国造本紀

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国造本紀』(こくぞうほんぎ、くにのみやつこのもとつふみ)は、日本史書である。全国各地の国造の名をあげ、その系譜と叙任を記している[1]。『先代旧事本紀』の第10巻にあたる。

先代旧事本紀』は平安時代初期に古事記日本書紀古語拾遺などを基にして作られ、聖徳太子、蘇我馬子らの撰とする序文については後世の偽作とされている[2][3]。しかし、そのうちの第3巻「天神本紀」の一部、第5巻の「天孫本紀」、第10巻の「国造本紀」は、他のいずれの文献にもみえない独自の所伝を載せており[3]、特に「天孫本紀」と「国造本紀」は古代史における重要かつ貴重な史料と考えられている[4][5][6]

内容については、大化の改新以前の全国の国造が列挙され、それぞれの任命設置の時期、初代国造名、及びその系譜が記されている[3][7]。また『先代旧事本紀』における「神代本紀」から「帝皇本紀」までが編年史であるのに対し「国造本紀」には別に序文があり、独立した一書の体裁をとっている[8]

成立に関しては、823年弘仁14年)の加賀国分立が記されているため、最終的な成立は平安時代初期と考えられている[8][9]。成立経緯には、『先代旧事本紀』編纂時に古文献を斟酌して作成したとする説、6世紀中葉から7世紀前半にその当時実在した国造を記録した原資料が存在し、702年大宝2年)に作成された「国造記(こくぞうき)」をその公的記録とみなす説などがある[9]

「国造本紀」は、後世の国造である律令国造の名や国司の名も混入しているが、それでも他に例の無いまとまった国造関係史料であり、概して信用できる古伝によっているとされ、独自の価値を持つため、古代史研究・国造研究の史料となっている[3][7][9]。ただし、内容には十分な考証が必要となる[9]

国造

「国造本紀」の国造の中から,同族関係を有する国造を,その系譜(出自)によって分類すると、およそ次のとおりである[10]

皇別系

天神系

天孫系

地祇系

その他

脚注

関連項目

外部リンク

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