大林蘇乃
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大林 蘇乃(おおばやし その、1910年(明治43年)2月2日 ‐ 1971年(昭和46年)5月20日)は、昭和時代の人形(桐塑人形)作家。本名は大林 園子[1]。感情の機微を表現した創作人形を得意とした[1]。
父は日本画家の大林千萬樹[1]。1923年、関東大震災で被災し奈良に転居する[1]。1940年、東京に転居し人形作家の平田郷陽に指導を受ける[1]。1942年、小林古径の紹介で彫刻家の平櫛田中に師事し、人形作家の堀柳女の指導も受ける[1]。当初は、主として文楽をテーマとした品を制作し、日本人形社展に出品していた[1]。1947年、第3回日展に初入選[1]。1954年、「艸の実会」を主宰して後進の指導に当たった[1]。
1910年(明治43年)2月2日東京浅草の生まれの桐塑人形作家。本名園子。父は岡山県出身の日本画家大林千萬樹。1923年(大正12年)の関東大震災で被災し、13歳で家族とともに奈良に転居。奈良女子高等師範学校附属高等女学校を卒業後、病弱のため静養していた時に人形に興味を持ち始め、大阪文楽座横で人形を作っていた人から初めて手ほどきを受ける。本格的に斯道に入ることになったのは1940年(昭和15年)30歳で、東京に戻り人形作家平田郷陽に指導を受けてからである。また1942年(昭和17年)には日本画家小林古径の紹介で彫刻家平櫛田中に師事し、その後は人形作家堀柳女にも教えを受け、ますますこの道の研鑽が深められていった[2][3]。
1956年(昭和31年)、艸の実会(くさのみかい)を主宰して後進の育成にも力を注いだ。1996年に人間国宝(重要無形文化財である衣装人形の保持者)に認定された秋山信子などは、その艸の実会創設時からのメンバーであった[4]。
1971年(昭和46年)5月20日、京都にて逝去、61歳。日本工芸会に正会員として所属。全日本女流人形美術展、現代人形美術展、京展、京都美術懇話会展などで活躍[5]。
| 年号 | 年齢 | |
|---|---|---|
| 1910年(明治43年) | 2月2日、人物を得意とした院展系画家・大林千萬樹の次女として、東京の浅草に生れる。本名は園子。 | |
| 1923年(大正12年) | 13歳 | 関東大震災に遭い奈良に転居。 |
| 1926年(大正15年) | 16歳 | 奈良女子高等師範学校附属高等女学校を卒業。卒業後は病弱のため静養が続いたが、人形に興味を持ちはじめ、大阪文楽座横で人形を作っていた人から初めて手ほどきを受ける。 |
| 1940年(昭和15年) | 30歳 | 東京に移転。平田郷陽に師事。 |
| 1942年(昭和17年) | 32歳 | 小林古径の紹介で、平櫛田中に師事。その後、堀柳女からも指導を受ける。
終戦までは文学、特に文楽に主題を求めたものが多く。主として、日本人形社展に出品。 |
| 1947年(昭和22年) | 37歳 | 第3回日展に「母子」初入選。 |
| 1948年(昭和23年) | 38歳 | 第4回日展に「姉妹」出品。 |
| 1951年(昭和26年) | 41歳 | 第7回日展に「あね」出品。 |
| 1954年(昭和29年) | 44歳 | 第10回日展に「お母さんの子」出品。 |
| 1956年(昭和31年) | 46歳 | 艸の実会(くさのみかい)を主宰し、後進の育成に力を尽くす。 |
| 1957年(昭和32年) | 47歳 | 第4回日本伝統工芸展に「人形つかい」出品。 |
| 1958年(昭和33年) | 48歳 | 第5回日本伝統工芸展に「遊君」出品。技術賞を受ける。 |
| 1959年(昭和34年) | 49歳 | 京都に移転。
第6回日本伝統工芸展に「おんな」「ふみ」出品。 第11回京展に「満月」出品。 |
| 1960年(昭和35年) | 50歳 | 第7回日本伝統工芸展に「心」「長夜」出品。 |
| 1961年(昭和36年) | 51歳 | 近畿支部第3回日本伝統工芸展に「青い木の実」出品。 |
| 1962年(昭和37年) | 52歳 | 第9回日本伝統工芸展に「西銀座昼の月」出品。
第14回京展に「不遜な十六歳」出品。 |
| 1963年(昭和38年) | 53歳 | 第10回日本伝統工芸展に「をどり」出品。
第15回京展に「青衣少女」出品 |
| 1965年(昭和40年) | 55歳 | 第12回日本伝統工芸展に、鑑査委員として「庄屋の孫娘」出品。
第17回京展に「虫めずる姫君」出品。 |
| 1966年(昭和41年) | 56歳 | 第13回日本伝統工芸展に、鑑査委員として「べに」出品。 |
| 1971年(昭和46年) | 61歳 | 5月20日、61歳で京都にて逝去。
日本伝統工芸会に正会員として所属。 全日本女流人形美術展、現代人形美術展、京展、京都美術懇話会 などで活躍。 |
| 『人形 大林蘇乃 人形は作者の「ひとりごと」』
株式会社フジアート出版(1994年(平成6年)5月24日発行) より引用・追記 |