六次方程式

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六次方程式(ろくじほうていしき、: sextic equation)とは、次数が 6 の多項式を零とおいた代数方程式である。一般形は

で与えられる。ただし である。

六次方程式は、未知数についての多項式方程式のうち、最高次の項が 6 次であるものをいう。係数としては通常、実数または複素数を考える。英語では sextic equation と呼ばれる。

一般論

代数学の基本定理によれば、複素数係数の 6 次方程式は、重複度を込めて 6 個の複素数解をもつ。したがって、実係数の六次方程式も複素数の範囲では必ず完全に因数分解できる。

しかし、二次方程式三次方程式四次方程式とは異なり、一般の六次方程式には、加減乗除と冪根の有限回の組合せだけで解を表す一般公式は存在しない。これは五次以上の一般代数方程式について成り立つアーベル=ルフィニの定理の帰結である。

したがって、六次方程式について「解法」という場合、一般には

  • 特殊な形に限った代数的解法
  • 特殊関数を用いる超越的表示
  • 数値的近似解法

のいずれかを指すことが多い。

特殊な場合の解法

六次方程式であっても、特殊な形のものはより低次の方程式に帰着できることがある。たとえば

のように偶数次の項のみからなる場合、 とおくことで三次方程式に帰着できる。このため、この型の六次方程式は三次方程式の解法を用いて処理できる。

また、多項式が一次式、二次式、三次式などに因数分解できる場合には、六次方程式の解法はそれら低次方程式の解法に還元される。したがって、六次方程式の代数的可解性は、次数が 6 であること自体よりも、多項式の具体的な形や対称性に大きく依存する。

超越的表示

一般の六次方程式には根号による一般解がないが、特殊関数を用いた表示は研究されている。Wolfram MathWorld では、一般の六次方程式が Kampé de Fériet 関数によって表されうること、また制限された型の六次方程式については一般化超幾何関数を用いる表示があることが紹介されている。

このような表示は、二次方程式から四次方程式までの古典的な「解の公式」とは性格が異なり、より高度な解析的手法による解の表現とみなされる。

ガロア理論との関係

方程式が冪根で解けるかどうかは、その方程式に付随するガロア群可解群であるかどうかと密接に関係する。一般の六次方程式でも、可解でない群が現れうるため、根号による一般解は存在しない。

一方、特定の六次方程式ではガロア群が可解群となり、代数的解法が可能な場合がある。したがって、六次方程式の可解性は、単に次数だけでなく、対応するガロア群の構造によって決まる。

数値解法

一般の六次方程式を具体的に解く際には、数値解析による近似解法が広く用いられる。多項式の根はコンパニオン行列の固有値として求めることができ、この方法は一般の高次多項式の数値解法の基本的考え方の一つである。

そのため、現代の計算実務では、六次方程式に対して閉じた形の公式を求めるよりも、固有値計算や多項式根探索アルゴリズムを用いて数値的に解くのが通常である。

脚注

文献

関連項目

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