天使にかしずかれるキリスト
From Wikipedia, the free encyclopedia
| スペイン語: Cristo servido por los ángeles 英語: Christ Attended by Angels | |
| 作者 | アレッサンドロ・マニャスコ、アントニオ・フランチェスコ・ペルッツィーニ |
|---|---|
| 製作年 | 1705年ごろ |
| 種類 | キャンバス上に油彩 |
| 寸法 | 193 cm × 142 cm (76 in × 56 in) |
| 所蔵 | プラド美術館、マドリード |
『天使にかしずかれるキリスト』(てんしにかしずかれるキリスト、西: Cristo servido por los ángeles, 英: Christ Attended by Angels)は、17-18世紀のイタリアの画家アレッサンドロ・マニャスコとアントニオ・フランチェスコ・ペルッツィーニ(1643/46-1724年)が1705年ごろ、キャンバス上に油彩で制作した絵画である。マニャスコが人物を、ペルッツィーニが風景を描いた。作品は1967年に購入されて以来、マドリードのプラド美術館に所蔵されている[1]。
作品
『新約聖書』中の「マタイによる福音書」 (4:1-11) によれば、イエス・キリストは悪魔から誘惑を受けるため、聖霊に導かれて荒れ野に赴いた。そして、イエスが悪魔のさまざまな提案を退けると、天使たちがやってきて彼に仕えた[5]。

本作の場面はマニャスコの創作であり、聖書の物語とは異なる、和やかで平穏なものとなっている[1]。ここにはドラマはなく、代わりにイエスの平静さが強調されている。天使たちは単にイエスに仕えているのではなく、身振りの大きな、悪徳を象徴する悪魔たちを追い払うのに勤しんでいる。イエスは寛いでいるように見え、赤らんだ色のチュニックと青い衣服を纏って、玉座にも似た岩の上に腰かけている。背後には、鉄格子付きの門のある洞窟が半ば隠れた状態で見え、イエスの平然とした様子を強調している。天使たちは、彼に食べ物や前景の小川で汲んだ水を差しだすのに忙しい[1]。
本作は、マニャスコとペルッツィーニによる最も魅力的で自由に創造された作品の1つである[1]。マニャスコは時に秩序のないものとなる表現を抑制している一方、ペルッツィーニは荘厳であると同時に壮麗な場面を提供している。この絵画の構図はマニャスコとペルッツィーニの共同制作に典型的なもので (バーミンガム美術館蔵の『人物のいる風景』[6]を参照) 、豊かに生い茂った木々や灌木のある背景が画面下部前景に小さく描かれた人物群と意図的に対照されている。2人の画家が達成している調和により、作品は見事な出来栄えとなっている[1]。