindowsへの対応には遅れが生じることとなった。
その後、遅れてWindows版バージョン5を完成させるも、マイクロソフトによるWindows OS本体とWord/Excelの抱き合わせ販売などにより、次第にWordにシェアを奪われていく[注釈 1]。特に、Windows 95に対応する新バージョンの開発には大幅な遅れが生じ、そして登場した「一太郎7」では、マクロ機能の実装が見送られたうえ、当時の普及帯パソコンに搭載されていた以上のメモリ容量を要求(当時の普及価格帯PCの一般的なメモリ搭載量は8-16MBであったのに対し、一太郎7は32MB以上のメモリを推奨としていた)する動作の重さが原因でユーザからの信頼を失い、すでにWindows 95と同時発売されていたマイクロソフト社のWord95に大きくシェアを奪われることとなった。
一太郎は2017年現在、Windows版のみしか販売されていない(かつてはMacintosh版、OS/2版やLinux版も発売されていたが、前2者はVer.5のみで開発終了、後1者も2013年に開発されたものが最終で2020年現在では販売終了している)。他にJava版の一太郎Arkも発売されている(ただし、標準フォーマットにXHTMLを採用しており、一太郎文書は読むことはできても書き出すことはできない)。かつてはノートパソコン向けに軽量化した「一太郎dash」「一太郎lite」シリーズを販売していたが、ある時期から多数のバリエーションを発売するようになり、家庭用統合ソフト「ジャストホーム」に同梱される「一太郎Home」シリーズ(最新版は一太郎SE)、小学生向けの「一太郎スマイル」シリーズ、中学・高校生向けの「一太郎ジャンプ」シリーズ、文芸作品作成に最適化された「一太郎 文藝」、公文書作成用の「一太郎ガバメント」などを作成し出荷している。
バージョン3の頃から、バージョンナンバーを名前の頭に付けて、バージョン3なら「三太郎」・4なら「四太郎」・5なら「五太郎」とユーザーの間で区別されていたこともあった。また、一時期「日本語ワードプロセッサ」ではなく、「インテリジェントドキュメントプロセッサ」と称していた時期があったが、現在は、「日本語ワードプロセッサ」と称されている。
歴史
- 1983年春 - 日本語ワープロ「光」を東京・晴海展示会でのマイクロソフトブース裏で展示中、NECが興味を示す[5]。PC-100に標準搭載するワープロソフトの依頼がジャストシステムに届き、7月から開発着手[6]。
- 1983年10月 - PC-100用日本語ワープロソフト「JS-WORD」を発表。(アスキーブランドにて流通、後のATOKに相当するFEPはKTISと呼ばれていた)
- 1984年12月 - IBM JXシリーズ向けに「jX-WORD」を発売[7]。
- 1985年2月 - PC-9801シリーズ向けに「jX-WORD太郎」を発売。ATOK3を付属ソフトとして同梱。
- 1985年8月28日[8] - 「jX-WORD太郎」の後継製品として「一太郎」を発売。日本語入力ソフト「ATOK4」をFEP化し、ATOKがMS-DOS上のどのソフトからも使えるようになった。
- 1986年5月 - 「一太郎Ver.2」を発売。「新一太郎」と呼ばれた。「ATOK5」を搭載。
- 1987年6月 - 「一太郎Ver.3」を発売。「三太郎」と呼ばれた。コピープロテクトをやめ、ユーザーが自由にバックアップをできるようになった。花子とも連動。
- 1989年4月 - 「一太郎Ver.4」を発売。「四太郎」と呼ばれた。ジャストウィンドウと呼ばれるウィンドウシステムを搭載し、「一太郎」と「花子」や他のソフトが同時に使えるようになった。
- 1992年4月 - 「一太郎Ver.4」FM TOWNS対応版を発売。
- 1993年4月 - 「一太郎Ver.5」を発売。「ATOK8」搭載。ハードディスクドライブへのインストールが必須となる。MS-DOS版は、ジャストウィンドウVer.2対応としてPC-9800シリーズ版(EPSON PCシリーズにも公式対応)の他、FM-R/FM TOWNS版・PC/AT互換機版・東芝J-3100シリーズ版も発売されていた。またWindows版、Macintosh版、OS/2版も開発。WYSIWYGを実現した。漢字の前後の文脈を考えて、変換する機能を搭載。
- 1995年1月 - 「一太郎Ver.6」(Windows 3.1対応版のみ)を発売。
- 1995年6月 - ジャストウィンドウ対応の一太郎Ver. 5 with ATOK9[注釈 2]が発売される。
- 1995年7月 - 「一太郎Ver.5 for Macintosh」を発売。
- 1995年8月 - 「一太郎Ver.6.3」を発売。インターネット対応を図った。
