中村恭士
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来歴
1982年1月20日、東京都に生まれ、9歳の時に家族とともにアメリカ合衆国ワシントン州シアトルへ移住した[1]。11歳からクラリネットとテナーサックスを吹き始め、14歳の時に兄の影響でエレクトリックベースを弾き始めた。ロックやファンクを愛好する一方で、チャーリー・パーカーやレイ・ブラウン、マイルス・デイヴィスの影響を受け、15歳の時にはアコースティック・ベースを弾き始めた[1][2]。
ワシントン州のニューポート高校を卒業後、バークリー音楽大学へ進学し、2000年にジャズ・パフォーマンスの学士号を取得して卒業した。2006年にはジュリアード音楽院の「アーティスト・ディプロマ」コースに、全額奨学金を得て入学。マイロン・ウォルデンをキャリア初期の支援者として敬愛するほか、同院の師であるベン・ウルフ、カール・アレン、ヴィクター・ゴーインズ、ワイクリフ・ゴードンとは、現在も共演を続けている[1][3]。
ジュリアード音楽院卒業後、ノース・シー・ジャズ・フェスティバルやモントレー・ジャズ・フェスティバル、東京JAZZなど世界各地のジャズ・フェスティバルに出演。ヴィレッジ・ヴァンガード、ブルーノート、ケネディ・センター、ジャズ・アット・リンカーン・センター、カーネギー・ホールといったステージでも演奏を行っている[1][3]。
現在はニューヨークを拠点に活動しており、エメット・コーエン・トリオや、クリスチャン・サンズ・トリオなどのレギュラーメンバーとして世界ツアーに参加している。また、2016年には『報道ステーション』のテーマ曲制作を機に結成された、黒田卓也、大林武司らニューヨークを拠点とする日本人によるバンド「J-SQUAD」[4]や、アメリカの伝統音楽を再解釈する「アメリカン・パッチワーク・カルテット」[5]のメンバーとしても活動している。
プレイスタイルと評価
エメットコーエンによれば、中村は多数のバンドを掛け持ちしているにもかかわらず、ステージ上で譜面を見ながら演奏することは滅多にないという。本人はその理由として自身の映像記憶能力を挙げており、一度譜面に目を通せば思い出すことができるためだと語っている[2][6]。
『ダウン・ビート』誌は、クリスチャン・サンズのアルバム『Facing Dragons』における中村らの演奏を「一生をかけて到達するような高みのミュージシャンシップ」にあると高く評価している[7]。
『ダウン・ビート』誌の批評家投票「ライジング・スター・ベース(Rising Star Bass)」で2023年に10位にランクインし、以降、2025年まで継続的にランクインしている[8][9][10]。
「アメリカン・パッチワーク・カルテット」のアルバム『American Patchwork Quartet』が、第67回グラミー賞の最優秀フォーク・アルバム賞にノミネートされた[11]。
ディスコグラフィ
リーダー作
参加作品(抜粋)
- Porgy and Bess(2016年)
- My Long Yellow Road(2017年)
- Masters Legacy Series Volume 1: Jimmy Cobb(2017年、Cellar Live)
- Masters Legacy Series Volume 5: Houston Person(2023、La reserve)
- Universal Truth(2026年、Mack Avenue)
- ヴィンセント・ハーリング
- Hard Times(2017、Smoke)
- Bird at 100(2020、Smoke)
- Preaching to the Choir(2021、Smoke)
- クリスチャン・サンズ
- Reach(2017年、Mack Avenue)
- Facing Dragons(2018年、Mack Avenue)
- Be Water(2020年、Mack Avenue)
- Christmas Stories(2023年、Mack Avenue)
- Embracing Dawn(2024年、Mack Avenue)
- ヴェロニカ・スウィフト
- This Bitter Earth(2021年、Mack Avenue)
- 『フライ・ムーン・ダイ・スーン』 - Fly Moon Die Soon(2020年)
- 『ネオン・チャプター』 - Neon Chapter(2021年)
- セシル・マクロリン・サルヴァント
- Oh Snap(2025年、Nonesuch)
- ジョー・ファンズワース
- The Big Room(2025年、Smoke Sessions)
- 『禁じ手』(2026年、EMI Records)