丼鉢
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語源
「どんぶり」という名称の語源ははっきりせず[3]、また「丼」という漢字(本来は「井」の篆書体[3]・異体字[4])が当てられる理由もはっきりしない[3]。
有力説とされているのが、江戸時代の江戸で一杯盛り切りの食事を提供する「慳貪屋(けんどんや)」と呼ばれる業態の店に由来するというものである[3]。慳貪屋で使用される鉢を「慳貪振り鉢(けんどんぶりばち)」と呼び、これが「どんぶり鉢」に転じたという[5][3][注釈 1]。
堀井令以知偏『語源大辞典』では、先に「けんどん振りの鉢」から「どんぶり」の名が生まれ、井戸に小石を落とした時に「どんぶり」と音がする連想から漢字の「丼」が結びついたと説明している[4](『集韻』によれば「丼」には「井戸に物を投げいれた音」の意がある[6])。
平凡社編『新版 日本史モノ事典』では、江戸時代の大型の財布(布や皮でできた大型の袋)「だんぶくろ」をどんぶりの語源としている[7]。
異説
- 「どんぶり」の名と「丼」の漢字に関し、「この鉢を井戸の中に投げ込んだ様子」とする説もあるというが、俗説として退ける見解がある[3]。
- 第二次世界大戦前の朝鮮陶磁器研究家・浅川巧は、『朝鮮陶磁名考』において朝鮮語で汁椀を意味する湯鉢(タンパル)が日本に伝わり、それがなまって「どんぶり」になったという説を提唱した[3]。浅川は当時の「朝鮮の蕎麦屋、一膳めしやで使われている器」が湯鉢と呼ばれていると紹介しているが、伝統的な朝鮮陶磁に(中国陶磁にも)「湯鉢」という器形はなく[3]、当時の朝鮮で用いられた「湯鉢」がむしろ日本から輸入された「どんぶり」である可能性があること[3]、また「どんぶり」が普及した江戸時代後期に朝鮮語由来の名称が広がることには疑義があり、また当時の使用方法も汁とは結びつかないという見解がある[3]。
