国鉄1215形蒸気機関車
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概要
この機関車は1922年(大正11年)、ドイツのオーレンシュタイン・ウント・コッペルが、横荘鉄道向けに製造した車軸配置0-6-0 (C) の飽和式・2気筒単式サイド・ウェルタンク機関車で、1937年(昭和12年)9月1日の西線(現・由利高原鉄道鳥海山ろく線)国有化により、鉄道省籍を得たものである。
このクラスの機関車は、コッペルの規格型(250HP・運転整備重量28-31tクラス・固定軸距2,800mm)として同形車が多数製造されており、日本へは1922年から1925年(大正14年)にかけて、12事業者へ14両が供給されている。その状況と経歴は次のとおりである。
これらのうち、1922年製の4両は側水槽が小さく、第1動輪の後端部から運転台までであるのに対し、1923年以降製の8両はシリンダ後端部からと拡大されている。また、側水槽の前端上部は軽く切り取られており、側水槽の形状は五角形である。
横荘鉄道
伊賀鉄道
大阪鉄道
江若鉄道
1922年製に導入された製造番号10302で、江若鉄道では3と称し、横荘鉄道、大阪鉄道のものと同形である。この機関車は、1935年(昭和10年)に筑前参宮鉄道(後の国鉄勝田線)へ譲渡され、そのままの番号(形式は1410形)で使用されたが、石炭庫を運転台背部に増設して側水槽も前方へ拡大し、運転台下に従輪を増設して車軸配置を0-6-2 (C1) とした。1942年(昭和17年)の西日本鉄道統合後の1944年に、この路線は戦時買収され、この機関車は2090形 (2090) となったが、ほとんど使用されず、1947年(昭和22年)に廃車となった。改番の手続きはされたものの、現車には新番号は標記されず、3のままであったようである。
五日市鉄道
五日市鉄道では、工事・開業用に1923年製の本クラスを2両(製造番号 10420, 10469)導入し、1, 2とした。五日市鉄道は1940年(昭和15年)に南武鉄道に合併され、この2両は同鉄道の7, 8となり、そのまま五日市線で使用されたが、1944年の戦時買収により国有化され、仮番号123, 124を経て書類上1195形 (1195, 1196) となった。しかし現車にはこの番号は標記されないまま、1196は1946年(昭和21年)に、1195は1948年(昭和23年)に廃車となった。1195は、和歌山県の御坊臨海鉄道や有田鉄道が譲り受けの意向を示したが、結局不調となり、末期は宮原機関区で据え付けボイラー代用となっていた。
八幡製鉄所
北海炭礦鉄道
鶴見臨港鉄道
鶴見臨港鉄道には1924年製の2両(製造番号 10588, 10658)が導入され、302, 301と付番された。同鉄道は、1944年に戦時買収され、鉄道省鶴見線となった。その際、この2両は番号順に1190形 (1190, 1191) となったが、1949年に2両とも廃車となった。そのうち、1190は1950年(昭和25年)に川崎の三井埠頭へ譲渡されて同社の3となり、1968年(昭和43年)10月まで使用された。1191は、東濃鉄道への譲渡が内定したが、同鉄道の電化によりキャンセルされた。
この機関車の運転整備重量は30.2tで、鶴見臨港鉄道時代に石炭庫を運転台背面に移設して、若干形態が変わっている。三井埠頭での用途廃止後は、山梨県南都留郡鳴沢村の河口湖自動車博物館内で保存されている。
明治製糖
小湊鉄道
船木鉄道
1925年製の1両(製造番号 10779)が、改軌工事後に導入され、3と称したが、末期は103に改番されていた。当機は、運転台背面に石炭庫を増設していた。1956年に長門鉄道から譲り受けた2両 (101, 102) に代替され、廃車された。
加越鉄道
主要諸元
1215形の諸元を記す(横荘鉄道竣工図)
- 全長:8,353mm
- 全高:3,689mm
- 全幅:2,364mm
- 軌間:1,067mm
- 車軸配置:0-6-0 (C)
- 動輪直径:900mm
- 弁装置:ワルシャート式
- シリンダー(直径×行程):370mm×450mm
- ボイラー圧力:12.4kg/cm2
- 火格子面積:1.3m2
- 全伝熱面積:69.4m2
- 煙管蒸発伝熱面積:64.1m2
- 火室蒸発伝熱面積:5.3m2
- 小煙管(直径×長サ×数):45mm×3,000mm×152本
- 機関車運転整備重量:28.65t
- 機関車空車重量:22.05t
- 機関車動輪上重量(運転整備時):28.65t
- 機関車動輪軸重(各軸均等):9.55t
- 水タンク容量:2.88m3
- 燃料積載量:0.85t
- 機関車性能
- シリンダ引張力:7,210kg
- ブレーキ装置:手ブレーキ、蒸気ブレーキ
2090形の諸元を記す(西日本鉄道竣工図)
- 全長:8,787mm
- 全高:3,690mm
- 全幅:2,377mm
- 軌間:1,067mm
- 車軸配置:0-6-2 (C1)
- 動輪直径:900mm
- 弁装置:ワルシャート式
- シリンダー(直径×行程):370mm×500mm
- ボイラー圧力:12.4kg/cm2
- 火格子面積:1.3m2
- 全伝熱面積:69.3m2
- 煙管蒸発伝熱面積:53.0m2
- 火室蒸発伝熱面積:6.4m2
- 小煙管(直径×長サ×数):45mm×3,000mm×152本
- 機関車運転整備重量:33.14t
- 機関車空車重量:25.20t
- 機関車動輪上重量(運転整備時):29.73t
- 機関車動輪軸重(第1動輪上):10.40t
- 水タンク容量:4.73m3
- 燃料積載量:1.10t
- 機関車性能
- シリンダ引張力:6,990kg
- ブレーキ装置:手ブレーキ、蒸気ブレーキ