- 1996年9月13日 - 「一太郎7」を発売[9]。Windows 95に初めて正式対応[注釈 3]。完全な32BitソフトのためWindows 3.1以前では対応外。
- 1997年2月28日 - 「一太郎8」を発売[10]。原稿用紙に直接印刷できる機能を搭載。
- 1998年9月25日 - 「一太郎9」を発売[11]。
- 1999年9月23日 - 「一太郎10」を発売。ワークシートに対応[12]。
- 2001年2月9日 - 「一太郎11」を発売。オンラインストレージサービス「インターネットディスク」と連携[13]。
- 2002年2月8日 - 「一太郎12」を発売。ナレッジウィンドウを追加[14]。
- 一太郎12から一太郎2004までの間、「インテリジェントドキュメントプロセッサ(IDP)」という肩書きになる。またWindows 95はこのバージョンから対応外。
- 2003年2月7日 - 「一太郎13」を発売[15]。
- 2004年2月6日 - 「一太郎2004」(14)を発売。アウトライン編集機能を追加[16]。
- このバージョンよりWindows NT 4.0は対応外となった。
- このバージョンよりバージョン番号を西暦年とした。「今後一太郎/花子シリーズは毎年発売されるため」としている[17]。
- 2005年2月10日 - 「一太郎2005」(15)を発売[18]。
- 以降、肩書きは再び「日本語ワードプロセッサ」に戻る。
- 2005年9月22日 - 「一太郎 文藝」を発売[19]。
- 2006年2月10日 - 「一太郎2006」(16)を発売[20]。
- 2006年9月には、追加モジュールによりODF(Open Document Format)に対応した。
- 2007年2月9日 - 「一太郎2007」(17)を発売。初のWindows Vista正式対応。
- なお、発売予定日前日の8日に統合オフィスソフトJUST Suite 2007のインストーラに不具合が発見されたため、3月9日に発売延期が発表された(一太郎や花子など単体製品のインストーラには問題がないため予定通り発売)。またWindows 98/Meは今バージョンより対応外となる。
- 2008年2月8日 - 「一太郎2008」(18)を発売。
- 2009年2月6日 - 「一太郎2009」(19)を発売。同年10月13日付のアップデータ適用により、制限付きながらも、Windows 7(32 / 64bit版)に正式対応した。はがき作成機能が一新され、楽々はがきの簡易版にあたる「楽々はがき セレクト for 一太郎」を搭載。
- 2009年、日本タイポグラフィ協会顕彰「佐藤敬之輔賞」を受賞[21]。
- 2010年2月5日 - 「一太郎2010[25周年記念パック]」(20)を発売。発売当初から、Windows 7(32 / 64bit版)に正式対応済み。64bit版Windowsでは32bit互換アプリとして動作する。Windows 2000は対応外となる。
- 2010年3月2日 - 情報処理学会が「一太郎」を情報処理技術遺産として認定した[22]。
- 2011年2月10日 - 「一太郎2011 創」(21)[注釈 4]ならびに統合オフィスソフト 「一太郎2011 創 スーパープレミアム / プレミアム」[注釈 5]を発売。
- 2011年6月9日 - 「一太郎Pro」が法人向けライセンス商品として発売。法人向けライセンス商品である、統合オフィスソフト「JUST Office」[注釈 6]にも含まれている。また単体商品としては、法人向けライセンス商品「一太郎2011」の後継商品でもある。
- 2012年2月10日 - 「一太郎2012 承」(22)[注釈 7]ならびに統合オフィスソフト 「一太郎2012 承 スーパープレミアム / プレミアム」[注釈 8]を発売。単体製品の「一太郎」について、前バージョンまではCD-ROMのみの販売であったが、このバージョンからDVD-ROMのみの販売に移行した。同年5月24日付のアップデータ適用により、制限付きながらも、Windows 8(32 / 64bit版)に正式対応した。
- 2013年2月8日 - 「一太郎2013 玄」(23)[注釈 7]ならびに統合オフィスソフト 「一太郎2013 玄 スーパープレミアム / プレミアム」[注釈 8]を発売。発売当初から、Windows 8(32 / 64bit版)に正式対応済み。64bit版Windowsでは32bit互換アプリとして動作する。
- 2014年2月7日 - 「一太郎2014 徹」(24)ならびに統合オフィスソフト 「一太郎2014 徹 スーパープレミアム / プレミアム」を発売。Windows 8.1に対応。
