詩は困窮・怨恨・憂愁を主題としたものが多く、表現は奇異。韓愈とならんで「韓孟」と称せられる。蘇軾は賈島とならべて「郊寒島痩」、つまり孟郊は殺風景で賈島は貧弱と評す。韓愈が推奨するところの詩人であり、「送孟東野序」が知られている。『孟東野集』10巻がある。
| 古別離 |
| 欲別牽郎衣 |
別れんと欲して郎が衣を牽く |
| 郎今到何処 |
郎 今は何処にか到る |
| 不恨歸来遅 |
帰来の遅きを恨みず |
| 莫向臨邛去 |
臨邛に向かって去るなかれ |
| 帰信吟 |
| 涙墨灑為書 |
涙墨をそそいで書と為す |
| 将寄萬里親 |
まさに萬里の親に寄せんとす |
| 書去魂亦去 |
書去って魂亦去り |
| 兀然空一身 |
兀然として一身空し |
| 渭上思帰 |
| 獨訪千里信 |
ひとり千里の信を訪う |
| 回臨千里河 |
また千里の河に臨む |
| 家在呉楚郷 |
家は在り呉楚の郷 |
| 涙寄東南波 |
涙は寄す東南の波 |
| 京山行 |
| 衆蝱聚病馬 |
衆蝱病馬にあつまり |
| 流血不得行 |
流血行くを得ず |
| 後道起夜色 |
後道に夜色起こり |
| 前山聞虎声 |
前山に虎声を聞く |
| 此時遊子心 |
此の時 遊子の心 |
| 百尺風中旌 |
百尺風中の旌(はた) |
| 登科後 |
| 昔日齷齪不足誇 |
昔日の齷齪(あくせく)誇るに足らず |
| 今朝放蕩思無涯 |
今朝の放蕩思い涯て無し |
| 春風得意馬蹄疾 |
春風に意を得て馬蹄は疾し |
| 一日看尽長安花 |
一日に看尽くす長安の花 |
題名の通り、作者が科挙に合格した際の喜びを読んだ七言絶句である。