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多相睡眠

24時間で複数回の睡眠をとること From Wikipedia, the free encyclopedia

多相睡眠(たそうすいみん、polyphasic sleep、分割睡眠 segmented sleep, divided sleep)は、一日に複数回の睡眠をとることである。人工照明発明以前の人類が行っていた、動物の一般的な睡眠法とされる[1]。

2相睡眠(biphasic sleep)

電気照明が発明される以前の中世、近世ヨーロッパでは、人々は夜寝始めの「第1睡眠」、夜中に目が覚めて朝まで寝る「第2睡眠」の2回の睡眠を取っていた[2][3]。

冬のような短い昼日光(10時間以下)の期間、ヒトは2相睡眠に適応する[4]。

人工照明の無い生活をするとヒトは2相睡眠を行う[5][6][7]。これは1992年にトーマス・ウェーア(英語版)による研究で確かめられた[8]。ウェーアは数週間実験したところ、被験者は4時間眠り、2,3時間起き、再び4時間眠るという睡眠パターンをとった[9]。

歴史

「第1睡眠」「第2睡眠」の用語は、古くはホメーロスの『オデュッセイア』、ウェルギリウスの『アエネーイス』といった、紀元前に書かれた書物にみられる[10]。中世またはそれ以後も『ドン・キホーテ』、『モヒカン族の最後』、『ジェーン・エア』、『戦争と平和』といった小説で言及があり、19世紀の1000以上の新聞でも「第1睡眠」「第2睡眠」の記述があるという[10]。しかし、この睡眠が一般的だった時代には、この睡眠方法についての調査や研究はなく、詳細についてはわかっていない[11]。ヨーロッパ以外では、ナイジェリアのティヴ族がこの睡眠方法をとっていたことが1969年の調査で明らかになっている[9]

この睡眠方法は、17世紀終わりごろから、都市部を中心に徐々に一般的でなくなっていった。この原因の1つには人工照明の普及が挙げられる。人工照明によりこれまでの睡眠のリズムが変化し、人々は1度に睡眠をとるようになったと考えられている[12]。

名称

中世英国、ロマンス語諸語、ナイジェリアのティヴ族では、最初の眠りを「第1睡眠」、一度目が覚めてから2度目の眠りを「第2睡眠」と名付ける[13][14]。

双方の睡眠の間の覚醒状態はフランス語では dorveille (睡眠と覚醒の間) と呼ばれる[15]。

生活リズム

「第1睡眠」「第2睡眠」が一般的だった時代、人々は午後9時または10時頃に睡眠に入り、約3時間半後に目を覚まして1時間程度過ごし、その後再び3時間半ほど寝ていたと考えられている[10]。

第1睡眠と第2睡眠の間の行動としては、執筆活動、読書、裁縫、祈り、トイレ、軽食、掃除、隣人との話などがあった[10]。ベンジャミン・フランクリンはロンドンに在住していたとき、早朝に起きて裸で読書や書き物をして、その後ベッドで1,2時間睡眠をとっていたという[16]。

睡眠パターンの比較

[17]

さらに見る 名称, 合計睡眠時間 ...
名称 合計睡眠時間 方法
単相(Monophasic) ≈8.0 h 8 時間の主睡眠、4回のレム(REM)相
2相(Biphasic) ≈6.3 h 6 時間の主睡眠、3回のレム相 と、20分の仮眠1回、1回のレム。
通常 (昼寝 2回) 5.2 h 4.5 時間の主睡眠、2回のレム相 と、20分の仮眠2回、1回のレム。  
通常 (昼寝 3回) 4 h 3 時間の主睡眠、1回のレム相 と、20分の仮眠3回、1回のレム。  
通常 (昼寝 4-5回) ≈3 h 1.5 時間の主睡眠、1回のレム相 と、20分の仮眠4-5回、1回のレム。
ダイマクション(Dymaxion)[18][19] 2 h 毎6時間(レム1回)に、30分の仮眠(計4回)
ウーベルマン(Uberman、ドイツ語:「超人」) 2 h 毎4時間(レム1回)に、20分の仮眠(計6回)
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関連項目

参照

参考文献

外部リンク

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