古庫裏婆

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鳥山石燕今昔百鬼拾遺』より「古庫裏婆」
庫裏婆々化(古庫裏婆)
―李冠光賢 画 、鍋田玉英 模写 『怪物画本』(1881年)、17葉表[1]

古庫裏婆(こくりばばあ)は、鳥山石燕による江戸時代妖怪画集『今昔百鬼拾遺』にある日本の妖怪で、老婆のすがたをした妖怪。

『今昔百鬼拾遺』では、をかたわらに寝かせて糸をよる作業をしている老婆のすがたで描かれており、石燕による解説文には、ある山寺の庫裏(くり)に7代も前の住職の梵嫂(ぼんそう、僧侶の妻・梵妻)が住み着いており、檀家が寺におさめた食べ物や金銭を盗み取ったり、墓地に葬られた屍を掘り起こし髪の毛を編んで着物とし皮をはいで死肉を喰らうようになったものだとある[2]。「僧の妻を梵嫂(ぼんさう)といえるよし 輟耕録(てつこうろく)に見えたり」と、文頭で石燕は「梵嫂」という言葉について述べているが、『輟耕録』(中国代の随筆。日本でも流布していた)に記されているのは梵嫂についてであり、古庫裏婆について記されているわけではない。

石燕がこの絵の構図の元にしたのは鈴木春信『絵本花葛蘿』(明和元年刊)に描かれている老女の絵(同図はまた西川祐信が『絵本倭比事』(1742年)に描いた蜷川智菖の妻の絵を下敷きとしている)ではないか[3]との指摘もある他、僧侶の妻という単語をさしはさんでいる点から江戸時代の破戒僧を風刺した石燕による創作[4]ではないかとも考えられている。また、名前に用いられた「こくり」は鬼や恐ろしいものの喩えに用いられる「むくりこくり」の意を掛けているのではないか[5]との説もある。

昭和・平成以降の解説

脚注

関連項目

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