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両唇軟口蓋鼻音

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両唇軟口蓋鼻音(りょうしん なんこうがい びおん)は、両唇鼻音[m]と軟口蓋鼻音[ŋ]の二重調音で、国際音声記号では[ŋ͡m]と書かれる。

IPA 番号119+114
IPA 表記[ŋ͡m]
UnicodeU+014B U+0361 U+006D
文字参照ŋ͡m
概要 両唇軟口蓋鼻音, IPA 番号 ...
両唇軟口蓋鼻音
ŋ͡m
IPA 番号 119+114
IPA 表記 [ŋ͡m]
Unicode U+014B U+0361 U+006D
文字参照 ŋ͡m
JIS X 0213 1-10-90 + 1-3-77
X-SAMPA N_m
Kirshenbaum n<lbv>
音声サンプル
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両唇軟口蓋鼻音は、西アフリカおよび中央アフリカ、さらにニューギニア東部に見られ、またベトナム語の特定の環境にも現れる[1][2]。

概要

両唇音と軟口蓋音の子音結合では単一の子音の1.5倍の時間がかかるが、両唇軟口蓋音は両唇音より25-30ミリ秒長いだけである[3]。

また、舌背が少し奥へ動くため、しばしば吸着音と同様の内向的な気流が発生する[4]。

特徴

有声両唇・軟口蓋鼻音の特徴は以下のとおりである:

  • 調音方法は閉鎖であり、これは声道内の気流を閉塞して生じることを意味する。子音が鼻音であるため、閉塞された気流は鼻へ迂回される。
  • 調音部位は両唇・軟口蓋であり、唇と、舌背(舌の後部)を軟口蓋に同時に接近させて調音される。舌背の閉鎖は唇の閉鎖よりやや早く作られ、やや早く解放されるが、両者はその持続の大部分で重なっている。
  • その発声は有声であり、調音中に声帯が振動する。
  • それは鼻音であり、鼻音閉鎖においては空気は鼻からのみ流出する(それ以外の子音では口からも流出する)。
  • それは中線音であり、気流が舌の中央に沿って導かれ、側面には導かれない。
  • その気流機構は呼気音であり、肋間筋と腹筋によってのみ空気を押し出して調音され、多くの音と同様である。

存在

破裂音[k͡p ɡ͡b]にくらべると、鼻音[ŋ͡m]の出現する言語は限られている。

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言語 単語 IPA 意味 注記
アダングメ語[5] Dangme [daŋ͡me] 'Dangme'
Idoma [aŋ͡màa] 'ボディペインティング'[6][7]
Igala[8] ñmọ [ŋ͡mɔ̃] '飲む' /m/ の異音. See Igala Phonology
沖縄語 ʻnmu [ʔŋ͡mu] '芋' 語頭で /ɴ/ の異音。
ベトナム語[9] đúng [ɗuŋ͡m] '正しい'[10] /u, o, ɔ/ の後で /ŋ/ の異音[11]。 See Vietnamese phonology
Yele(ロッセル島の言語) ngmo [ŋ͡mɔ] '胸'[12]
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円唇化変種

いくつかの言語、とくにバヌアツの言語では、この両唇・軟口蓋鼻音に両唇・軟口蓋接近音解放を伴わせ、したがって [ŋ͡mʷ] となる。

これをもつバンクス諸島の言語では、音素 /ŋ͡mʷ/ は現地の正書法では対応する両唇子音に長音符(マクロン)を付けた⟨m̄⟩で表記される。バヌアツのさらに南方の諸言語(南エファテ語や Lenakel語など)では、同じ音は結合チルダを付けた⟨m̃⟩で綴られる。

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言語 単語 IPA 意味 注記
Dorig[13] m̄sar [ŋ͡mʷsar] '貧しい' 接近音的解放で実現される。
Lakon um̄ä [uŋ͡mʷæ] '家'
Lenakel[14] noanəm̃ɨk [noanəŋ͡mʷɨk] '卵の黄身'
Mwesen[15] tam̄sar [taŋ͡mʷsar] '人'
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脚注

参考文献

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