- 2015年2月6日 - 「一太郎2015」(25)ならびに統合オフィスソフト 「一太郎2015 スーパープレミアム 30周年記念パック / プレミアム」を発売。「2011 創」から続いた、年に漢字一字を付したバージョン名をやめ、年のみに戻る。また、Windows XPが非対応になる。スーパープレミアム限定で、一太郎dashの特別記念復刻版「一太郎dash 30th」が付属。
- 2016年2月5日 - 「一太郎2016」(26)ならびに統合オフィスソフト 「一太郎2016 スーパープレミアム / プレミアム」を発売。発売当初から、Windows 10(32 / 64bit版)に正式対応済み。
- 2017年2月3日 - 「一太郎2017」(27)ならびに統合オフィスソフト 「一太郎2017 スーパープレミアム / プレミアム」を発売。また、Windows Vistaが非対応になる。
- 2018年2月9日 - 「一太郎2018」(28)ならびに統合オフィスソフト 「一太郎2018 スーパープレミアム / プレミアム」を発売。
- 2019年2月8日 - 「一太郎2019」(29)ならびに統合オフィスソフト 「一太郎2019 スーパープレミアム / プレミアム」を発売。
- 2020年2月7日 - 「一太郎2020」(30)ならびに統合オフィスソフト 「一太郎2020 プラチナ[35周年記念版]」を発売。また、Windows 7が非対応になる。
- 2021年2月5日 - 「一太郎2021」(31)ならびに統合オフィスソフト 「一太郎2021 プラチナ」を発売。
- 2022年2月10日 - 「一太郎2022」(32)ならびに統合オフィスソフト 「一太郎2022 プラチナ」を発売。
- 2023年2月10日 - 「一太郎2023」(33)ならびに統合オフィスソフト 「一太郎2023 プラチナ」を発売。「楽々はがき セレクト」が削除される。このバージョンから、Windows 8(8.1)が非対応になる。
- 2024年2月9日 - 「一太郎2024」(34)ならびに統合オフィスソフト 「一太郎2024 プラチナ」を発売。
- 2025年2月7日 - 「一太郎2025」(35)ならびに統合オフィスソフト 「一太郎2025 プラチナ[40周年記念版]」を発売。
パッケージロゴの変遷
- 初代(一太郎Ver.1 - 一太郎Ver.3まで使用) - ジャストシステム創業者・浮川和宣による毛筆[21]
- 2代目(一太郎Ver.4 - 一太郎9まで使用) - 進藤洋子による毛筆アート[21]
- 3代目(一太郎10 - 一太郎13まで使用) - 舟橋全二による切り絵カリグラフィ[21]
- 4代目(一太郎2004 - 一太郎2009まで使用) - 明朝体ロゴ
- 5代目(一太郎2010・一太郎2015で使用) - 2代目同様、進藤洋子による毛筆アート(2代目と異なるデザイン)
- 6代目(一太郎2011で使用) - 紫舟による毛筆
- 7代目(一太郎2012 - 一太郎2014、一太郎2016以降で使用) - 藤田幸恵による筆文字
累計出荷本数の推移
- 1991年11月7日 - 100万本
- 1994年6月 - 200万本
- 1995年3月 - 300万本
- 1995年12月 - 400万本
- 1996年4月19日 - 500万本
- 1996年10月11日 - 700万本
- 1997年1月 - 800万本
- 1997年9月19日 - 1000万本
- 1999年7月 - 1200万本
- 2002年12月 - 1600万本
- 2005年2月 - 1800万本
- 2009年 - 2000万本以上[21]
(「jX-Word太郎」と「一太郎」の合計。ジャストシステム発表による)
長所と短所
日本語の文章作成を前提としたソフトであるため日本語に関する機能は豊富であるが[24]、Microsoft WordやOpenOfficeなどの競合ソフトと比較すると短所も見受けられる。
長所
- 最も安価な標準パッケージにも最新版のATOKが付属し、プレミアム版にはフォントやATOK用の辞書や読み上げソフトなどが付属する[25]。また設定メニューを直接呼び出せるなど、ATOKとの連携機能も備わっている[26]。
- 一太郎の既存ユーザー向けにはバージョンアップ版、ジャストシステム他製品の所持者やMicrosoft Office利用者向けに特別優待版などの割引がある。また同一ユーザーの所有であれば、1ライセンスで3台までのインストールを認めている。
- 縦書きへの切り替えやルビの細かい設定、準仮名や異体字セレクタの入力、漢字とひらがな用のフォントの個別設定、市販されている原稿用紙を再現したテンプレートが多数付属しているなど、執筆をサポートする機能が豊富[27][25]。また漢文の作成に関する機能もあるなど教育分野で需要の高い機能もある[25]。
