世界美術大全集西洋編
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構成
日本では1971年の『大系世界の美術』(学研)などを最後に網羅的な世界美術全集はほとんど出版されなくなっていた(他方、1970-80年代に日本美術全集は多種刊行された)が、90年代に入って『現代世界美術全集』(講談社)、『岩波 世界の巨匠』(岩波書店)、『世界ガラス美術全集』(求龍堂)など網羅的なシリーズの刊行が相次いだ[1][2]。
『世界美術大全集 西洋編』は小学館が創立70周年記念として企画したシリーズで、美術遺産を地球規模で集大成することが目指された[2][3]。
先史時代から現代まで時代別に各巻が構成され、絵画だけでなく工芸・建築など様々な分野から1万4000点の図版が掲載されている[4]。巻ごとでは、例えば第1回配本だった第11巻『イタリア・ルネサンス(1)』がカラー写真227点・モノクロ239点を掲載しており、そのうち7割は新たに撮影された[1]。
シリーズには、当時の時点での最新の研究成果が盛り込まれた。例えばマザッチョの壁画《楽園追放》は損傷が激しく後代の加筆も行われていたが、1990年に修復作業が終わって本来の色彩が復活していた。この図版が『世界美術大全集 西洋編』に採用されているほか[2]、エジプトのルクソール神殿から出土した《アメンホテプ三世像》など、日本ではこの全集で初めて紹介された作品も多い[2]。図版の質は高く「世界最高水準の図版を誇る画集」とも評される[5]。
各巻冒頭に総論または序論を置き、テーマごとに解説論文が掲載される。図版は大判のカラー図版と、解説に挿入されるモノクロ図版があり、大判のカラー図版については、巻末にまとめて作品ごとの解説を掲載(1ページあたり3作品程度)。巻末には、当該巻に掲載された美術分野に関係する地図などの参考図版・歴史年表・参考文献を付す[6]。刊行時には各巻に「月報」がついた。
別巻を全巻の総索引とし、作家名を大項目・品名を小項目として五十音順に配列。他に「巻立・章立年表」・資料索引・地図索引・著書索引を収録[6][7]。
東洋編
- ほぼ同じ形式で、約7000点の図版を使った『世界美術大全集 東洋編』(全17巻・別巻1、1997年-2001年)が刊行。
- 以下がタイトル(別巻は総索引と概観につき略)。
- 『先史・殷・周』
- 『秦・漢』
- 『三国・南北朝』
- 『隋・唐』
- 『五代・北宋・遼・西夏』
- 『南宋・金』
- 『元』
- 『明』
- 『清』
- 『高句麗・百済・新羅・高麗』
- 『朝鮮王朝』
- 『東南アジア』
- 『インド I』
- 『インド II』
- 『中央アジア』
- 『西アジア』
- 『イスラーム』
編集委員
(肩書きはすべて刊行当時)