安達太良山
福島県にある活火山
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特徴
火山活動
約80万年前の大規模な火砕流の噴出で始まったとされ[5]、その後溶岩流を噴出する活動に移行した[6]。藤縄明彦 (1980)[7] は、地質学的に活動を三期に分けた。
- 第1期
- 約45万年前から60万年前の鬼面山などの活動、約35万年前の前ヶ岳を中心とした活動。
- 第2期
- 活動が最も活発であった時期で、約25万年前に箕輪山から和尚山にかけての山体主要部を形成。この時期におけるマグマ噴出率は最大であって、1,000年あたり0.1立方キロメートルと見積もられる[6]。
- 第3期
- 南北に連なる鬼面山、箕輪山、鉄山、安達太良山、和尚山の上部を形成。約12万年前以降から約8万年間の活動が平穏な期間をはさみ約3万年前からは、1万年から2万年間隔で小規模なマグマ噴出が繰り返された[5]。1万年前からは沼ノ平火口からのブルカノ式噴火を6回繰り返し、最新のマグマ噴出活動は約2,400年前であるが[6]、少量の堆積物を残すような活動は500年から1,500年間隔で生じている[5]。約2,400年前の活動では酸川流域に、沼ノ平火口壁崩壊に伴うラハール(火山泥流)堆積物を残している[5][8]。
有史以降
- 1899年(明治32年)
- 年初から沼ノ平火口で噴気活動が活発化し火焔現象を観測。
- 8月24日 水蒸気噴火。25日噴気孔縁を破壊し、灰や硫黄泥を噴出。
- 1900年(明治33年)7月17日 沼ノ平火口で中規模な水蒸気噴火。火山爆発指数:VEI2
噴出物総量1.1×106立方メートル。低温の火砕サージ。沼ノ平に長径300メートル、短径150メートルの火口を生じた。火口に近い硫黄精錬所や生活居住棟が全壊し、死者多数[注釈 2]。 - 死者72名、負傷者10名。山林耕地被害。
- 1950年(昭和25年)2月25日 噴煙。噴煙高度50メートル。
- 1995年(平成7年) 火山性微動。
- 1996年(平成8年) 沼ノ平火口で泥水噴出。
- 1997年(平成9年) 9月 火山ガスにより死者4名。(安達太良山火山ガス遭難事故)
- 1998年 - 2003年(平成10年 - 15年) 地熱活動が活発化。
災害対応

噴火時のハザードマップは、沼ノ平火口が西側を向いているため主に猪苗代町を被害の対象としている。ただし西よりの風が常風のため、噴火時には二本松市側にも大量に降灰する可能性は高い。気象庁では地震計、空振計、GPS観測装置、カメラを設置して常時観測を行っている。
火山噴火予知連絡会によって火山防災のために監視・観測体制の充実等の必要がある火山(常時観測火山)に選定されている[12]。
観光
文化
硫黄鉱山
登山
全体として緩やかな山体で、夏期でも奥岳から薬師岳にスキー場のゴンドラリフトが運行されており、標高1,300メートル付近までは難なく上れるため、初心者でも比較的登りやすい。主な登山口は、奥岳(二本松市)、塩沢温泉(二本松市)、野地温泉(福島市)、沼尻(猪苗代町)、石筵(郡山市)である。稜線付近は森林限界を超えているために樹木がほとんど無いことから、身を隠せるような場所はなく、雷雲がやってきた際は非常に危険である。加えて、悪天候時は稜線付近に強風が吹き荒れる上に、目標物に乏しく視界不良時は立ち入りは避けた方がよい。
1997年に沼ノ平火口で登山者4名が有毒火山ガスのため死亡した。この事故以来沼ノ平コースとくろがね小屋 - 鉄山コースは通行禁止となった。2020年現在も沼ノ平火口の周辺は火山ガスを噴出し続けている。
登山コース
- 奥岳登山口 - 勢至平 - くろがね小屋 - 峰の辻 - 安達太良本山
- 所要約3時間
- 奥岳登山口 - 薬師岳 - 五葉松平 - 安達太良本山
- 所要約2時間30分。奥岳 - 薬師岳はゴンドラ「あだたら山ロープウェイ」を使う
- 表登山口 - 仙女平 - 安達太良本山
- 所要約3時間30分
- 塩沢温泉登山口 - くろがね小屋 - 峰の辻 - 安達太良本山
- 沼尻登山口 - 胎内岩 - 鉄山避難小屋 - 鉄山 - 安達太良本山
- 所要約3時間15分。硫黄川流域の荒涼とした風景と胎内岩の岩くぐりが楽しめる
- 沼尻登山口 - 障子ヶ岩 - 船明神山 - 安達太良本山
- 所要約3時間15分
- 野地温泉登山口 - 鬼面山 - 箕輪山 - 鉄山避難小屋 - 鉄山 - 安達太良本山
- 所要約4時間45分(縦走コース)
- 横向登山口 - 箕輪山 - 鉄山避難小屋 - 鉄山 - 安達太良本山
- 所要約3時間45分
- 銚子ヶ滝登山口 - 和尚山 - 安達太良本山
- 所要約4時間。途中、石筵川上流の渡渉があり水量の多い時期は要注意
山小屋
- くろがね小屋
- 通年営業している山小屋で、源泉の引いてある温泉山小屋として知られる。くろがね温泉を名乗っている。日帰り入浴もでき、登山客に人気がある。この温泉の歴史は古く1,000年以上前に記された文献にも登場する。なお、岳温泉はここから引湯している。
2023年4月1日から老朽化による改修工事で休業している。完成予定は2025年頃とされていたが、3年程度遅延の見込み[14]。
- 鉄山避難小屋
- 冬期間は積雪が多く利用が困難。水場、トイレともになし。