- Microsoft WordやPowerPointなどと比較して、「書式設定の緻密性」が最大の特徴であり、字間や行間、罫線と文字列の間隔など非常に細かく設定できる[27]。日本の官公庁内部で使われる様式に詳細な指定がある文章にも対応できる[28]。
- 一般的な禁則処理の他にも、ジャストシステムの文章校正支援ツール「Just Right!」の簡易版を搭載しており、機種依存文字、誤字脱字、頻出語・表記揺れのチェック、読みやすさの評価などDTPソフトにもない機能がある[25][27]。またビジネスや小説など各分野の実情に合わせた改良を行っている[24][26]。
- 文章を印刷する際の機能が充実している[26]。
- 最新版においてもVer.2以降のファイルは全て読み込み可能であるなど、過去の資産について配慮されている。またODFやEPUBなど新たなフォーマットにも随時対応している。
- 専用形式を表示できるビューアが無償で配布されているため、一太郎を購入しなくてもファイルの閲覧と印刷ができる(Windows用のみ)。
- EPUB形式の出力に対応しており、リフロー型と画像化による固定レイアウトが選択できる他、koboやKindleなど各デバイスへの最適化、保存時に異字体セレクタで入力した文字だけを画像にして貼り付け、小説投稿サイトからコピーした文章の書式維持や多用される改行を一括削除するなど電子出版に必要な機能が追加されている[27]。
短所
- Microsoft Office系アプリケーションと比較して、ドキュメント内の画像やテキストボックスなどのオブジェクト貼付機能の操作性が独特である。
- 独自形式でしか再現できない書式が多くフォーマット自体もクローズドであるため、将来のファイル運用に支障がでる可能性がある。
- ショートカットキー『CTRL+S』には『上書き保存』へ割り当てられているが、『CTRL+F』には『段落指定』が割り当てられている(通常は『検索』)など、ジャストウィンドウに準拠した割り当てが混在している。さらにこの割り当ては、自社製のソフト間でも整合性がない(ラベルマイティなど)。ただし、一太郎2017以降では「一太郎オーダーメイド」[29]により、初回起動時に一部のキーアサインは一太郎仕様/Windows準拠から選択可能となっている。
- マクロ機能がVBAと比べて貧弱で、開発言語やデータベースソフトなどからの接続性も低い。独自の表計算ツールが組み込まれているが性能は専用ソフトと比較して劣っているうえ、仕様が突如変更されてもヘルプの記述は最低限であるなど利用価値が低い。またVBAとの互換性や接続なども配慮されていない。
- 前述のようにWindows上でしか開発されておらず、互換フリーソフトなどもないことから、Windows以外のOSでは一太郎形式で作成されたデータを読むことすらできない。
現在
野村證券・日本経済新聞社・共同通信社・鉄道会社などの一部の民間企業では一太郎を標準のワープロソフトとして指定している[要出典]。
かつては公文書の作成に向いているため中央省庁でのシェアが高く[30]、一太郎の脆弱性を利用したウイルスが中央省庁に送信される事件もあった[31]。2018年ごろからは新規採用者がWordで教育を受け一太郎の操作を知らないことや、併用による業務効率の低下を避けるためWordへの一本化が進行しシェアが低下している[32]。各種公的機関がウェブサイト上で公開している申請書等のファイルは一太郎形式のファイル(.jtd)で公開しているケースもあったが、現在ではPDFやMicrosoft Word形式への統一が進んでいる。
小説家、記者など日本語の文章を書く職業にも人気が高い[25]。
学校を始めとした教育業界においてはDTPソフトよりも低価格ながら、漢文への対応など書式の詳細な設定や強力な罫線機能により各種プリント物の作成が容易であるため依然としてシェアが高い[25]。メーカーでも教材作成時に必要となる機能を強化するなどしている[33]。
中央省庁では、検察庁、裁判所の一部、政務三役の答弁書など法務関連や書式が指定される分野で利用されている[28][34]。また宮内庁では「簡単なパソコン操作」の例としてあげている[35]。農林水産省が長らく使用してきたが、民間企業とのやりとりや他省庁文書との互換性、法案の条文ミスなど不都合が生じるようになったため、2021年3月、Microsoft Word使用を原則化する通知が出された[36]。なお法案条文のミスに関しては富士通と共同開発した「法制執務業務支援システム(e-LAWS)」が使いにくいためであり、一太郎とは関係が無いという見解もある[30]。
法曹三者(裁判官、検察官、弁護士)の間では、準備書面など業務で使う文書を直感的な操作で作成出来るため、ATOKと合わせて愛用者が多い[28]。