人間標本
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概要
物語は、『人間標本 榊 史郎』、『SNSより抜粋』、『夏休み自由研究「人間標本」2年B組13番 榊至』、『独房にて』、『面会室にて』、『解析結果』の六章からなる。『人間標本 榊 史郎』、『夏休み自由研究「人間標本」2年B組13番 榊至』は登場人物が執筆した文章である。
登場人物
主要人物
- 榊史朗(さかき しろう)
- 有名大学の教授で、蝶について研究を行っている。息子を含む6人の少年を『人間標本』にしたことを自首する。幼少期に家族で住んでいた別荘で蝶の奥深さにのめり込んだ。成人後、結婚して至をもうけたが、妻と早くに死別し、男手一つで至を育てていた。
- 榊至(さかき いたる)
- 史郎の一人息子。『人間標本』事件の共謀者。風景を写真のように模写することが得意だが、凡人だと自虐している。
- 一之瀬留美(いちのせ るみ)
- 史郎の幼馴染。画家。「色彩の魔術師」と呼ばれ、四原色の色覚をもつ。『人間標本』事件を計画した首謀者。自身の母と同じ病を患い、史郎の服役中に他界している。
- 一之瀬杏奈(いちのせ あんな)
- 留美の一人娘。『人間標本』事件の共謀者。
- 母とは違い、四原色の色覚は受け継がれておらず、そのことにコンプレックスを抱いている。
- 深沢蒼(ふかざわ あお)
- 難関美術予備校に通っており、独創的な青色の世界を描く。「美しい青」を追求するあまり、ブルーシートのような「汚い青」を嫌い、ホームレスの自宅を放火するなど腹黒い本性を持っていた。
- 石岡翔(いしおか しょう)
- 不遇な生い立ちを持っているが、それに縛られないダイナミックなウォールアートを得意とする。学校には通っておらず、普段はバイクの修理工場で働いている。実は薬物中毒者で自身の作品を売った金で薬物を購入していた。
- 赤羽輝(あかばね ひかる)
- 物静かな雰囲気をもっている一方、内に秘めた熱意を赤色の薔薇で描き、作品の前でダンスをしてその情熱を表現していた。これは人気絶頂の末に引退したあるロックバンドのボーカルだった亡き父に影響されている。
- 黒岩大(くろいわ だい)
- 文字の無い新聞で人の悪意を風刺画として描く「BW(ビーダブル)」として活動している。若者から絶大な人気を誇るが、一部ではDVなどの黒い噂が耐えない。
- 白瀬透(しらせ とおる)
- 赤色が見えにくい二原色の色覚をもっており、白と黒の水墨画を描く。散歩中に母が目の前で薬を飲んで自殺を図った過去を持つ。
その他
- 榊一郎(さかき いちろう)
- 史郎の父親。画家。かつて芸術を追求するあまり、人間の生きている瞬間を永遠に保存したいという欲求に駆られ、ある時、授賞式にて「絵画として人間の標本を作り出す」と発言したことで絵画会を追放された。後に不慮の事故でこの世を去っている。
- 榊こずえ(さかき こずえ)
- 史郎の母親。一郎の芸術表現を唯一理解し、傍で支え続けた。
- 一之瀬佐和子
- 留美の母親。画家で一郎の同級生。ある病気で余命幾ばくもないことを悟り、一郎に肖像画の作成を依頼する。
- 一之瀬公彦
- 留美の父親。